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積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:田頭 秀雄)は、中国事業のさらなる拡大をめざし、この度『FFU』の現地生産・販売の開始と、水環境ソリューション事業の強化の一環として「強化プラスチック複合管」の生産拠点増強を決定しました。
上海に当社独自の素材であるガラス長繊維強化プラスチック『FFU』の生産・加工を行う工場を新設し、今年8月に生産を開始します。主に中国の華東・華南地域の鉄道軌道用の合成まくらぎとしての用途展開を見込んでいます。
また、『強化プラスチック複合管』の生産・販売を行う新疆永昌積水複合材料有限公司が、上海をはじめとする沿岸部の物件の急増に対応するため、すでにある上海の拠点を移転・増強し、今年4月より本格生産を開始します。
Ⅰ.FFU新工場の開設について
1.FFU新工場開設の背景とねらい
現在中国では、高い経済成長にともない中国国内の輸送能力の拡大の必要性が生じ、急ピッチで鉄道の敷設が進められています。2010年までに中国国内では、約1万kmの鉄道線路が建設される計画で、特に上海や広州などの都市では、地下鉄や高速鉄道などの大プロジェクトが目白押しです。
過去に、広州地下鉄4号線と台湾新幹線にFFU合成まくらぎを日本からの輸出で納入した実績があり、上海地下鉄8号線でも一部採用される見通しです。今後も中国では合成まくらぎの高い需要が見込まれるため、この度FFUの工場を新設することにしました。
FFUまくらぎ使用例 FFUまくらぎ使用例
(広州地下鉄4号線 車両基地)
2.『FFU』の名称と特徴
FFUの名称は、“Fiber reinforced Foamed Urethane”の頭文字をとってつけられました。FFUは、硬質ウレタン樹脂発泡体をガラス長繊維で強化した軽量耐食構造材であり、以下のような特徴をもっています。
(1) 構造材として十分な強度を持ちながらも、
重量は木材並と軽い。
(2) 切削などの加工性に優れる。
(3) 耐久性、耐水性に優れる。
FFUイラスト

3.『FFU』の主な用途と中国での用途展開
1)用途
上記2で挙げた特徴を活かし、これまで上下水道分野、土木分野、建築分野、工場施設、水産養殖分野、鉄道分野などに幅広く採用されています。特にここ数年は、まくらぎとしての需要がグローバルに高まりつつあります。
2)鉄道分野での用途
FFU合成まくらぎは、従来木まくらぎが使用されていた橋梁や線路の分岐部分に使用されています。橋梁に利用される理由は、FFUは軽量かつ施工性に優れるためです。また木材と比べ長寿命なため、工事が大変な橋梁部分での工事頻度を低減できます。分岐部分では、高い耐久性とあわせて、現場での調整作業も容易であることから採用が進んでいます。
3)中国での用途展開
中国では、前述の通り鉄道軌道用まくらぎの用途を中心に考えていますが、水処理分野、土木分野でも将来的な需要を見込んでいます。
4.新工場について
1) 事業内容 FFU原木生産、最終製品への加工
2) 事業母体 新疆永昌積水複合材料有限公司(以下、永昌積水社)
永昌積水社は、新疆永昌複合材料股份有限公司に積水化学が資本参加(現在62.4%出資)する形で2005年4月に設立。中国の強化プラスチック複合管のトップメーカーで、現在本社のある新疆ウイグル自治区、広州、上海など中国国内に7ヶ所の生産拠点を持つ。
3) 生産能力 約9,000㎥/年
4) 所在地 上海市嘉定区安亭鎮大衆工業園区東区5番地
永昌積水社上海分公司内
5) スケジュール 生産開始 2007年8月
5.FFU事業の歴史
FFUは1974年に開発され、日本国内において、鉄道線路のまくらぎ、水処理分野、土木分野で利用されてきました。鉄道分野では、主要電鉄会社(JR、私鉄、地下鉄)のほとんどで採用されています。
Ⅱ.強化プラスチック複合管の上海の生産拠点の移転・増強について
1.強化プラスチック複合管の上海の生産拠点の移転・増強の背景とねらい
積水化学は、2005年4月に新疆永昌複合材料股份有限公司に資本参加(現在62.4%出資)し、中国で強化プラスチック複合管をはじめとする水環境インフラ市場に進出しました。
以降、本社のある新疆ウイグル自治区以外でも物件が急増しており、現在は新疆の米泉とイリの他、広州、上海、堪江、長沙、汾陽の7箇所に生産拠点を設けており、北京、南昌には営業拠点を置いています。特に上海など華東地域で今後も受注拡大を見込んでおり、受注拡大のためには在庫置き場等の拡張の必要性が生じていました。
そこで、同社の上海分公司を移転・増強することを決定し、今年4月に本格生産を開始する予定です。また、新上海分公司を拠点として、沿岸部の優秀な人材の確保、設計院等への折込活動も進めていく予定です。
2.永昌積水社の新上海分公司について
1) 土地面積 38,983㎡(上海旧拠点は3,880㎡)
2) 建物面積 12,575㎡
3) 生産能力 約6,000トン/年(当初は旧拠点と同じ能力。将来的に約2倍に増設可能)
4) 所在地 上海市嘉定区安亭鎮大衆工業園区東区5番地
5) スケジュール 本格生産開始 2007年4月
3.強化プラスチック複合管の特徴と用途
強化プラスチック複合管は、ガラス繊維、不飽和ポリエステル樹脂および硅砂からなるパイプです。ガラス繊維の持つ高い強度により抜群の強度と可撓性を持ち、最大で直径4mまで対応できます。また、耐震性、耐薬品性さらに水理特性に優れており、下水管の他、空港整備、宅地造成地の雨水配管、かんがい用管路に幅広く採用されています。
4.強化プラスチック複合管事業の歴史
当社は、日本国内で強化プラスチック複合管を「エスロン®
RCP®」の商品名で1975年より発売しています。
強化プラスチック複合管の施工風景 強化プラスチック複合管の施工風景(上海)
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