マンション建物内排水管(横主管)の更生工法「リノベライナー工法」の発売について

2014年11月19日
積水化学工業株式会社

 積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸修史、以下当社)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:髙見浩三)は、マンション排水管(※横主管)向けの更生工法「リノベライナー工法」を2015年1月より販売開始いたします。
 「リノベライナー工法」は、非開削でマンションの排水管(横主管)をスピーディーに更生する工法で、既設管に曲がりや段差があってもシワなく更生が行えます。

 ※横主管・・・共用排水の立て主管下部から最初のマスまでの箇所を指す(下図参照)

  

1.背景

  全国の分譲マンションストック戸数は約590万戸(2012年末時点)に達しています。そのうち築30年以上の高経年マンションは約140万戸となっており、今後もその数は増大することが見込まれています。そのため、今後も増え続けるこれら高経年マンションの価値を維持・向上させるためには設備の更新が必要となります。
 排水管更新工事の市場は、首都・近畿・中部の三大都市圏を中心とした築25~40年のマンションを対象とした場合、約4.5万棟と見込まれます。また、老朽化が進むにつれ、工事対象棟数は今後も増大が見込まれます。
 30年以上経過したマンションの排水管(横主管)部分は特に損傷が激しいことが多く、管路に穴が開いているケースも見受けられます。しかしながら、こうしたケースでは表面被覆による補修は困難です。このような問題を解決し、開削困難な現場などにも適応できる更生工法が待ち望まれていました。

 

リノベライナー工法 対象管路イメージ

 

 

2.マンション排水管(横主管)の更生工法「リノベライナー工法」の特長

 「リノベライナー工法」とは、楕円形の硬質塩化ビニル管を折りたたんで加熱しながら排水横主管に挿入し、蒸気で円形復元させ、エアで管内部に密着。
老朽管を高品質・高耐久な管路に復元する工法で、以下の特長を有します。

 

45度、90度の曲間部もシワなく更生可能(シワによる流下能力の低減を防ぎます)

穴の空いた管路も更生可能

開削工事が不要なため施工がスピーディー。工期が短縮され経済的

高品質(更生材料は工場生産のため品質が安定しています)

優れた流下性能(更生された管の内径は塩化ビニルの肉厚分だけ縮小しますが、塩化ビニルは平滑性が高いため、通常、流下性能は低下しません)

 

 

<硬質塩化ビニル管を挿入、蒸気で円形復元することで管内部に密着>

硬質塩化ビニル管を挿入、蒸気で円形復元することで管内部に密着

 

<施工イメージ図>

施工イメージ図

  

3.事業目標

 排水横主管更生工法「リノベライナー工法」を新たな商材に加え、マンションの共用部全体の配管更新をワンストップで行うことで、2016年度に売上高75億円を目指します。

 

 

 【ご参考】建築年代別マンションストック数

【ご参考】建築年代別マンションストック数

出展:東京カンテイ2013年9月集計からの当社推定値

 

リノベライナー工法link

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