熱プレス工程用離型フィルム
(低アウトガス離型フィルム)

積水化学の熱プレス工程用離型フィルムとは

特殊ポリエステルとポリオレフィンクッション層からなる多層構造を持ち、熱プレス工程における表面保護や緩衝用途で幅広く活用いただけます

熱プレス工程用離型フィルム
熱プレス工程用離型フィルム

離型フィルムの多層構造

離型フィルムの多層構造
特殊ポリエステル層

機能

幅広い温度での熱プレスに耐えプレス後に対象物から
綺麗に剥がしやすくする

材質

プレス時に出てくるアウトガスを低減
対象物を汚染しない

ポリオレフィンクッション層

機能

対象物の形状に合わせて変形・追従しやすくする

フィルム構成はご用途に応じてカスタマイズ可能です
お気軽にご相談ください

特長

  • 高温プレス時に
    対象物を保護したい

    矢印
    耐熱性のイラスト

    耐熱性

    熱に強く、高温での使用が可能(約50~200℃)

  • 密着性が足りない

    矢印
    柔軟性(形状追従性)のイラスト

    柔軟性
    (形状追従性)

    しわになることなく柔らかく変形

  • プレス後も対象物を
    クリーンに保ちたい

    矢印
    表面保護/クリーン性のイラスト

    表面保護/
    クリーン性

    低アウトガス・低転写で対象物を汚染することなく表面を保護可能
    シリコーン・PFAS不使用

  • プレス後に対象物から
    綺麗に剥がれない

    矢印
    離型性のイラスト

    離型性

    使用後に軽く剥離可能

検証耐熱性と柔軟性

概要

  • 検証方法:真空成型実験
  • 条件:200℃, 20秒

結果

SEKISUI品

シワになることなく
柔軟に対象物に追従

汎用PET離型フィルム

柔軟性が不足し、
追従できずシワ発生

検証クリーン性(低転写)

概要

  • 検証方法:プレス後水接触角測定
  • 測定方法1
  • 測定方法3
  • 測定方法3

結果

積水化学の離型フィルムは低アウトガス設計で熱プレス後も汚染が少ないです

プレス前

プレス前
水接触角 約70°
熱プレス 矢印

SEKISUI品

SEKISUI品
水接触角 約70°

変化小=汚染量小

汎用PMP離型フィルム

汎用PMP離型フィルム
水接触角 約100°

変化大=汚染量大
撥水性物質転写

  • PMP:ポリメチルペンテン

汎用フィルムとの比較

積水化学の離型フィルムは、各種汎用フィルムと比較してトレードオフを解決することが可能です

フィルムの種類
SEKISUI品 Siコート
PETフィルム
PEフィルム PMP※1
フィルム
ETFE※2
フィルム
一般的な特性 耐熱性 ×
柔軟性(形状追従性) × ×
クリーン性(低アウトガス・低転写) × ×
離型性
PFASフリー ×
シリコーンフリー ×
  1. PMP:ポリメチルペンテン
  2. ETFE:エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体
  3. 耐熱性・柔軟性・非汚染性を兼ね備えた積水化学の離型フィルムで
    お客様の課題解決に貢献いたします

用途例

1基板製造時の熱プレス工程の表面保護用途

  • フレキシブルプリント基板(FPC)製造時の表面保護用途
  • リジッドフレキ基板製造時の表面保護用途
基板製造時の熱プレス工程の表面保護用途
具体例:FPC製造時の表面保護
  • カバーレイフィルムと銅張積層板(CCL)の熱プレス工程
  • 補強材圧着工程 など
  • FPC製造時の表面保護1
  • FPC製造時の表面保護2
  • FPC製造時の表面保護3

拡大断面図

  • FPC製造時の表面保護 拡大断面図1
  • FPC製造時の表面保護 拡大断面図2

2耐熱保護・緩衝用途

  • 半導体モールド成型用途
  • CFRP製造用途
  • チップ–ACF圧着時の熱・圧力の緩衝用途
  • その他、熱プレス加工の保護・緩衝用途
耐熱保護・緩衝用途
具体例:チップ–ACF圧着時の熱プレス時の緩衝(熱ムラ・圧力ムラ抑制)
  • 次世代ディスプレイ製造時のACF圧着

離型フィルムなし

熱ムラ・圧力ムラが発生

離型フィルム導入時

微細なチップの
熱プレス時の熱や圧力のムラを緩和
熱・圧力に対する緩衝フィルムとして働く

3その他

  • 耐熱柔軟基材としての活用も可能です

その他、ご用途に応じてカスタマイズ対応可能です

その他用途例

代表的な物性一覧

お客様のご要望に応じて物性値のカスタマイズも可能です

Eタイプ Aタイプ Jタイプ
特長 形状追従性が高い 柔らかく
伸びやすい
硬め・シワになりにくい
平均厚み 100 µm 190 µm 110 µm 120 µm 120 µm
融点 223℃ 223℃ 223℃ 223℃ 223℃
23℃引張降伏強度 MD方向 21 MPa 20 MPa 17 MPa 30 MPa 36 MPa
23℃引張降伏強度 TD方向 18 MPa 15 MPa 15 MPa 25 MPa 28 MPa
80℃寸法変化率 MD方向 -0.5% -0.4% -0.5% -0.3% -0.3%
80℃寸法変化率 TD方向 -0.3% -0.3% -0.0% -0.1% -0.1%
耐熱性 ★★ ★★★
柔軟性(形状追従性) ★★ ★★
クリーン性 ★★ ★★ ★★ ★★ ★★
離型性 ★★ ★★ ★★ ★★
ロールサイズ 幅50~1400mm × 長さ~1000m(製品毎応相談)
  • 上記の物性値は代表的な製品に基づく参考値であり、保証値ではありません

こんなお困りごとはありませんか?

営業・技術サポートチームがご対応いたします

  • 基板製造時の表面保護用途のフィルムの耐熱温度を上げたい
  • 熱プレス加工時に対象物への熱・圧力のかかり方を制御したい/お悩みがある など