2010年度の業績
売上高4,187億円(前期比+204億円)
営業利益244億円(前期比+50億円)
2010年度営業利益要因分析(前期比)
住宅カンパニーは、ユニット工法の持つ特長を強みにして、高性能・高付加価値住宅を訴求ポイントにした事業を展開しています。ユニット工法とは、当社独自の工法であり、工場生産化率を約8割にまで高め、他工法には真似のできない高品質と短工期を実現できるのが特長です。ボックス型ユニットの組み合わせで住宅をつくるため、増改築や移築再利用もしやすい構造となっています。ユニットは工場で生産しており、ほとんどの使用部材がデータベース化されているので、築後のリフォーム等のニーズにもタイムリーに対応できます。
当カンパニーでは、このデータベースを有効に活用し、「新築」「(塗装などの)メンテナンスリフォーム」「太陽光発電設備の設置やタイル外壁などの環境リフォーム」「キッチン・バス等の水回りを中心としたライフステージ対応リフォーム」「増改築を含む大規模改装リフォーム」「中古流通」「住み替え・建て替え」という、顧客のライフタイムごとに発生するニーズを一貫してフォローする顧客循環型のバリューチェーン展開を目指しています。
2010年度は、住宅金融の拡充や住宅版エコポイント制度などの政策が需要を後押しし、新設住宅着工戸数も前年同期を上回るなど、市場環境は堅調に推移しました。市場環境の好転に加え、受注獲得策と引き続きの収益体質強化策が奏功した結果、当カンパニーは増収増益を確保することができました。
個別事業別には、2010年度の住宅事業売上高は、前期比86億円増の3,010億円となりました。これは、2009年度下期の住宅受注が好調で、前年同期を上回る期初受注残を確保できたこと、また主に2010年度上期に、前年を上回る受注を確保でき、住宅受注の回復、拡大に成功したのが最大の要因です。利益面でも、売上増による増益要因(プラス13億円)とコストダウンの進捗による効果(プラス38億円)によって、部材の価格上昇(マイナス10億円)や固定費上昇(マイナス14億円)の影響をカバーすることができました。この結果、住宅事業の営業利益は、前期比28億円増の182億円を達成することができました。
受注面でも、各種住宅取得支援政策に加え、大容量ソーラー搭載住宅を軸とした環境、快適性などの分野での先進性訴求によって、住宅受注の回復・拡大に成功しました。2010年度の住宅受注棟数は、前年同期と比べ、上期9%増、下期1%増、通期5%増となり、期初の受注残も前年同期比16%増のレベルまで上昇しています。
一方、住宅リフォームを手掛ける住環境事業については、期中に40人のリフォーム営業マンの増強を行うなど引き続き事業基盤の強化に取り組みました。また、5年ごとの定期診断システムによる需要掘り起こしに努め、太陽光発電など重点商材の拡販にも成功し、売上高は前期比119億円増の1,177億円となりました。営業利益については人員増に伴う固定費増(14億円)を、売上増による増益(36億円)でカバーした結果、前期比22億円増の62億円となりました。
これら両事業を合わせた住宅カンパニーの売上高は、前期比204億円増の4,187億円、営業利益は前期比50億円増の244億円となり、3年連続で過去10年の最高益を更新することができました。
2011年度の計画(2011年4月末時点)
売上高4,440億円(前期比+253億円)
営業利益270億円(前期比+26億円)
※下記の「東日本大震災の影響」と「市場環境」に関しては、2011年度第1四半期終了時点での明らかになった状況をふまえたご報告をさせていただいています。この二つに関する2010年度決算説明会(2011年4月27日)時点での予測をご確認されたい方は、
アニュアルレポート2011(Version1)をご覧ください。また、2011年度上期を総括して、震災が 当社業績にどのような影響を与えたのか (2011年10月末時点)をまとめております。そちらについては、レポート
「東日本大震災の上期業績への影響(総括)」をご覧ください。
東日本大震災の影響※
