リスクマネジメント

リスクマネジメント体制のさらなる強化でリスク感性と活動の質を高めています

マネジメント・アプローチ

基本的な考え方常に変化するリスクや危機に適応できる体制

積水化学グループでは、リスクを未然に防ぐ「リスク管理」と、重大なリスクが発現したときに対処する「危機管理」を一元化させたリスクマネジメント体制の構築を進めてきました。この一元化により、組織の状況に応じて、常に変化するリスクや危機に適応できる体制を目指しています。

マネジメント体制リスクマネジメントの指針を明文化し、社員全員で共有

積水化学グループのリスクマネジメント体制は、取締役常務執行役員である人事部長を最高責任者とし、コーポレートの人事部リスクマネジメントグループが実務を所管しています。

2015年4月に改正した「内部統制システムの基本方針」に基づいて定められた「積水化学グループ リスク管理要領」を当社およびグループ会社の取締役、執行役員と従業員に周知徹底するとともに、リスク情報を一元的、網羅的に収集・評価して重要リスクを特定し、リスクの発生防止に努めており、重大なリスクが発生した場合には「積水化学グループ危機管理要領」に基づいて緊急対策本部を設置し、迅速・適切に対処する体制を構築しています。

また、万一の事態に備えて社員一人ひとりが参照すべきこれらの行動規範については、イントラネット等を通じてすべてのグループ社員に共有されています。

リスク管理(未然防止)体制の強化PDCAサイクルによるリスク感性の向上

複雑性が増している企業活動の中で、将来発現し得るリスクを正確に把握することは非常に困難です。積水化学グループでは、このようなリスクを扱うためには従業員の「リスク感性の向上」が不可欠と考え、リスク管理の国際標準規格であるISO31000に沿ったPDCAサイクルを回し続けています。

本活動は、2011年度にカンパニーの下にある事業部を中心に27組織でスタートしました。年々活動組織数を増やし、その数は2017年度に国内外の関係会社も合わせて165組織、連結売上構成比で約93%を占める状況で、組織間の連携や専門部署との連動により、この活動における有効性の向上を図っています。

リスクの特定ESGリスクを含め、グループとして備えるべきリスクを一覧化

グループ全体で備えるべきリスクを明確にするため、想定するリスクの範囲をESGリスクに限らず網羅的に特定しており、『積水化学グループ リスク一覧』としてまとめています。

●積水化学グループの主なESGリスク

  • 環境リスク(土壌・大気汚染/有害物質の漏えい/環境規制の強化等)
  • 社会性リスク(地域社会との関係悪化/風評被害/伝染病の蔓延/公共機関の機能停止等)
  • 法務リスク(不正・犯罪行為/独禁法違反・不正取引/情報の改ざん/ハラスメント行為/贈収賄/法律・制度の急激な変化/知的財産権の侵害等)
  • 品質リスク(製造物責任/製品の回収・リコール/施工ミス等)
  • 人事・労務リスク(法令違反労務/差別/社員構成の変化等)
  • 安全リスク(社員の安全衛生/労災事故/海外駐在・出張者の安全等)
  • 財務リスク(財務・経理・税務に関する諸リスク)
  • 情報管理リスク(情報の漏えい/電子データの破壊・消滅等)
  • 経営判断・業務設計リスク(ビジョン・経営方針の不明確/業務プロセスの不備/製品事故等)
  • 関係会社・取引先リスク(関係会社の不祥事/関係会社の被災・事故等)

危機管理体制の強化危機管理体制の運用

積水化学グループは、東日本大震災の経験を踏まえ2011年度に危機管理体制を全面的に見直し、以後、その体制をブラッシュアップしてきました 。

具体的には、緊急対策本部手順書に基づく訓練(年2回以上)、緊急事態初動手順書による毎年の教育(全従業員)、防災チェックリストによる全事業所での防災体制の整備(国内約800カ所)等を実施してきました。

内閣府の「自己評価項目表」を参考にした防災体制充足率は、2012年1月時点で全事業所平均が41%でしたが、その後、具体的な対策を整えた結果、2015年度以降は90%以上を維持管理できるレベルになりました。

全33項目におよぶ防災チェックリスト

BCP(事業継続計画)BCPに対する基本的な考え方

BCPは事業戦略そのものです。したがって、カンパニー制を採用し事業内容が多岐にわたる積水化学グループは、事業責任者(事業部長、事業会社長等)それぞれが事業の内容に応じてBCPの必要性を個別に判断することを基本姿勢としています。そのため、グループとしての「BCP(BCM)策定のガイドライン」を定め、策定にあたってのチェックリストを作成するなどのサポート体制を構築しています。各事業責任者に対しては、このガイドラインや事業継続マネジメント(BCM)の構築方法を規格化したISO22301に準拠したBCPの策定とBCMの構築を推奨しています。

海外危機管理体制海外危機管理組織を中心とするサポート体制

積水化学グループでは、社規「海外安全管理規則」に基づいて、海外危機管理担当役員を頂点とするピラミッド型の海外危機管理組織(海外危機管理担当役員-海外危機管理事務局(長)-地域長-拠点長)を形成しています。この組織を中心に危機管理情報の共有やタイムリーな注意喚起、渡航規制の指示等緊急時対応を実施するなど、出張者、駐在員、現地従業員をサポートしています。

年々拠点が増える中、海外危機管理事務局支援のもと、工場・オフィスなど事業所ごとに危機管理マニュアルを整備し、定期見直し・随時見直しを実施しています。

また、暴動・テロ、感染症などの海外特有のリスクに対しては、セキュリティアシスタンスや医療アシスタンス等危機管理会社との契約締結による支援体制を用意しています。

さらに、海外への赴任者を対象とする海外赴任前研修、出張者を対象とする出張前e-ラーニングを実施し、海外危機管理体制を説明するとともに、海外のリスクについて注意喚起をしています。

近年は特に、フロンティア地域への出張や赴任が増える中、在外公館との連携強化、地域ごとのリスクの種類や危険の度合いを示した地域別危機管理ハンドブック20地域分を作成・配布しています。

主な取り組み

リスク管理活動の有効性向上リスクマネージャーへのリスクマネジメント研修を実施

2017年度は、リスク管理活動の有効性向上を図ることを目的に、リスク管理活動組織のリスクマネージャーを対象としたリスクマネジメント研修を実施しました。このリスクマネジメント研修は年間で14回実施し、参加対象のリスクマネージャーのうち93%が参加しました。

パフォーマンス・データ

リスク管理活動組織数のデータ

  • リスク管理活動組織数

防災体制充足率に関するデータ

  • 防災体制充足率(国内事業所平均)の推移