積水化学グループは「従業員一人ひとりが誠実さをモットーとし、広く社会から信頼される企業を目指す」という基本方針のもと、2003年から本格的にコンプライアンス体制の構築と従業員のコンプライアンス精神の醸成に取り組んできました。 2006年には、コンプライアンスをCSR経営の基盤の一つとして位置づけ、社長が委員長を務めるCSR委員会の専門分科会として、コンプライアンスに関する積水化学グループの基本方針や施策を審議する「コンプライアンス分科会」を設置。同時に、分科会で審議した基本方針や施策を、分科会の下部組織である「コンプライアンス推進部会」を通じてグループ全体に行きわたらせる仕組みもつくり、グループ全体のコンプライアンス体制を強化しました。さらに、実際に問題が発生した場合に、適宜「コンプライアンス審議会」を開催し、個別の対応策や再発防止策を検討しています。
2008年度は、コンプライアンス研修を、階層別・テーマ別に体系づけ、年度スケジュールに沿って実施しました。また、新任基幹職(管理職)研修では、関係会社の基幹職まで対象を広げて実施し、職種別(住宅営業、事務、技術)に研修教材を変えて、日常業務と密接に関係するテーマを取り上げるなどの工夫をしました。 また、コンプライアンス研修の教材として「コンプライアンス・マニュアル」を2003年から活用しています。さらに、2008年12月に「米国反トラスト法(独占禁止法)遵守マニュアル」と「欧州における競争法遵守マニュアル」を作成。2009年2月には「グローバル・コンプライアンス・マニュアル」を作成し、海外の従業員を対象にしたコンプライアンス意識醸成への取り組みを本格的に始めました。
コンプライアンス研修は、階層別・テーマ別に体系づけられ、年度スケジュールに沿って実施されます。
積水化学グループは、法令や社内規則、企業倫理に反する従業員の行為を防止するために、2002年に社内通報制度「S・C・A・N(セキスイ・コンプライアンス・アシスト・ネットワーク)」を構築し、2007年度からは、積水化学グループの全従業員(孫会社、派遣社員含む)が利用できるようにしました。 社内通報制度の案内をグループ報に掲載するほか、グループの全従業員および派遣社員に通報窓口を記載した「コンプライアンスカード」を配布することにより、同制度の周知徹底を図っています。なお、2008年度は、14件の通報・相談があり、通報者や関係部署と調整のうえ対応しています。
Q.あなたの職場では、法律やルールを正しく理解して行動していますか。
積水化学は、ガス用ポリエチレン管および継手に関して他社と共同で価格を決めたとして2006年11月に立入調査を受け、2007年6月に排除措置命令および課徴金納付命令を受けて、これらに従いました。 積水化学は、このような嫌疑をかけられる行為を二度と行わないようにするために、2006年11月以降、独占禁止法の遵守について、社外の弁護士も入れた調査を行うと同時に、事業者団体での活動の大幅な制限や、競合他社との不必要な接触を一切禁止するなどの制度を導入し、再発防止を徹底しています。 なお、積水化学は、2004年から2006年にかけて塩ビ管および継手の販売価格を他社と共同で決めたとして、2007年7月に公正取引委員会の立入調査を受け、2009年2月に公正取引委員会から排除措置命令および課徴金納付命令(以下、「本命令」といいます)を受けましたが、本命令における事実認定は、積水化学の認識と異なるため、2009年4月に公正取引委員会に対して、本命令の取消を求める審判請求を行っています。 本命令は、上記再発防止策の導入以前の事象を対象にしたものですが、本命令を受けた事実については重く受け止め、これを機に再発防止策の一層の浸透と従業員のコンプライアンス意識のさらなる向上を促していきます。 2008年度に実施した従業員意識調査結果を見ると、従業員のコンプライアンスに関する意識は、2004年度と比較して改善傾向にあり、コンプライアンスに対する各取り組みが一定の成果を上げているものと考えています。なお、2008年度に、社会的に影響の大きい法令違反などは新たに発見されていません。 積水化学は、今後も、コンプライアンスがCSR経営の重要な基盤であることを常に念頭に置きながら、これらの取り組みを継続していきます。