コンプライアンス・人権尊重

グローバル規模で人権に配慮し、コンプライアンス経営を強化しています

マネジメント・アプローチ

コンプライアンス経営の考え方一人ひとりの誠実さがコンプライアンス経営の源

積水化学グループでは、 2003年に策定した「コンプライアンス宣言」で謳われている「社会への貢献」「信頼される企業」「法やその精神の遵守」などの考え方を基本として、当社グループの理念体系および企業行動憲章に掲げられた精神にのっとり、法令や社内規則を遵守することはもとより、社会が求める社会規範や倫理観にかなったコンプライアンス経営を目指しています。
事業活動とコンプライアンス活動は、当社グループの企業価値を支える両輪であり、コンプライアンスは経営そのものと考えています。私たち従業員一人ひとりは誠実さを信条とし、当社グループが広く社会から信頼されるよう、コンプライアンス意識の向上に取り組んでいきます。

コンプライアンス問題の未然防止重要コンプライアンス問題の防止

2017年度から運用を開始したCSR中期計画においても、前中期計画から引き続き「重要コンプライアンス問題の発生件数ゼロ」をKPI目標として掲げており、2015年度以降「発生件数ゼロ」を継続しています。2017年度も、重要コンプライアンス問題は発生しておりません。
これからもコンプライアンス経営を強化し、コンプライアンス問題の未然防止に取り組んでいきます。

コンプライアンス意識の浸透「コンプライアンス・マニュアル」や「コンプライアンス・カード」を配布

コンプライアンスの意識を従業員一人ひとりに根付かせるため、積水化学グループの一員として遵守すべきことを記載した、「コンプライアンス・マニュアル」や、携帯用の「コンプライアンス・カード」を作成し、全従業員に配布しています。コンプライアンス・マニュアルには、汚職・賄賂の禁止、人権尊重と差別の禁止、情報の管理と保護、独占禁止法の遵守、インサイダー取引の禁止、地球環境の安全や労働関係法規の遵守、社内通報制度などの内容を掲載し、全従業員への周知徹底を促進しています。
また、既存のコンプライアンス・マニュアルに加え、グローバルにも対応したグローバル・コンプライアンス・マニュアルを作成し、海外のグループ従業員の誰もが理解できるよう、英語版だけでなく、中国語版やタイ語版を作成し現地語化を進めています。

    • コンプライアンス・マニュアル
    • 携帯に便利な名刺サイズのコンプライアンスカード

コンプライアンス経営の実践効果的なコンプライアンス推進体制の構築

コンプライアンス経営を確実に実践していくため、現実的かつ効果的なコンプライアンス推進体制を構築しています。グループのコンプライアンスを統括する組織として、CSR委員会の下に法務部担当執行役員を委員長とする「コンプライアンス分科会」を設けて方針や実施策の立案を行うとともに、コーポレートおよび各カンパニーには「コンプライアンス推進部会」を置き、コンプライアンス推進実務責任者を任命して各施策の実施・展開を図っています。万が一、重要コンプライアンス問題が発生した際には「コンプライアンス審議会」を開催し、事後対応や再発防止策の検討等を行います。

コンプライアンス経営 推進体制

コンプライアンス教育コンプライアンスについて学ぶ機会を継続的に提供

コンプライアンス経営の実践に繋がる取り組みの一環として、従業員のコンプライアンス教育にも力を入れています。新入社員研修や階層別研修などにコンプライアンスに関する内容を盛り込み、コンプライアンスに特化したe-ラーニングを毎年4回実施するなど、グループの全ての従業員がコンプライアンスの大切さについて学ぶ機会を継続的に提供しています。

