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水田水管理省力化システム「水(み)まわりくん」発売

~ICT活用で水管理作業の負荷軽減、米農家の生産力維持に貢献~
印刷用ページ 2018年1月17日

積水化学工業株式会社

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下貞二、以下当社)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:久保肇)は、農業分野において硬質ポリ塩化ビニル管「エスロンパイプ」や強化プラスチック複合管「エスロンRCP」など、管材製品を中心に展開してきましたが、この度、稲作における水管理(みずかんり)作業の負荷軽減などの農業経営課題に対応するため「水(み)まわりくん」を開発しました。

  2015年度より行ってきた全国各地の水田での実証試験において効果が確認できたため、ICTを活用した水管理システムとして、日本で初めて商品化を実現。1月22日より本格的な販売を開始します。


水田水管理省力化システム「水(み)まわりくん」


1.背景

  近年、農家数および農業従事者数の減少や農業従事者の高齢化(図1)により荒廃地や耕作放棄地が増加し(図2)、担い手農家への農地集積が大きな課題となっています。国も農地制度を改正し、農地集積を進めるための農地中間管理機構(農地集積バンク)を設置するなど、農業構造の改革を進めていますが、稲作においては水管理作業の負荷が規模拡大の障害となっています。
  このため、国では水管理の容易なパイプライン化を進めることに加え、ICTを用いた新たな水管理手法を検討し各地で実証実験を実施しています。

  当社も、2015年度から「官民連携新技術研究開発事業」「次世代農業水利システム実証調査」「革新的技術緊急展開事業」など国の政策に基づき、福井県、岐阜県、長野県、滋賀県、山口県、北海道などの水田で水(み)まわりくんの実証実験や試験導入を推進し、省力化や品質向上といった効果を確認してきました。


図1 農業従事者数の推移

図1 農業従事者数の推移

図2 耕作放棄地の推移

図2 耕作放棄地の推移

 

 

2.「水(み)まわりくん」について

  「水(み)まわりくん」は、当社製の水田用給水栓「エアダスバルブ」の上部に設置する制御装置で、「エアダスバルブ」の自動開閉を可能にする製品です。これにより、給水栓の開閉のために水田に行く回数を減らすことができるなど、大幅な水管理作業の省力化を実現します。加えて、適切な水管理や夜間かんがいの導入などによるお米の品質向上効果や収穫量の増加、掛け流し防止による節水効果が期待されます。


【主な特徴】

①  開閉トルクの小さい「エアダスバルブ」との組み合わせにより、農業機械などの作業に影響の少ない、コンパクトな設計を実現します。
②  遠隔操作型は、パソコンやスマホ・タブレットなどの端末から遠隔監視・操作により、水管理を「見える化」します。加えて、ネットワーク設置が不要なタイマー型、リモコン操作型等、多様な操作方法により容易に省力化を図ることができます。
③  品質の低下や収穫量低下につながる恐れのある水田水の「高温障害」対策として、スケジュール管理機能を活用した夜間かんがいの実施が可能です。


【主な機能・仕様】

スケジュール管理

主な機能・仕様

  給水の周期・開始時間・長さ、バルブの開度を任意に設定するバルブの自動開閉

センサー管理

  水位センサーを用いた上限水位によるバルブの自動開閉

スケジュール管理とセンサー管理を組み合わせたバルブの開閉管理

  (使用例)開始時間や上限水位を設定することで、設定した時間に給水を開始し、
                 必要水位に達すると給水を自動停止。雨天時に必要以上の給水を防止。

■外形寸法:202×200×440mm

■本体重量:4.3kg

■定価:11万円~13万円/個程度(エアダスバルブ除く)

 

3.今後の予定

  国の政策であるパイプライン化や農地の規模拡大に合わせ「水(み)まわりくん」が、かんがい排水事業のスタンダードとなるよう、担い手農家や営農法人向けに積極的に展開します。

  今後は、新たな無線通信技術であるLPWAなどを用いた遠隔操作型自動給水栓の開発や、各種水位・水温センサーとの連携したシステムの開発、その他営農管理システムと連携するシステムの開発など、農業のICT化推進に向けたさらなる開発を推進していきます。


参考資料:エアダスバルブ

参考資料:エアダスバルブ


本件に関するお問い合わせ先

【報道関係の皆様】
 経営戦略部 広報グループ
  TEL:03-5521-0522
【一般のお客様】
 環境・ライフラインカンパニー
 総合研究所 エンジニアリングセンター
  TEL:03-5521-0625

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