

生産力革新センターの取り組み
コーポレートのR&Dセンター内に設置されていたモノづくり革新センターは、組織改編によって、海外生産力革新グループ、購買グループ、安全グループとともに2009年度に新設された生産力革新センター内に組み込まれました。同センターでは「モノづくりSHINKA!」を積極的に進め、積水化学グループのモノづくり現場における基盤品質の強化に貢献しています。2009年度は「クレームゼロ、事故・不良ゼロ、廃棄物ゼロ」を掲げてロスコスト削減に取り組み、高度自動化による不良ゼロラインの構築や先進のエコプロセスの導入、海外事業所のモノづくりの基盤力強化を実施。その結果、前年度比で89億円の削減を達成しました。
- 「3つのゼロ」活動の成果

- モノづくり革新指標の実績
(2005年度実績に対する改善額)
※モノづくり革新指標
- 外部損失費 : 製品に関する苦情・クレーム対応の費用
- 内部損失費 : 製造工程で出た不良品などの処分などにかかる費用
- 生産コスト : 製造に必要な原材料や人件費などの費用(製造工程の省力化や省資源化など「生産性の改善」によって削減を図る)
- 安全損失コスト : 設備災害や労働災害などにともなって発生する費用
- 環境コスト : 事業所内で発生した廃棄物の処理とエネルギーにかかる費用

生産力強化の考え方を伝える「モノづくり HANDBOOK」

モノづくり HANDBOOK
積水化学グループの生産力強化活動における考え方を整理し、一冊に集約した「モノづくり HANDBOOK」を2009年度に作成しました。積水化学グループがモノづくりにおいて常に大切にしてきた「安全なくして品質なし、安全と品質なくして生産性なし」「ゼロにこだわるモノづくり」「モノづくりは人づくり」を骨子に、「安全」「5S※」「方針管理」「品質管理」「標準化」「設備保全」「グループ改善活動」について基本的な事項をわかりやすくまとめています。 また、英語や中国語、韓国語に翻訳した海外版も作成し、海外におけるモノづくり力の強化にも役立てています。
※整理・整頓・清掃・清潔・しつけ
品質工学全社発表会

品質工学全社発表会のようす
積水化学グループでは、モノづくりにおける品質のばらつきを減らすために、品質工学を積極的に活用しています。2004年度から毎年「品質工学全社発表会」を開催し、社内での活用事例の共有化を図っています。2009年度の第6回発表会では92人が参加し、開発部門や生産部門から9つの適用事例を発表しました。
製品安全確保の仕組み
消費生活用製品安全法(消安法)※の改正施行を受け、積水化学グループでは、2007年8月に「製品安全自主行動指針」を策定するとともに、製品事故発生時の対応フローを社内ルールとして整備しました。以後、この行動指針に沿って、開発製造、営業、メンテナンスなどの全部門において「モノの品質」「仕組みの品質」の改善を重ねています。
※ 消費者が日常使用する製品によって起こる事故の発生を防ぎ、消費者の利益を保護することを目的として1973年に制定された法律。2007年5月に一部改正され、重大製品事故に際して製造者は10日以内に国へ報告すること、国は迅速に公表することが盛り込まれた。
- 製品安全自主行動指針

- 製品事故発生時の対応フロー

品質管理システムの推進
製品の品質管理については、製造からお客様が使用されるまでのプロセス全般にわたり、万全の体制を整えています。各部門で製品・サービスの品質保証体系を整備し、各工程でPDCA※のサイクルに沿った日常管理を推進。商品開発や品質改良に際しては、品質保証や安全などの観点から審査を実施しています。また、品質保証と品質マネジメントに関する国際規格ISO9001の認証取得を進めており、2009年度は積水化学グループの認証取得事業所・部署数は85、これらの事業所・部署の従業員数が積水化学グループ全体に占める割合は56%となっています。
※ P=Plan(計画)、D=Do(実施・運用)、C=Check(点検・是正措置)、A=Action(改善・見直し)
未然防止セミナーの展開

未然防止セミナーのようす
開発・設計部門で定期的に実施されてきたミス防止を組織的に実行していくための「未然防止セミナー」を、2009年度は製造部門にも対象を拡大しました。3回開催し、112人が参加しました。

クレームゼロを目指します

積水化学工業(株)
滋賀栗東工場
田中 正
セミナー参加当初は技術者向け?と感じていましたが、講義が進むにつれ、クレームの原因追及も解析手法を用いることで問題点が明確となり、対策も再発防止や未然防止に繋がることが理解できました。まだまだ日常的に解析手法を用いた取り組みができていませんが、問題(クレーム)発生時の原因追及のための一つのアイテムとして現場で活用し、クレームゼロを目指したいと考えます。
S・QC現場交流会

S・QC現場交流会のようす
2008年度に始まった「QCキャラバン」が発展し、2009年度にはモノづくりの基盤である生産現場の日常管理の現状を題材として、参加者同士で知恵を出し合う「S・QC現場交流会」を始めました。製造・品質・安全担当の現場リーダークラスの参加者が事業所に赴き、安全と品質をテーマとする事例を取り上げ、生産現場の見学とグループ討議を行うものです。他事業所の現場や現物を観察し、普段とは違うメンバー同士で話し合いをすることで、実務につながる具体的な気づきが得られました。2009年度には46事業所から137人が参加し、8回開催されました。

技能伝承、誰でも理解できるマニュアルを作成します

積水フーラー(株)
浜松工場
横山 雅一
2008、2009年度と2年連続してS・QC現場交流会に参加しました。自分たちの安全、品質の日常管理がどうあるべきか?グループ交流を含めて貴重な経験ご意見をいただきました。中でも印象に残っているのは、「作業マニュアルを書面でなく動画として技能伝承をしている」という話です。当社では、書面、写真でしか存在していませんがさらに見える化として考えていきたいと思います。今後も積極的に参加したいと思います。
グローバルに展開されるグループ改善活動
1966年にQC(品質管理)サークルから出発した小集団活動は、各職場で従業員が数人のグループをつくり、生産・業務効率の向上や製品の品質改善を推進する「グループ改善活動」へと発展しました。現在、同活動は生産会社を中心に国内のみならず海外にも広がり、2009年10月に17回目となる「オールセキスイアメリカ改善活動発表会」がSekisui S-Lec America, LLC.(米国)で開催され、アメリカ大陸で事業展開をしているグループ会社の中から10社74人が参加しました。また、11月には中国において初めての開催となる「全中国(オールチャイナ)グループ改善活動発表会」が無錫積菱塑料有限公司で開かれ、中国各地で活動している6社と日本からの参加者を合わせて65人が参加しました。さらに、とくに優れた成果を発表するグループ全社の大会である「積水化学グループ改善活動発表会」の第44回発表会(2010年1月開催)では、各地区ブロックから選抜された21グループ(国内19、海外2)が参加し、東京セキスイハイム工業(株)が金賞に輝き、海外事業所からは無錫積菱塑料有限公司が銅賞を受賞しました。

オールセキスイアメリカ改善活動発表会のようす