中国における水インフラ関連事業の構造改革について

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下 貞二、以下「当社」)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:久保 肇)は、中国水インフラ事業の構造改革として、連結子会社の永昌積水複合材料有限公司の株式譲渡契約の締結、ならびに青島水務集団有限公司との合弁会社「青島水務積水科技有限公司」の設立を完了しましたので、お知らせします。


1.背景および経緯

  当社の環境・ライフラインカンパニーでは、2005年4月に新疆永昌複合材料有限公司(現 永昌積水複合材料有限公司)の買収をきっかけに中国内陸部において、灌漑などに使用される大口径の強化プラスチック複合管事業を展開してきました。しかしながら、中国の景気悪化等に伴う公共事業縮減などの影響を受け、近年は収益が低迷する状況が続いてきました。
  また、2002年7月に山東省青島市において、積水(青島)塑膠有限公司(2008年より100%子会社)を設立し、中国沿岸部における水道用管材事業を展開してきました。


2.構造改革の目的と概要

  中国での水インフラ事業においては、これまでも継続的な構造改革を実施してきましたが、さらなる収益性改善を図るには抜本的対策が必要と判断し、下記1)、2)を実施しました。


1)

永昌積水複合材料有限公司の当社保有株式すべて(当社持分:62.43%)について、振石控股集団有限公司へ譲渡する契約を締結しました。当社は、今般の株式譲渡をもって中国内陸部における水インフラ事業から撤退します。



※振石控股集団有限公司:

中華人民共和国浙江省嘉興市に本社があり、物流、鉄鋼、不動産、ホテル、ガラス製品、複合材料等の事業会社を多数傘下に持つホールディング会社


2)

水道用管材の大口ユーザーである青島水務集団有限公司と合弁で、青島水務積水科技有限公司を設立しました。なお、積水(青島) 塑膠有限公司は、新合弁会社への事業移管後に清算する予定です。




■譲渡した会社(譲渡前)の概要


    名  称

:永昌積水複合材料有限公司

    所 在 地

:新疆ウイグル自治区ウルムチ市米東区新興路

    代 表 者

:周 永清

    事業内容

:強化プラスチック複合管の製造、販売、工事

    設  立

:1993年2月

    売 上 高

:121百万元(2015年3月期)

    当社持分

:62.43%



■合弁会社の概要


    名  称

 青島水務積水科技有限公司

    所 在 地

 青島市市北区華陽路54号

    代 表 者

 魏成吉

    事業内容

 水道用管材の製造・販売

    資 本 金

 100.1百万元(積水化学50%、青島水務集団50%)

    従業員数

 約80名



■清算予定の会社の概要


    名  称

:積水(青島) 塑膠有限公司

    所 在 地

:青島市経済技術開発区延河路273号

    代 表 者

:佐藤 公厚

    事業内容

:水道用管材の製造、販売

    設  立

:2002年7月

    売 上 高

:16百万元(2015年3月期)

    当社持分

:100%


3.業績への影響

  本件が平成28年3月期通期連結業績予想(2015年10月29日公表)に与える影響は軽微です。




【ご参考】構造改革後の中国子会社(水インフラ関連)


会社名

事業内容

 積水(無錫)塑料科技有限公司

 ポリエチレンEF継手の製造


 積水(上海)環境科技有限公司

 合成木材FFU・その他樹脂製品の製造、販売等


 積水可耐特(河北)環境科技有限公司

 各種FRP製品の製造、販売、アフターサービス


以上