積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下当社)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:髙見浩三)は、戸建て住宅向けの飲料水貯留システムを開発し、12月1日より発売します。 戸建て住宅向け飲料水貯留システムは、水道管などで実績のある耐震性に優れるポリエチレン製の貯留槽本体と継手類で構成され、住宅床下のスペースに水道配管と直結して設置することで、貯留槽部分の水が常に入れ替わり、非常用の飲料水を衛生的に床下に貯留することができます。非常時には、空気ポンプで貯留槽へ空気を送り込むことで、蓄えた水を洗面や台所などの蛇口から取り出すことができます。
1.背景
近年、地震や大雨などによる自然災害の増加・大規模化を受けて、防災に対する危機意識が高まっており、当社においても、頻発するゲリラ豪雨や災害対応を想定した戸建て住宅向けの「防災・安心パッケージ」の開発を進めています。中でも「緊急時の飲料水供給」は住民の暮らしと生命に最も重要なテーマであるため、「飲料水貯留システム」を先行して上市します。 大規模な災害により断水が発生した場合、公共サービスによる応急給水が実施されることが多いですが、給水までには一定の時間を要します。また、家庭内で非常時の飲料水を備蓄するにはスペースの問題や定期交換の必要性など、いくつかの課題があります。今回開発した「飲料水貯留システム」は、水道配管と直結しているため、こうした課題を解決しながら、災害への備えを行うことができます。
2.飲料水貯留システムの特長
住宅床下の水道配管に直結するため、ペットボトルやその他タンクなどでの保管と異なり、宅内の設置場所は不要です。
日常の給水使用によって常に新鮮な水道水と入れ替わるため、衛生的です。
非常時は、普段使っている洗面台や台所の蛇口から、手動ポンプなどにより簡単に水を取り出すことができます。
3.システムの仕組み
水の使用により貯留槽には新鮮な水が給水されます。
バルブを開き、貯留槽本体へポンプで空気を送ることで貯留槽の水を蛇口から取り出せます。
非常時の空気・水の流れ
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非常時用飲料水貯留槽を床下に設置
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飲料水貯留システムは床下給水配管の途中に貯留槽を接続するだけなので、配管施工と同時に設置が可能です。また、床下のスペース、形状にあわせて設置場所も自由です。
<ご参考>
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飲料水貯留システム仕様
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仕様
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備考
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材質
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高密度ポリエチレン
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寸法
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本体外径165mm×長さ1990mm
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設置高さ約415mm
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貯水容量
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約24L
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重量
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約17kg(約41kg)
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未貯水時(満貯水時)
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※仕様は予告なく変更になる場合があります。
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4.販売計画
12月の飲料水貯留システムの発売をはじめとし、戸建て住宅向け「防災・安心パッケージ」シリーズの製品群を順次開発・上市し、2020年度に「防災・安心パッケージ」全体で売上高15億円を目指します。
以上
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