IR説明会資料

長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会質疑応答 (2020年5月22日開催)

新中期計画の計数ターゲットについて

  • (資料P15)今回公表した新中期計画の計数ターゲットは、COVID-19の影響を踏まえてもともとの社内計画から変更したのか?

    もともと立てていた計画から概ね1年間後ろ倒しした計画としている。高機能Pのモビリティ分野や、受注から売上までのリードタイムがある住宅事業を中心に、COVID-19の影響が収束し、従前の経済環境に戻るまでには1年間を要するだろうという認識に基づくものである。
    ※高機能P:高機能プラスチックスカンパニー 長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会(2020年5月22日)

投資計画、M&Aについて

  • (資料P22)新中期計画における投資計画についても、もともとの社内計画から変更しているのか?

    投資計画は変更していない。新中期計画の3年間では、長期ビジョンに沿った仕込みを行うと位置付けており、負債も活用して積極的に成長を志向していく。
    長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会(2020年5月22日)

  • 新中期計画では、前中期計画よりM&A枠を拡大しているが、対象として考えている分野や目的(技術獲得、販路拡大など)は?

    既存事業とのシナジーを最も重視しており、シナジーが確実に発現できる分野が対象となる。また、販路など、既存事業の業容を拡大する目的のほか、既存技術の延長線上に位置する技術を獲得し、事業を育てていくという方向性も考えている。

ROIC向上のための施策等について

  • (資料P19)新中期計画からROICを導入し、資本効率向上に努めていくとのことだが、必要以上に投資を抑制してしまう懸念はないか?

    ROICの向上と成長投資のバランスを取っていく。長期ビジョンで掲げた業容倍増実現のため、積極投資を行っていくなかで、これまで以上にリターンに対する責任を持ち、住宅の販売用土地など、在庫管理等をこれまで以上に強化していくためにROICを活用していく。
    長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会(2020年5月22日)

  • 新中期計画で行う投資の効果が発現してくる次期中期計画以降は、ROICの水準も一段向上すると考えていいか?

    そう考えている。長期ビジョンに沿った形で、指数関数的な成長をイメージしている。

  • 現段階で、不採算事業はほぼないと考えていいか?

    前中期計画まで、環境LLを中心に構造改革を進めてきた結果、不採算事業はほぼ無くなっている。ただ、今回のCOVID-19後の行動変容や、長期的に見た場合の経済構造変化は常に起こり得ると考えており、そうした変化に対応すべく、今後も継続して構造改革は実施していく。
    ※環境LL:環境・ライフラインカンパニー

  • 政策保有株式や持分法適用会社について、今後の株式保有方針は?

    政策保有株式については、毎年取締役会で保有の意義や資本コストに対する便益について議論し、必要でないと判断した株式については売却を進めてきており、今後も同様の方針である。
    主な持分法適用会社である積水樹脂、積水化成品については、事業上の取引関係を維持・発展させていくうえで、今のところ現在の保有比率を維持していく方針である。

ESG投資等について

  • (資料P20、21)新中期計画では新たにESG投資枠を設定したが、どのようなリターンを期待しているのか?

    例えば、「人材」については働き方改革を推進し、社員の定着率が上がる、優秀な人材を採用しやすくなる等の定性的効果も挙げられる。「環境」については、再生エネルギー活用による温室効果ガス削減、またDXを活用した重大インシデント発生の未然防止などを通じた企業価値向上を期待している。
    長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会(2020年5月22日)

  • (資料P20、21)ESG投資について、投資の意思決定や投資後の効果測定をするに当たって、何かKPIを設けるのか?

    事業部門が投資案件を起案しやすくするため、通常の投資と比べてリターンの基準をやや引き下げている。また、社内にサステナビリティ委員会を設け、投資の目的や効果について審議するほか、社員の定着率や重大インシデントの発生件数などを効果尺度として用いていく考えである。

  • 新中期計画では、前中期計画まで掲げていた「環境貢献製品」のようなESG関連の指標はないのか?

    「環境貢献製品」については、企業価値を生む源泉と考えており、新中期計画では定義を見直し、「サステナブル貢献製品」として発展させていく。
    19年度の環境貢献製品売上高実績は6585億円(売上高構成比58%)だったが、22年度には8000億円(売上高構成比66%)まで拡大を見込んでいる。

  • 「環境貢献製品」や「サステナブル貢献製品」の収益性は、全社平均の営業利益率の水準を上回ると捉えていいか?

    高い社会課題解決力がお客様から評価されており、収益性も高い。

各セグメントの施策等について

  • (資料P25)高機能Pの業績推移について、直近の営業利益がピークだった17年度と比較して、19年度は売上が伸びているにもかかわらず利益は減少しているが、主な要因は何だと捉えているか?

    為替レートが円高方向になってきたこと、買収したエアロスペース社の航空機向け事業環境の急激な悪化による業績悪化、のれん償却費負担増などによる。
    これらを除くと、コスト削減や構造改革により、収益力は着実に向上していると考えている。
    長期ビジョンおよび新中期経営計画説明会(2020年5月22日)

  • 新中期計画では、高機能Pで80億円、住宅で50億円などのコスト削減を計画しているが、仮に売上計画が未達となった場合はどうなるのか?

    常に悲観シナリオも想定した施策は考えており、掲げた利益計画には拘って、コスト削減や構造改革施策を前倒しで行っていく考えである。

  • (資料P29)高機能Pでは、「サプライチェーン全体のコスト革新」を計画しているが、COVID-19影響でグローバルのサプライチェーン回復時期が未だ不透明であるなか、計画通り実施できるのか?

    例えば調達では、DXを活用し、集中購買化、複数購買化などさまざまな施策を考えている。また国内、他カンパニーまで含め、物流の効率化には力を入れていく。

  • (資料P32)エアロスペース社について、航空機向け需要は当面厳しいと予想されるが、どのように収益強化を進めていくのか?

    現状Boeing社向けの比率が高いが、今後は収益源の多角化を進めていく。具体的には、高付加価値のエンジン部材の開発・拡販や、環境LL・シート事業やメディカル事業と協業し、メディカルの検査装置向け部材の開発・拡販を進めていく。また、同時に生産性向上も進めていく。

  • (資料P38、39)住宅事業では、特に建売の拡販に注力していくとのことだが、販売単価も下落していくのか?

    総着工戸数に比べて分譲戸建(建売)の落ち込みは小さく、需要は比較的堅調だと見ており、新中期計画ではここに注力していく。分譲戸建ては2500万円以下の販売価格帯が多く、単価はやや下落することになるが、住宅生産工場の閑散期を利用した稼働率向上(量産効果)や、ロスの最小化により、棟当りの収益性を上げていく考えである。