通報制度の整備「S・C・A・N」の周知と効果的な運用を進めています

積水化学グループでは、2002年に社内通報制度「S・C・A・N(セキスイ・コンプライアンス・アシスト・ネットワーク)」を構築し、当社グループの全従業員と当社グループの取引先が利用できる仕組みを運用しています。
「S・C・A・N」は、法務部担当執行役員の監督のもとで運用され、社内担当者以外に社外の法律事務所に直接通報することも可能です。また通報制度に止まらず、特定の行為がコンプライアンス違反であるか否かの助言等を受けられる相談窓口としての役割も担っています。
コンプライアンス意識に満ちた組織風土作りのために、社内通報規則において従業員にコンプライアンス違反行為を知った際には報告通報することを求める一方、通報者の保護を規定し、窓口以外には通報者の情報を秘匿することや通報者への不利益扱いを禁止することを定めています。

外部からの通報への対応

「コーポレートガバナンス・コード」の制定を受けて、積水化学グループ各社のガバナンス機能強化の一環として、2015年度に内部通報制度を再整備し、新たにお取引先からの相談・通報窓口を設置しました。
この相談・通報窓口は、積水化学グループ各社と継続的に業務上の取引をしている日本国内のお取引先の役員・従業員の方を対象とし、グループ各社のWebサイトに用意している専用フォームより随時相談・通報を受け付けており、お取引先との協議を基本としながら、ご報告いただいた「法令違反行為」等について事実確認や是正措置等を進めるものです。相談・通報いただいた内容は、当該「法令違反行為」等を解決するために必要最小限の範囲の関係者のみで共有し、各関係者には、秘密保持義務を課しています。

腐敗および贈収賄の防止ガイドラインを整備し、リスクの高い部門に研修を実施

積水化学グループは、自主行動原則で「腐敗防止」を定めている国連グローバルコンパクトに署名・賛同しており、その精神に基づいて腐敗および贈収賄を未然に防止するための取り組みを推進しています。
社内規則のひとつとして「贈収賄防止規則」を整備し、積水化学グループ全社で導入を進めるとともに、従業員が日本国内、アメリカおよび中国でビジネスを行う際に遵守すべき腐敗と贈収賄に関する事項をまとめた「贈収賄防止ガイドライン」を作成しています。これらの規定やガイドラインは、イントラネットを通じて周知を図っており、グループ従業員はいつでも確認することができます。

腐敗と贈収賄に関する主な防止策

公務員等に対して接待・贈答を行う場合は、所定の事前申請書を管理者に提出し、承認を得る必要があるなど、リスクの高いケースを特定し、違反行為の未然防止を図っています。さらに外国の公務員等との取引に関連して、代理店・コンサルタント等を起用する場合には、代理店・コンサルタント等に対する報酬の支払いが贈賄に該当する恐れがないこと、および合理的な理由があるため贈賄と疑われないことを確認し、なおかつ所定の決裁手続きを経た場合に限り、これを行うことができると定めています。

リスクの高い部門の特定と従業員教育

腐敗や贈収賄リスクが特に高い事業部門として営業部門と購買部門を特定し、腐敗と汚職防止に特化した研修を実施するなど規則やガイドラインの習得と申請書等の活用を促しています。2015年度に、国内の対象部門に対して研修を行ったことに続き、2017年度には海外事業所の従業員を対象とした研修を13回実施し、135名が参加しました。

2017年度の違反事例

2017年度、腐敗や贈収賄に関する重要な違反事例は発生しておりません。

知的財産の保護自社の知的財産を保護し、他者の知的財産を尊重します

研究開発活動の成果としての「知的財産」は、企業価値の最大化に向けて、積水化学グループの成長・収益を支える重要な経営資源と考えています。
そのため知的財産の適切な利用、製造・開発活動による発明の速やかな特許出願など、その権利の保全に努めています。それと共に、他者が保有する知的財産を侵害しないよう、回避策、予防策などの適切措置をとっています。その他、基礎知識の習得から知財戦略構築に関する研修まで、参加者のレベル、ニーズに合わせたプログラムを用意し、研修を実施しています。
「強い特許の獲得による事業競争力の確保」を基本方針とし、コーポレートと各カンパニーの知的財産部門が中心となって、全社共通の基本的施策の展開から特許の取得・管理、権利活用まで一貫した体制で知的財産戦略を推進しています。

