インドにおける車輌部品成型事業の合弁会社設立について

2011年8月3日
積水化学工業株式会社
積水テクノ成型株式会社

 積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下積水化学)は、インドのデリー市を本社とし、積水化学51%、現地の射出成型品製造・販売会社Dipty Lal Judge Mal Private Limited(ディプティー ラル ジャッジ マル、以下DLJM社)49%の持ち分比率で、8月1日に合弁会社を設立しました。これにより、車輌部品成型事業を拡大します。積水化学グループの事業会社がインドに進出するのは、今回が初めてとなります。
 なお、積水化学グループにおける事業主体は、積水化学の100%子会社である積水テクノ成型株式会社(代表取締役社長:出原幹也、以下テクノ成型)が担当します。

 

1.背景

 高機能プラスチックスカンパニーの戦略事業分野の一つであるAT分野において、射出成型事業は、主要事業の一つであります。AT分野としては、インドなどの新興市場への参入強化を目指しており、今回のインド進出はその足がかりとなり、射出成型事業としては、初の海外進出となります。
 車輌部品成型事業は、2008年に発生したリーマンショック以降、国内における生産台数の低迷や、車輌メーカーによる生産の海外移転の影響を受け、2009年以降、二輪分野を中心に受注が減少し、今後もこの傾向が続くことが予想されます。
 一方、今回進出するインドでは、インド経済全体の活性化に伴い、車輌(四輪・二輪ともに)の生産台数も顕著な伸びを示し、今後も大きな伸長が見込まれています。また、インドに進出している日系車輌メーカーもシェア拡大を計画しており、日系部品メーカーの進出が期待されていました。
 テクノ成型は、国内において、主力メーカーとの関係強化を図り、事業拡大を進めてきました。製品の企画・設計段階からメーカーと協業し、射出成型に関わるコア技術で軽量化等のニーズに、高品質かつスピーディーに対応してきました。
 DLJM社は、射出成型品の製造・販売会社として、家電および車輌部品の分野で順調に成長を続けており、特に車輌部品分野では、日系メーカーへの納入に実績があり、今後さらなる納入拡大を計画しています。

 

2.合弁会社設立の狙い

インド国内において、日系二輪メーカーとの取引を拡大し、将来的には四輪メーカーも視野に入れて活動していきます。
1)積水化学およびテクノ成型の製品・技術・設計の強みを活用し、競争優位に立つ。
2)DLJM社の現地における生産・販売の実績と、テクノ成型への品質や技術に対する日系メーカーからの信頼を加え、
  日系メーカーを中心にインドでの拡販を推進する。
3)車輌部品成型事業の海外展開を加速させる。

 

3.事業目標

2011年8月に生産・販売を開始し、2013年度には売上高30億円を目指します。

 

4.合弁会社の概要 

1)

会 社 名

Sekisui DLJM Molding Private Limited (よみ:セキスイDLJMモールディング)

2)

出資比率

積水化学:51%、DLJM社:49%

3)

設 立

2011年8月1日

4)

事業内容

射出成型品の製造・販売(車輌部品分野)

5)

資 本 金

1百万ルピー (※1ルピー=2円換算)

6)

所 在 地

インド・デリー市

7)

生産拠点

2か所(ウッタル・プラデーシュ州、ラジャスタン州)

8)

従 業 員

約230名

 

 

 

【ご参考①】DLJM社の概要

1)

会 社 名

Dipty Lal Judge Mal Private Limited

2)

代 表 者

Dev Bhushan Jain (よみ:デブ・ブシャン・ジェイン)

3)

事業内容

射出成型品の製造・販売(家電、車輌部品関連)

4)

設 立

1984年

5)

資 本 金

45百万円

6)

従 業 員

約860名(2011年8月1日)

7)

売 上 高

37億円(2010年度)

 

 

 

【ご参考②】テクノ成型の概要

1)

会 社 名

積水テクノ成型株式会社

2)

代 表 者

出原 幹也

3)

事業内容

射出成型品の製造・販売(車輌部品、物流・環境・土木関連)

4)

設 立

1962年

5)

資 本 金

2億円

6)

従 業 員

123名(2011年4月1日)

7)

売 上 高

117億円(2010年度)


ラジャスタン州の工場

取扱製品:二輪用フェンダー

(ラジャスタン州の工場)

(取扱製品:二輪用フェンダー)

 

 

close