エスレックB,KX,KW 使用方法

使用方法

    混合溶剤について
    エスレックB・Kは混合溶剤を使用した方が溶液粘度が低く、貯蔵中の粘度変化も少なく、好結果が得られます。混合溶剤としては、下のようにアルコールと芳香族炭化水素とケトン、またはエステルが用いられています。
    アルコール系と芳香族系の比率は、4:6程度が好ましく、低粘度溶液が得られます。とくにおすすめできる混合溶剤はエタノール・トルエンです。なおアルコールとしてメタノール、エタノールを用いますと、塗膜が白化するおそれがあります。
    この場合は5%程度n-ブタノールを加えますと、塗膜の白化が防止できます。

    図

  1. 溶液中の水分について
    エスレックB・Kは、他の合成樹脂と比較して溶剤中の水分の許容範囲が広いことが特徴です。BL-S、BL-SH、BM-SH、BH-S、BM-Sを除きますと、3%〜8%の水分の存在は溶液粘度を低下させる働きがあり、実用的にきわめて有利です。

  2. 溶解方法
    エスレックB・Kを溶解する場合には、溶剤を撹拌しながら樹脂を徐々に加えていく方が溶けやすく、常温でも溶解しますが、加熱すると溶解速度を速めます。ただし、樹脂を加え終わってすぐ加熱するとブロックになるおそれがありますので、樹脂が十分膨張してから加熱してください。混合溶剤を用いる場合は、単独ではアセタール樹脂を溶解しない溶剤(芳香族系、エステル、ケトン、塩素化炭化水素)でよく膨張させてから、アルコール系など可溶の溶剤を加えます。ただしエスレックBLタイプは溶解速度が大きく、あらかじめ混合溶剤をつくっておいた後で、樹脂を加えても問題はありません。また溶剤の選択は、できた樹脂溶液の溶液粘度、溶解速度、さらには使用後の塗膜の状態、および試験されたうえでお選びください。

使用上の注意
  1. 静電気対策について
    エスレックB・Kは他の樹脂と同様、静電気を帯びることがありますので、溶剤を使用される場合にはアースなどの処置を配慮ください。

  2. その他
    樹脂は粉体ですので、ご使用の際には防塵マスク、ゴーグルなどの着用をお勧めします。

    保管上の注意

    水漏れ厳禁、高積みはできるだけ避けて保管ください。
    高温高湿度、直射日光を避けて保管ください。
    詳細はMSDS(Material Safety Data Sheet)をご覧ください。