2011年度の期初(2011年4月時点)、当カンパニーにおいては、業績に大きな影響を与えうる事項として、住宅市場の動向を挙げていました。具体的なマイナス影響として、上期に「消費の手控え」を、プラス影響として、第2四半期以降に「被災地域での新築住宅・リフォームなどの復興関連需要」や「他地域での建替えなどの潜在需要」が発現すると想定していました。
第1四半期を終了した時点で、「被災地域での新築住宅・リフォームなどの復興関連需要」については、東北エリアの一部で、第1四半期から発生しています。一方、「他地域での建替えなどの潜在需要」が本格化するのは、下期以降になる見通しです。また、喫緊の復興対応としての仮設住宅の供給は、当社担当分をほぼ完了しており、こちらは業績面への大きな影響はありません。
震災による影響(1Q終了時点)
市場環境※
期初、上期は第1四半期中心に東日本大震災の影響による消費手控え等の影響により市場環境は一時的に冷え込み、第2四半期からは回復し始め、下期は復興への対応と、耐震・耐災害ニーズ増に伴う潜在需要の盛り上がりなどから、市場環境は上期より改善すると想定していました。
第1四半期終了時では、第1四半期中に一定の消費手控え等の影響はあったものの想定したほどではなく、東北エリアの一部で復興需要が発現し、第1四半期の受注は期初計画を上回りました。
第2四半期は、一部住宅取得支援策打切り前の駆け込み発生を含め、第1四半期より市場環境は改善し、下期は、復興関連需要や耐災害ニーズの高まりなどによる潜在需要が発現し、上期よりも上向くと見通しています。
売上高、利益計画
2011年度(計画)営業利益要因分析(前期比)
売上高に関しては、住宅事業、住環境事業とも拡大を目指します。住宅事業については、受注拡大を狙う一方、生販一体運営やCRをさらに推進し、コスト競争力の強化を図ります。その結果、2011年度の住宅事業は、売上高3,156億円、営業利益195億円を目指します。
また、住環境事業については、引き続きソーラー、バス、キッチンなどの重点商材の拡販を行う他、営業マンの増強を中心にさらなる成長のための基盤強化も行います。2011年度の住環境事業も、売上高195億円、営業利益75億円と増収増益を目指します。
両事業を合わせた当カンパニーの2011年度は、売上高4,440億円、営業利益270億円を計画しています。
2011年度の事業方針(2011年4月末時点)
高性能オプション装着比率(受注ベース)
2011年度の施策として、まずは震災からの復興への対応を最重要課題と考えています。喫緊の仮設住宅建設などはもちろんのこと、その後必要となる災害に強い街づくりのため、耐震性や自然エネルギーの効率的活用に優れた高性能住宅を積極的に供給していきます。
本格的な復興が始まる段階において想定される被災地およびその周辺地域での建て替えや新築(含む住み替え)需要の獲得、また耐災害ニーズや自然エネルギーニーズの高まりに対し、耐震住宅、ソーラー搭載住宅を積極的に拡販し、国内のインフラ復興・強化へ、企業として重要な役割を果たすべく、全力をあげます。
受注獲得への具体策として、住宅事業では、新商品の投入や高性能訴求による差別化、また人員・組織力強化によって、受注を拡大していきます。まず、新商品、差別化の推進については、効率的なエネルギー活用を実現することをテーマにした住宅「スマートハイム」を4月に発売し、全邸へのシステム導入を徹底していきます。また、マーケットのボリュームゾーンの需要を獲得すべく、値ごろ感のあるコストパフォーマンス実感商品を積極的に投入していきます。
人員・組織力強化については、営業マンの人員増強(新卒営業マン300人増員)や生販一体運営推進によるエリア戦略強化を進めます。これらの施策によって、2011年度の住宅受注は、棟数ベースで上期2%増、下期8%増、通期5%増の受注増を狙います。同時にコスト削減策を推進し、部材の上昇や固定費増加によるマイナスをカバーすることで、増益を果たします。
一方、住環境事業でも、引き続き受注、売上の拡大を目指します。再生可能エネルギーへの政策支援を追い風とした太陽光発電装置の拡販や、バス・キッチンなど重点商材の拡販により、商品差別化を継続。同時に、リフォーム営業マンを70人増員し、来期以降のさらなる成長のための基盤を強化していきます。