研究開発に対する正当な評価価値ある発明に対して適切な対価を定めています

各事業部門およびコーポレートに研究開発部門を置き、技術開発のスピードアップと際立つ技術の創出を図ります。研究者・技術者への評価・処遇の一環として「発明大賞」制度を設けており、利益貢献の特に大きい発明を認定し、その発明者の功績に報いる対価を定めています。

人権の尊重人権への理解を深め、人権に配慮した事業活動を実施

積水化学グループは、すべてのステークホルダーに対する責任を果たすため、お取引先とともに、人権に配慮した事業活動を行います。 全グループ従業員に対して「コンプライアンス・マニュアル」を提供し、人権尊重と差別の禁止、ハラスメントの防止、個人情報の保護などを厳格に求めており、ハラスメントの防止については、研修やe-ラーニングを併せて実施。従業員の理解促進に努めています。

お取引先の人権尊重状況の把握サプライチェーン全体で人権問題に配慮

お取引先に対してはCSR調達を通じて人権への配慮状況を確認しています。すべてのお取引先に当社グループの人権尊重を含む調達方針をご理解いただくため、日本語のほか英語と中国語の翻訳版を作成、日本語と英語をWEBに掲載するなど調達方針の多言語化を進めています。
調達基準に満たないお取引先に対しては、改善の申し入れを行うとともに、その実施をお取引先と協働で進めています。特に海外のお取引先には、現地統括会社を通じて改善を働きかける仕組みの構築を進めています。

主な取り組み

コンプライアンス特別強化月間実際の違反事例からコンプライアンスの重要性を学ぶ

2014年度より、すべての従業員がコンプライアンス意識・行動を振り返る機会として毎年10月を「コンプライアンス特別強化月間」と定めています。
2017年度は、国内では、「実際のコンプラ違反事例」をキーワードに、社内外で過去に実際に起こったコンプライアンス違反の事例をもとに各種の取り組みを実施しました。また、「コンプライアンス特別強化月間」の実施エリアを海外にも拡大し、北米および中国のグループ会社においてコンプライアンス強化月間の取り組みをスタートさせました。

コンプライアンス特別強化月間の取り組み(2017年度)

  • 1.
    社長のトップメッセージを発信
  • 2.
    グループ報で、「実際にあったコンプライアンス違反事例」を紹介。また、米国および中国におけるコンプライアンス強化月間の開始を告知
  • 3.
    各種コンプライアンス研修の実施/社員が自らの意思で参加するオープン型の法務セミナーを開催(7ヶ所・全10回)
  • 4.
    e-ラーニング/イントラネットを利用したe-ラーニングを実施(「実際にあったコンプライアンス違反事例」を中心に出題)
  • 5.
    フロンティアリーダーによるコンプライアンス活動実施報告
  • 6.
    コンプライアンス意識調査の実施

<その他のコンプライアンス研修>

  • 1.
    コンプライアンス違反複数発生事務所への巡回型研修の実施
  • 2.
    国内の教育機会が不十分な事業所への教育機会の提供

法務体制の整備グローバル法務体制の強化

積水化学グループにおける法務機能の拡充および法務部門間の連携を推進するとともに、法務人材の育成・活用を通じて法務体制の強化に努めています。
2017年度は、欧州の地域統括会社である「Sekisui Europe B.V」およびタイの地域統括会社である「Sekisui Southeast Asia Co.,Ltd.」に法務を担う従業員が着任し、契約審査、内部通報制度の拡充などに着手しました。

マーケティングコミュニケーション広告・表示等における法令遵守の状況

積水化学グループでは、事業活動をおこなうにあたり、各種法令を遵守し、誠実な営業活動を徹底しています。2017年度において、広告・製品表示等のマーケティングコミュニケーションに関する各種法令や自主的規範への重要な違反はありません。

過去の法令違反への対応

積水化学は、2004年から2006年にかけて塩ビ管および継手の販売価格を他社と共同で決めたとして、2009年2月に公正取引委員会から排除措置命令および課徴金納付命令を受けました。
この命令における事実認定は、積水化学の認識と異なるため、2009年4月以降、審判や審決取消訴訟を通じて、取り消しを求めてまいりましたが、2018年1月に当社の上告が棄却され、公正取引委員会の事実認定で確定しました。
この結果を真摯に受け止め、再発防止を徹底するとともに、コンプライアンスの順守に引き続き取り組んでまいります。

