強化プラスチック複合管事業のリビアへの進出について

~新興国におけるインフラ整備を推進~
2009年12月17日
積水化学工業株式会社

 積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下積水化学)は、リビアのガラボリ市を本拠地とし、積水化学60%、現地のプラスチック製品製造・販売会社AL GARAHBOLI COMPLEX FOR FOAM AND PLASTIC PRODUCTION(アルガラボリ コンプレックス フォー フォーム アンド プラスチック プロダクション、以下ガラボリ社)40%の持ち分比率で合弁会社を設立し、水インフラ整備事業を拡大します。日本企業としては積水化学が製造業として初の進出となります。

 今回進出するリビアでは、多数のインフラ整備プロジェクトが進行しています。リビアは、アフリカNo.1の(一人当たり)GDPを誇り、北アフリカのリーダー的な存在となっています。また、外国資本の投資促進に向けての法整備も進んでおり、1997年には「外国資本の投資を促進する第5法令」(LAW5)が制定されました。こうした諸外国からの資本投下に期待されている状況下、日本企業としては積水化学が製造業として初の進出となります。

 合弁のパートナーとなるガラボリ社は、全国人民委員会(行政府)の管轄で、アフリカ全土のインフラ整備等に投資を行っているリビア・アフリカ投資ファンド(LAP)傘下の国営企業で、樹脂製パイプに関する事業を行っています。そのため、関連機関に精通し、人材やインフラの活用が可能です。国内生産品の優遇など、国営企業としての強みも活かしながら、事業の拡大を図っていきます。


1.合弁会社設立の狙い
 水環境事業において新興国への拠点展開を進めます。中国などでのノウハウを活かし、まずは、首都トリポリ市周辺における事業基盤を獲得し、その後、国家のインフラ整備プロジェクトへの参画、北アフリカ諸国への展開を図ります。
 1)積水化学の製品・技術・エンジニアリングの強みを活用し、競争優位に立つ
 2)国営企業の強みを活かし、リビア国内の事業基盤を確立する
 3)アフリカの拠点として、北アフリカ諸国への進出を図る
 4)インフラ整備に関連し「水源から蛇口まで」積水化学(エスロン)製品の総合提案・供給を目指す

2.合弁会社概要

1)

会 社 名

LIBYA ESLON(SEKISUI) [リビア エスロン(セキスイ)]

2)

会社形態

合弁会社(出資比率 積水化学:60%、ガラボリ社:40%)

3)

設     立

2010年2月会社登記完了予定

4)

事業内容

強化プラスチック複合管・継手の製造・販売 および積水化学製品の

 

 

輸入販売

5)

資 本 金

12百万USドル(1,176百万円) (※1ドル=98円換算)

6)

所 在 地

大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 ガラボリ市(首都

 

 

トリポリの約60km東)

7)

工場面積

約15,800㎡(建物7,350㎡)

8)

生産能力

強化プラスチック複合管 6,000トン/年、1系列(φ500~2000mm)

9)

従 業 員

約100名


3.事業目標
 
 2010年10月に生産を開始し、2013年度には売上高30億円を目指します。水インフラ海外事業全体では、2013年に300億円の売上高を計画しています。

4.ガラボリ社の概要

1)

会 社 名

AL GARAHBOLI COMPLEX FOR FOAM AND PLASTIC

 

 

PRODUCTION

2)

代 表 者

Dr. Bubakar Elhesnawi(ブバッカル・エルヘスナーウィー)

3)

事業内容

樹脂製(ポリエチレン・ポリプロピレン・塩化ビニル)パイプ、フォーム

 

 

製品の製造・販売

4)

設  立

1986年

5)

資 本 金

20億円

6)

従 業 員

約150名

7)

売 上 高

約10億円


ご参考①
 積水化学では、1975年に日本国内において「エスロン RCP」の商品名で、ガラス繊維、不飽和ポリエステル樹脂および硅砂からなる強化プラスチック複合管を発売。ガラス繊維の持つ高い強度により抜群の強度と可撓性を持ち、耐震性や耐薬品性、水理特性に優れていることから、上下水道管の他、空港整備、宅地造成地の雨水配管、灌漑用管路に幅広く採用されています。

ご参考②

 

エスロン GRP施工風景

 

リビア位置図

エスロン®GRP施工風景

 

リビア位置図





 

 

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