環境教育

環境活動の重要性について自ら考え、行動できる人材を育成

マネジメント・アプローチ

教育方針と制度長期ビジョンの方針に沿った環境教育体系を整備

積水化学グループは、ビジョン実現のために描いた従業員の「あるべき環境人材像」に到達できるように教育体系を整備し、この体系に基づく教育を2014年から開始しました。全従業員が事業を通じて「“生物多様性が保全された地球”の実現のためにどのような活動で環境に貢献できるか」について自ら考え、行動する人材の基盤を環境教育で築きます。

教育の推進と研修環境教育研修の長期推進イメージ

2030年のあるべき環境人材像の実現に向けて、教育プログラムの重心を基礎知識の向上から実践機会の創出に少しずつ移行させていきます。

中期計画環境中期計画(2017-2019)における環境教育の考え方

  • 1)
    「実践」に向けての変革を支援するプログラム
    2016年度までの環境中期計画期間中に、環境知識や意識のレベルを会社(組織)単位で把握した結果、職種や職責で差は見られたものの地域差はほとんどありませんでした。
    環境中期計画(2017-2019)では、従業員個人の研鑽の指標となるよう、自分の知識レベルや環境活動への参画度を把握できるツールを作成し、活動を「実践」する仕組みを作っていきます。
  • 2)
    中途入社用教育パッケージの作成
    積水化学グループの従業員一人ひとりに環境に関する共通の認識を持ってもらうため、新たに参入したグループ会社やキャリア採用等で入社した従業員に対し、さまざまな教育ツール(冊子・DVD等)を1セットにして配布していきます。
  • 3)
    その他
    2016年度までの環境中期計画で実施した各種教育プログラムで有用であったプログラムは、今環境中期計画においても、内容を見直しながら引き続き実施していきます。

環境教育プログラム

  教育プログラム名 教育カテゴリー 2017実績 2018計画 対象となる
職責、職種など
国内 海外 国内 海外
1 環境e-ラーニング1 ②③⑤     経営層
2 環境e-ラーニング2 ②③     全従業員
3 研鑽会1       新任環境担当者
4 研鑽会2 ④⑤ 環境担当者
5 EMSコンテンツ配信(DVD) ①④⑤   生産事業所、研究所
6 ISO14001改訂研修(スキルアップ) ④⑤       生産事業所、研究所
7 内部環境監査員養成研修 ④⑤     生産事業所、研究所
8 CSR研修1 ①②       新入社員
9 CSR研修2 ②③       新任基幹職
10 環境人材チェック ①⑤   全従業員
11 環境貢献製品パンフレット ①②③     全従業員
12 新環境中期計画周知冊子(ビジョンガイドブック) ①②③     全従業員
主な取り組み

環境人材指標の構築

2016年度までの環境中期計画で実施した環境・意識調査では、知識レベルが上がっていることは確認できましたが、行動への変容を個人の指標に落とし込めていない、という課題がありました。
そこで2017年度は、「実践」への行動の変容や知識の増減を「見える化」するため、従業員の環境知識と行動の現状を把握し、自己研鑽を促す個人の進捗表となる環境人材指標を構築しました。
従業員が定期的にシステムで「環境人材チェック」を行うことにより、自らの環境人材度を確認し、研鑽すべき課題を見いだすことができます。また、このチェックシステムにより、事業所や会社全体など組織単位で課題が把握できるため、環境教育のPDCAにも活用できます。

①環境人材チェック概要

1.目的 従業員の環境知識と行動の現状を把握し、
自己研鑽を促す個人の進捗表とする
2.対象 国内の積水化学グループの全従業員
3.設問数と内容 15問
社会の状況(自然資本やSDGs)や会社の方針、積水化学の環境の取組について
4.設問の特徴 ・下記2設問を設定
①言葉の意味、または活動の目的を知っているか
②行動を取っているか
・15問を6分野に分けて集計、分野ごとのポイントを表示
5.実施方法 インターネットサイトより実施