お取引先に対する取り組みCSR調達アンケートの実施

調達方針に基づき、2007年より、国内の新規の取引先選定において必ず人権配慮、環境保全や社会的責任に関する取り組み状況をアンケート調査で確認しています。2017年度からは、各カンパニーの原材料の調達部署を対象とした「購入先に対するCSR状況調査ガイドライン」を策定し、運用を開始しました。
なお、2017年度に実施したCSR調達アンケートの結果、全カンパニーの国内の主要なお取引先と、中国グループ会社の主要なお取引先(国内:211社、中国17社)の状況を把握しました。主要なお取引先において、児童労働や強制労働をはじめとした人権を侵害する行為は発生していないことを確認しています。

従業員に対する取り組み人権に関連する研修・教育の実施

積水化学グループは、人権配慮の経営を行うため、従業員に対して人権をテーマとした研修や教育を行っております。
特に入社や昇進などの節目に実施される研修に、強制労働、児童労働、ハラスメントなど人権に関わる問題について意識を高める内容を取り入れています。
また、各種ハラスメントの防止を目的としたハラスメント研修は毎年実施しており、2017年度は201名が受講しました。

紛争鉱物問題への対応「紛争鉱物調査ガイドライン」の運用を開始

当社は、コンゴ民主共和国および周辺諸国で人権侵害や環境破壊などに関わる武装勢力の資金源となっている紛争鉱物問題について懸念し、CSR経営の観点からサプライチェーン全体にわたって紛争鉱物使用の調査を実施しています。
2017年4月より、「紛争鉱物調査ガイドライン」の運用を開始しました。このガイドラインは、お取引先から紛争鉱物の調査依頼を受け、調査を実施する当社グループの各担当部門※1対象として新たに策定されました。
2017年度は、積水化学の環境・ライフラインカンパニー、高機能プラスチックスカンパニー及びそのグループ企業について、308件の紛争鉱物調査を実施。うち238件は3TG※2不使用、51件はDRC諸国※3以外の原産、19件はDRC諸国原産でしたが、CFS認証の製造所※4であることが確認できています。なお、製錬所不明はありませんでした。

  • 1 各カンパニーの工場の品質管理部門、関係会社または関係会社の工場の品質管理部門を対象
  • 2 3TG:コロンバイト-タンタル石(タンタル)、錫石(スズ)、金、鉄マンガン重石(タングステン)又はそれらの派生物
  • 3 DRC諸国:コンゴ民主共和国(以下、「DRC」という)及びDRCと国境を接する9カ国(アンゴラ、ブルンジ、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ルワンダ、南スーダン、タンザニア、ウガンダ、及びザンビア)のことをいう
  • 4 CFSは、Conflict-Free Smelter。
    紛争鉱物問題に取り組む組織、Conflict-Free Sourcing Initiative (CFSI)が作成した紛争鉱物調査の認証プログラム。
    製錬所と精製所の監査だけでなく、それより川下のサプライチェーンにおける取引に、武装勢力の資金源となっている紛争鉱物が含まれていないかどうかの調査も含む。
    この認証プログラムで認証された製造所であることを紛争鉱物調査で確認

木材調達への対応「木材調達調査ガイドライン」を策定、2018年度より運用を開始

2017年に、各カンパニーの購買部門を対象とした「木材調達調査ガイドライン」を策定し、2018年4月より運用を開始しました。
森林破壊の根絶と木材資源の持続可能な利用に貢献するために、製品に使用する木材は、合法的に伐採された木材を使用しています(SFCなど)。

パフォーマンス・データ

e-ラーニング受講者数の推移

  • e-ラーニング受講者数の推移

コンプライアンス研修実績一覧

2017年度コンプライアンス研修実績一覧

通報・相談件数

  • 2017年度通報・相談件数