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社長メッセージ/Message from the President & CEO

際立つ技術と品質をベースに事業活動の「量的成長」「質的転換」を両立させ社会への責任を伴った持続的な成長を実現します。

積水化学グループは、今年3月に創業70周年を迎えることができました。当社グループは、当時、夢の新素材であったプラスチックの総合的事業化を目指し設立されました。

以降、社是「3S精神」に則って「企業活動を通じて社会的価値を創造する」ことで、ひとびとのくらしや社会基盤における社会的課題の解決に役立つさまざまな商品やサービスの提供を行ってきました。

今後も世界のひとびとのくらしと地球環境の向上に貢献し、際立つ技術と品質で皆様に信頼され、100年経っても存在感のある企業グループであり続けるための挑戦を続けていく所存です。

営業利益は4期連続で最高益更新

積水化学グループの2016年業績は、不採算事業からの撤退を軸とする構造改革を断行した環境・ライフラインカンパニーが収益に大きく貢献し、営業利益は8期連続増益、4期連続最高益更新となる965億円をあげることができました。高機能プラスチックスカンパニーは、4戦略分野を中心に数量の増大とプロダクトミックスの改善により増益、住宅カンパニーも受注増が寄与し、2期ぶりの増益を確保することができました。

2016年度は、2014年度からの3年間の中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」の最終年度でもありました。計画スタート時に、2016年度の目標として営業利益1,000億円、営業利益率8.0%、ROE10.0%としましたが、実績ベースでは営業利益965億円、営業利益率9.1%、ROE11.3%とほぼ目標を達成することができました。

中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」では、
「量的成長」と「質的転換」を両立させ、さらなる高みへ

一方で、前中期計画では、将来の成長、特に5年以上先の将来を支えると期待した製品群の売上が伸び悩みました。
そこで2017年度を開始年度とする3か年の中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」では、当計画の先も見据えた「量的成長」を推進するとともに、「質的転換」によるさらなる高収益体質を目指していきます。

「量的成長」では、収益性を伴った売上成長を目指し、積極的に未来への成長投資を実行していきます。また、「質的転換」としては、生産体制の再編など収益性の改善を図り、有望分野への資源配分を行い、営業利益率10%以上を目指します。
2020年代に売上2兆円、営業利益2,000億円を達成する『新次元の成長』への第一歩をこの中期計画で歩みだします。

今回の中期経営計画のタイトル「SHIFT」には、成長の質をSHIFTさせるという意味、つまりそれは「量的成長」と「質的転換」を両立することと、社会への責任を伴った持続的な成長を目指すという二つの意味を含んでいます。また、SHIFTのそれぞれの頭文字に、そのための基本戦略の要素を盛り込んでいます。
「量的成長」と「質的転換」を具体化する戦略については、グループビジョンにおける「際立つ技術と品質」「ひとびとのくらしと地球環境の向上」という二つの軸をベースに、新たな事業のポートフォリオを設定しました。

「際立つ技術と品質」の軸は競争優位性を、「ひとびとのくらしと地球環境の向上」の軸は市場開拓の可能性を示しており、それぞれの軸で高いレベルにある「スター事業」を増やしていく方針です。2019年度には、10以上のスター事業群を持つことができるように、新製品開発・新用途開拓・戦略投資やM&Aを積極的に推進していきますが、さらにそれらを加速する取り組みがもう一つのキーワードである「融合(Fusion)」です。カンパニーの枠を超えて、社外も含めて、技術・機会・リソースを融合していくことでそれぞれの施策を加速していきます。

最終年度となる2019年度には、売上高1兆2,000億円、営業利益1,200億円、ROE12%とする経営数値目標を立てており、この達成に向けて全力で邁進しています。なお、中期初年度となる2017年度は、売上高1兆1,040億円、営業利益1,020億円、親会社株主に帰属する当期純利益630億円の計画です。高機能プラスチックスカンパニー、環境・ライフラインカンパニーで営業利益の最高益更新を目指します。

ダイバーシティ推進を含む、経営基盤強化も着実に推進

社会への責任を伴った持続的な成長を実現するために、今中期ではE/S/Gへの取り組みも強化していきます。

今中期からCSR概念図を改定しました。「CSR活動は事業活動と一体であるべき」という大前提のもと、理念体系図と我々のCSRの考え方を併記しています。また、組織もこの考え方に則って改正しています。

まず、CSRの考え方の根底にガバナンスを置き、持続的成長のための適切かつ果断な意思決定の仕組みを強化します。ますます拡大すると思われる海外事業におけるガバナンス体制については、地域統括会社の機能強化や新設を行い、理念体系の浸透も含めて取り組んでいきます。

次に、「事業プロセスにおける社会への責任」は、「安全」「コンプライアンス・人権尊重」「働く環境」のそれぞれにおいて「社会への約束」という形でステイトメントを明記しています。従業員や地域社会に安心を与える安全な職場、公正で誠実な企業活動、CSR調達を通じての人権への配慮、健康で働きがいのある職場と制度づくりに取り組んでいきます。

さらに、「事業を通じた社会課題解決」を我々の3つの際立ち、即ち「環境」「CS品質」「人材」で実現していきます。「環境」では、SDGsの考えに則した環境貢献製品の売上比率目標を60%(2019年)に掲げるとともに、GHG削減に資する環境貢献投資枠を120億円(2017~2019年度)設定し、自然資本へのリターンを拡大していきます。「CS品質」は、「モノづくりの始まりはお客様の声から」という原点に立ち返り、感動を与える製品・サービスを提供していきます。「人材」なかでもダイバーシティ経営に関しては、2015年度に「ダイバーシティマネジメント方針」を制定し、グループ全体に展開しています。2016年度には、各組織のダイバーシティ推進者による自主的活動への支援プログラムを展開するなど、ダイバーシティ実現に向けた組織風土づくりに注力しました。女性活躍推進においては、女性の積極採用や女性社員を対象としたキャリア研修など活躍の場の拡大に取り組み、女性採用比率や定着率、女性管理職数の各指数は着実に増加しています。こうした取り組みが評価され、2016年度には「なでしこ銘柄」に選定されました。また、障がい者雇用に積極的に取り組んだということで、グループ会社でも「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれるなど、外部からの評価も高まっています。

企業価値向上と社会へのさらなる価値提供に向けて

これまで述べてきたように、中期経営計画「SHIFT 2019 -Fusion-」は、当社グループと社会の持続的成長に向けて、「企業にとっての価値」と「社会にとっての価値」との両立を強く意識したものとなっています。ただ、そこにズレが生じてはいけません。

そのため、ステークホルダーの皆様ともしっかりと対話し、深い相互理解を生み出すとともに、当社グループに対する新たな知見や貴重なご意見をいただく機会を増やしていきたいと考えております。
2017年度は、新次元の成長を目指す中期経営計画の1年目です。これまで取り組んできた収益性改善(質的転換)に加え、収益性を伴った成長(量的成長)も両立させて、2020年代の業容拡大に向けて、経営のかじを大きくSHIFTしました。

そして、その目標達成のために経営基盤のさらなる強化、特に人材育成(人材での際立ち)、顧客満足の向上(CS品質での際立ち)、自然資本へのリターンへの貢献(環境での際立ち)についても今まで以上にグループ一丸となって、取り組んでいく所存です。

皆様には、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

企業価値向上と社会へのさらなる価値提供に向けて
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