②中期計画目標と実績

  環境中期計画目標 実績
(100点満点中)
2017年度 ベンチマーク把握 39点※1
2018年度 +10 ポイント
(2017年度実績比)
2019年度 +20 ポイント
(2017年度実績比)※2
  • ※1
    実績の点数は回答者平均
  • ※2
    人材指標運用開始時期を2017年度としたため、基準年は2017年度に変更

得点分布(職責別)

人数分布のピーク

課長以上 41~60点
専任担当職 21~40点
契約、派遣 21~40点

管理職は専任担当職や契約社員より高得点圏に分布しており、環境知識が多く、行動力も高いことが分かりました。このことから、管理職が専任担当職や契約・派遣社員を牽引していることが把握できました。
今後も経営層をはじめとする管理職層が率先して環境活動を推進するよう、上級管理職を対象とした環境教育を進めていきます。

分野別状況

知識力、行動力の高い/低い分野

高い 環境負荷削減
低い 社会の状況

温室効果ガスや廃棄物の削減等、環境負荷削減に関する知識や行動力は高い一方で、SDGsや自然資本等、環境に関する社会の動向に関する知識やそれらに関連する行動力は低いという結果が得られました。
今後は環境に関する社会動向やそれに結びつく行動にはどのようなものがあるかを周知することに重点を置き、教育内容を検討していきます。

知識力と行動力の差

小さい 会社の方針
大きい 自然環境の保全

また、上記のグラフでは、環境中期計画や環境長期ビジョン等、環境方針に関する知識力と行動力の差がほとんど見られない一方で、自然環境の保全活動に関しては、「目的は知っているが、行動は取っていない」という知識と行動のギャップが大きいことが分かりました。
今後は「SEKISUI環境ウィーク」等、多くの従業員が参加可能な啓発の機会を通じて、知行合一を推進していきます。

【参考】内閣府「地球温暖化対策に関する世論調査」との比較

環境人材チェックの「社会の状況」の中で、内閣府の「地球温暖化に関する世論調査」と共通の設問を設け、その結果を比較しました。

設問

「フランスのパリで開催された国際会議『COP21』で採択された、温室効果ガス削減などのための新たな国際的な枠組である「パリ協定」を知っていますか」

出典:内閣府「地球温暖化対策に関する世論調査」の概要(H.28)

当社従業員の温暖化に関する知識力は世論調査の1.3倍でした。

2017年度環境人材チェックは、日本国内の従業員を対象としたチェックシステムでしたが、今後は海外の事業所のITインフラ状況を把握し、グローバルで実施可能なシステムの展開を検討していく予定です。

環境教育冊子「SEKISUI環境サステナブルビジョン2030 ビジョンガイドブック」の改訂

環境長期ビジョン「SEKISUI環境サステナブルビジョン2030」を当社グループの共通目的として従業員に浸透させることを目的に、ビジョンで掲げた生物多様性、自然資本についての取り組みをまとめた冊子を作成しています。
2017年度は、新たに始動した環境中期計画に伴い、前中期で作成した内容を見直した改訂版を作成しました。
環境人材チェックの結果、当社グループの従業員には自然資本等の「社会の状況」に関する知識が不足していることが把握できたため、改訂版では、その関連項目に重点を置いて説明をしています。

また、ビジョンガイドブックへの理解を深めるため、内容に沿ったe-ラーニングもイントラネット上で実施しています。

  • ビジョンガイドブック(理解編)2nd Edition

  • 環境e-ラーニング画面

環境担当者研鑽会

2017年度は、北米、日本、中国、欧州の4エリアで環境責任者研鑽会を実施。全エリアで環境中期計画の重要実施項目である温室効果ガスの削減をテーマに、グループワークによるモデル事業所での省エネ施策の評価などを行いました。

欧州環境担当者研鑽会の様子