「エスロハイパーAW構造物耐震システム」の発売について

-地盤変動時における建物導入部の給水管損傷を防止するシステム-
2014年11月25日
積水化学工業株式会社

 積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下当社)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:髙見浩三)は、高性能ポリエチレン管の耐震システム 「エスロハイパーAW構造物耐震システム」を11月25日より発売いたします。
 新規に開発した耐震システムにより、集合住宅や公共建築物などの建物導入部において、地震などによる地盤変動時に局所的な歪みが発生した場合でも配管の損傷を防止することができ、埋設部から建物内に至るまでポリエチレン管による一体的な耐震管路構築が可能となります。

 

1.背景

 地震発生時に地盤が変動した際、建物導入部においては、配管に局所的な歪みが発生し損傷する懸念があります。2011年の東日本大震災においても、給水管の破損や接合部の抜けなどによる漏水被害が散見されました。そのため、耐震化対策として、これまで建物と縁切りされたトレンチ(溝)を設置したり、ゴム製のフレキシブル継手などの変位吸収機能を持つ特殊な継手を使用することが一般的でした。
 当社では、1995年に国内初となる給水用ポリエチレン管「エスロハイパー」を発売して以来、2005年に建物内の給水管向けにも耐震性に優れる高性能ポリエチレン管の展開を図ってきました。この度、「エスロハイパーAW構造物耐震システム」の開発により、敷地内埋設から建物内まで耐震性に優れた高性能ポリエチレン管「エスロハイパーAW」による一体管路の形成を可能にし、さらなる耐震性・耐久性を提供できるようになりました。

 

耐震性に優れるエスロハイパーAWで、敷地内・建物内すべてをオール樹脂の耐震管路で構築できます。

耐震性に優れるエスロハイパーAWで、敷地内・建物内すべてをオール樹脂の耐震管路で構築

 

2.「エスロハイパーAW構造物耐震システム」の構造と特長

  独自の保護管構造と内部緩衝材により、地震や地盤変動による建物導入部での給水管の過大変形を防止し、地盤変動後も継続使用可能なオール樹脂の耐震管路を実現します。

 

エスロハイパーAW構造物耐震システム

 

<システムの構造>

エスロハイパーAW構造物耐震システムの構造

 

<システムの特長>

許容地盤変動量は東日本大震災の150mmを大きく上回る300mmまで対応。

 

独立行政法人都市再生機構と建築設備用ポリエチレンパイプシステム研究会の共同研究により性能検証を実施。

敷地内の埋設給水管から建物導入部を経て建物内の給水管に至るまで、高性能ポリエチレン管「エスロハイ

 

パーAW」による耐震性・耐久性に優れた一体管路の形成が可能。

 

エスロハイパーAW構造物耐震システムの特長

 

3.事業目標

  敷地内の埋設管から建物内の給水管に至るまでの一体管路を形成する本システムで、2020年度に売上高4億円を目指します。

 

エスロハイパーAW 構造物耐震システムlink

以上

 

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