積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下積水化学)は、インドのデリー市を本社とし、積水化学51%、現地の射出成型品製造・販売会社Dipty
Lal Judge Mal Private Limited(ディプティー ラル ジャッジ マル、以下DLJM社)49%の持ち分比率で、8月1日に合弁会社を設立しました。これにより、車輌部品成型事業を拡大します。積水化学グループの事業会社がインドに進出するのは、今回が初めてとなります。 なお、積水化学グループにおける事業主体は、積水化学の100%子会社である積水テクノ成型株式会社(代表取締役社長:出原幹也、以下テクノ成型)が担当します。
1.背景
高機能プラスチックスカンパニーの戦略事業分野の一つであるAT分野において、射出成型事業は、主要事業の一つであります。AT分野としては、インドなどの新興市場への参入強化を目指しており、今回のインド進出はその足がかりとなり、射出成型事業としては、初の海外進出となります。 車輌部品成型事業は、2008年に発生したリーマンショック以降、国内における生産台数の低迷や、車輌メーカーによる生産の海外移転の影響を受け、2009年以降、二輪分野を中心に受注が減少し、今後もこの傾向が続くことが予想されます。 一方、今回進出するインドでは、インド経済全体の活性化に伴い、車輌(四輪・二輪ともに)の生産台数も顕著な伸びを示し、今後も大きな伸長が見込まれています。また、インドに進出している日系車輌メーカーもシェア拡大を計画しており、日系部品メーカーの進出が期待されていました。 テクノ成型は、国内において、主力メーカーとの関係強化を図り、事業拡大を進めてきました。製品の企画・設計段階からメーカーと協業し、射出成型に関わるコア技術で軽量化等のニーズに、高品質かつスピーディーに対応してきました。 DLJM社は、射出成型品の製造・販売会社として、家電および車輌部品の分野で順調に成長を続けており、特に車輌部品分野では、日系メーカーへの納入に実績があり、今後さらなる納入拡大を計画しています。
2.合弁会社設立の狙い
インド国内において、日系二輪メーカーとの取引を拡大し、将来的には四輪メーカーも視野に入れて活動していきます。 1)積水化学およびテクノ成型の製品・技術・設計の強みを活用し、競争優位に立つ。 2)DLJM社の現地における生産・販売の実績と、テクノ成型への品質や技術に対する日系メーカーからの信頼を加え、 日系メーカーを中心にインドでの拡販を推進する。 3)車輌部品成型事業の海外展開を加速させる。
3.事業目標
2011年8月に生産・販売を開始し、2013年度には売上高30億円を目指します。
4.合弁会社の概要
1)
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会 社 名
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Sekisui DLJM Molding Private Limited (よみ:セキスイDLJMモールディング)
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2)
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出資比率
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積水化学:51%、DLJM社:49%
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3)
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設 立
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2011年8月1日
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4)
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事業内容
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射出成型品の製造・販売(車輌部品分野)
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5)
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資 本 金
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1百万ルピー (※1ルピー=2円換算)
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6)
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所 在 地
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インド・デリー市
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7)
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生産拠点
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2か所(ウッタル・プラデーシュ州、ラジャスタン州)
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8)
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従 業 員
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約230名
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【ご参考①】DLJM社の概要
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1)
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会 社 名
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Dipty Lal Judge Mal Private Limited
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2)
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代 表 者
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Dev Bhushan Jain (よみ:デブ・ブシャン・ジェイン)
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3)
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事業内容
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射出成型品の製造・販売(家電、車輌部品関連)
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4)
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設 立
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1984年
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5)
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資 本 金
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45百万円
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6)
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従 業 員
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約860名(2011年8月1日)
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7)
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売 上 高
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37億円(2010年度)
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【ご参考②】テクノ成型の概要
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1)
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会 社 名
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積水テクノ成型株式会社
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2)
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代 表 者
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出原 幹也 |
3)
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事業内容
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射出成型品の製造・販売(車輌部品、物流・環境・土木関連)
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4)
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設 立
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1962年
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5)
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資 本 金
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2億円
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6)
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従 業 員
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123名(2011年4月1日)
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7)
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売 上 高
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117億円(2010年度)
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(ラジャスタン州の工場)
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(取扱製品:二輪用フェンダー)
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