雨水排水の効率を高める新システム「大型高排水システム」発売のお知らせ

  • HOME
  • ニュース
  • 2018
  • 雨水排水の効率を高める新システム「大型高排水システム」発売のお知らせ

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下貞二、以下 「当社」)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:久保肇)は、業界で初めて大型建物用雨といを活用した「大型高排水システム」を1月29日に発売します。


  「大型高排水システム」は、工場や倉庫などに使われる大型建物用雨とい「超芯Vシリーズ・Pシリーズ」と「カラーパイプ」を組合せ、さらに、専用に開発した部材を活用してサイフォン現象を連続発生させることにより、高い排水能力を実現した雨水排水システムです。


大型高排水システム


1.背景

  昨今、短時間に猛烈に降る雨、いわゆるゲリラ豪雨が頻発するようになり、洪水や建物内への漏水などの被害が増加しています。大型建物の雨水排水設計においては、従来の降雨強度が見直され、雨水排水部材などが大型化される傾向にあります。
  工場・倉庫などの大型建物の建築については、ECの拡大による物流施設の増加や老朽化した建屋の更新など、今後も堅調に推移すると予測されますが、一方で、原材料の高騰や労働力不足などの問題も懸念されます。
  当社は、雨といを単に大型化するという発想ではなく、既存配管の排水能力を高めることにより、原材料の使用を抑え、高い施工性と経済性を実現し、さらに、意匠性も考慮した新システムを開発しました。


2.「従来の排水」と「大型高排水システム」の違い

  従来の排水では、配管内に雨水が流れる際に空気も巻き込んで排水され、また、エルボなどの継手の屈曲部では流れが途切れ、雨水が連続的に引き込まれないことが排水の妨げになっていました。 
 「大型高排水システム」は、空気の巻き込みを防ぐ専用のドレンと、滑らかな排水を行うエルボを用いて、配管内を満管の状態にして排水することにより高い排水能力を実現しました。


「従来の排水」と「大型高排水システム」の違い


3.特長 

  ①排水能力 ~

従来の当社品と比べて、排水能力は約4倍を実現。
75φで150φよりも性能が向上します。これにより150φの配管を75φにサイズ変更でき、さらに条件によっては配管の設置本数を少なくすることが可能です。
(数値は、当社の実験検証によるものです)




大型高排水システム_排水能力



  ②施工性 ~

配管を150φから75φにサイズ変更することにより、重量は約1/3に軽量化できます。荷扱いもスムーズになり施工性が向上し「工期短縮」に貢献します。
また、現場での材料置場も省スペースになります。さらに、条件により配管設置本数の削減の効果もあります。




大型高排水システム_施工性



  ③経済性 ~

使用材料(150φ⇒75φ、配管設置本数)の減少、施工性向上、現場での工期短縮によりトータルコストが削減可能になります。



4.販売目標 

  工場や倉庫などの大型建物への採用の他、駅舎や高架下排水などの新規市場へも展開を拡大し、2019年度に売上高3億円を目指します。

以 上