積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下 貞二、以下 当社)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:久保 肇)は、新たに開発した硬質ポリ塩化ビニル管用着色接着剤「エスロン接着剤No.73Sバイオレット」を12月3日(月)より発売します。
1.背景
当社では、従来から硬質ポリ塩化ビニル管の配管施工に使用する接着剤を販売しています。近年では施工品質と施工管理性の向上を狙いとした開発を進め、接合部の接着剤塗布状況が目視で判別できることを目的とした色付き接着剤として、排水用途では、青色のNo.73Sブルー/No.75SブルーNや、ブラックライトで照らすと発光し、暗いピット内配管などでの確認が容易なNo.73SUVを、上水用途では、養生時間を大幅に短縮した超速乾接着剤No.20Sホワイトなど、数多くの着色接着剤を品揃えしてきました。
しかしながら、一般的に着色接着剤は、施工の際に誤って床に付着してしまうと、その上から軟質塩ビフロアシートを敷設した場合、数ヶ月~数年後に表面に着色剤成分が染み出す事象(※)が起きることが確認されています。実際にご入居済みの建物で、フロアシートの貼り替えに大規模な改修工事が発生した事例も報告されており、工事店からも染み出しが発生しない製品への要望が寄せられていました。
そこで、当社では、軟質塩ビフロアシートへの着色剤成分の染み出しメカニズムを解明。原材料から設計を見直し、業界で初めて床材への染み出しを防止する新配合の硬質ポリ塩化ビニル管用着色接着剤「エスロン接着剤No.73Sバイオレット」を開発しました。
※軟質塩ビフロアシートに含まれる可塑剤へ接着剤の着色剤成分が移行し染み出しが発生するとされています
2.「エスロン接着剤No.73Sバイオレット」の特長
No.73Sバイオレットは、紫色に着色した接着剤です。 従来の硬質ポリ塩化ビニル管用着色接着剤の特性(粘度、接着強度、透明継手使用時の接合部視認性等)はそのままに軟質塩ビフロアシートへの染み出しを防止できます。 |
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■接着剤の基本性能(当社従来品比較)
接着剤としての基本特性は従来品と同等です。
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■染み出しを防止
接着剤の上から軟質塩ビフロアシートを敷設しても着色成分の染み出しを防止できます。
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※当社評価結果例であり、すべての条件において保証するものではありません |
3. 販売計画
配管用接着剤全体で、2020年度に売上高10億円を目指します。
<ご参考>
当社では、これまでにも様々なご要望・環境変化にお応えするべく、業界初の特長を持つ硬質ポリ塩化ビニル管用接着剤(No.73SUV、No.20S/No.20Sホワイト等)の提案を行っています。
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蛍光接着剤 No.73SUV (2016年発売) |
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<特長> |
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ブラックライトで照らすと発光する接着剤です。 |
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※床にこぼれた場合は拭き取りが必要です |
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※飲料用配管へは使用できません |
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超速乾接着剤No.20S/No.20Sホワイト (2017年発売) |
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<特長> |
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接着~通水の養生時間が2時間で済む超速乾タイプの短時間養生型接着剤です。(従来品は24時間必要) |
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※接着剤塗布後はすばやく配管接合する必要があります |
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※雰囲気温度5~40℃で、呼び径13~75AのVP・HIVPに使用できます (日本水道協会規格JWWA S 101準拠品) |
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以 上