プラスチック系
ミクロパール™
- トップページ
- 微粒子【ミクロパール™】
- プラスチック系ミクロパール™
ディスプレイパネルの厚み制御
課題
液晶(LCD)ディスプレイは私たちの身の回りに多く存在し、現代の便利な生活を支えています。液晶パネルは2枚のガラス基板の中にある液晶層の分子の配向を制御することでクリアで応答性の高い表示を可能にしています。液晶層は数μmという精密なギャップ制御が求められ、面内のどこでも多少の圧力が加わっても均一な高さを保つ必要があります。
SEKISUI’s Solution
- 液晶層にミクロパール™SPを散布することで、均一な粒度分布を活かし高精度なスペーサーとして機能します。
- 柔軟性をもつ樹脂組成であるため、強い圧力が加わった場合にも基板や周辺部材へのダメージを低減します。
- 豊富な粒子径ラインナップと、硬さや反発力の制御によりお客様の要望に沿った製品を提供いたします。


全固体電池の固体電解質層の応力緩和
課題
カーボンニュートラル社会の実現に向け、BEV(電気自動車)・PHEV(プラグインハイブリッド車)をはじめとした蓄電池の需要が増加しており、安全で高性能な次世代電池として全固体電池が期待されています。
全固体電池の開発課題として、正極/負極の膨張収縮に伴う内部応力の発生や、それに伴う固体電解質同士の接触不良による性能の低下等が挙げられています。

SEKISUI’s Solution
- 応力緩和材としてミクロパール™SPを添加することで、膨張時には応力吸収による部材ダメージの低減、収縮時には電解質同士の接触維持への貢献を期待できます。
- 集電体間/セル間に添加することで周辺部材へのダメージ低減も期待できます。
- 均一な粒子径であることを活かし、同時にスペーサー機能をもたせることも可能です。
半導体素子と基板の均一ギャップ生成
課題
パワー半導体は車の高性能化に伴い、各種センサー/カメラを搭載する上で必要な製品です。半導体チップを基板に実装する際には、はんだペーストや銀ペーストを代表とした接着層の高度な膜厚の制御が重要となってきます。
しかしながら膜厚を任意かつ均一に製造することは難しいという課題があります。

SEKISUI’s Solution
- ペーストにあらかじめミクロパール™を混錬しておくことで、実装時にスペーサー機能を発現し、加圧実装によりスペーサーのサイズ通りの膜厚にすることができます。
- ガラスビーズと比べて粒径の均一さ、柔軟さ、低比重であることを活かし優れたハンドリング性や製品の性能の向上に貢献します。
- 表面をはんだに濡れやすい金属でめっきすることも可能です。詳細はこちらをご覧ください。
ガラスの調光
課題
プライバシー確保、車内温度上昇低減ニーズの高まりに対応し、また瞬時にオン/オフを切り替えることができる利便性から、自動車用外装ガラスに調光フィルム・ガラスの採用が増えています。
調光フィルム・ガラスには、コントラスト・応答性・曲面追従性・耐久性等多くの性能が求められます。
SEKISUI’s Solution
- 均一な粒度分布、大粒子が少ないことで、均一なギャップ制御が可能です。
- 柔軟性・弾力性に富み、基板損傷や粒子移動を防止できます。
- 優れた耐電圧性・耐熱性・耐薬品性があり、高温高湿の環境下でも高い信頼性の維持に貢献します。


硬さ・粒子径ラインナップ
硬さと粒子径の比較
用途に合わせて硬質〜柔軟までの硬さや1.5µm〜600µmまでの粒子径をラインナップしています。
硬さ

粒子径

粒子径
粒子径 | Cv | |
---|---|---|
ミクロパール™EX |
![]() |
2〜3% |
ミクロパール™SP |
![]() |
5% |
ミクロパール™GS |
![]() |
7% |
ミクロパール™ SP,GS,EX


- 小粒径
- ギャップ性
- 凹凸付与
- 模擬検体
- 省工程化
- 耐熱性
均一な粒子径分布のプラスチック粒子で、均一な厚み制御が可能。耐電圧性・耐熱性・耐薬品性に優れます。
プラスチック粒子を使用するメリット
1硬さ制御
硬すぎず柔らかすぎず最適な硬さをご提案
2優れた粒度分布
低CV値で高精細、高精度を求めるときに
ミクロパール™EX | 汎用ビーズ | |
---|---|---|
Cv | 低Cv (粒子径分布狭い) | 高Cv (粒子径分布広い) |
イメージ図 | ![]() |
![]() |
振動時 | 粒子の移動を抑制 | 粒子の移動が起こりやすい |
粒子数 | ギャップ制御に関わる粒子多い 少ない粒子数でギャップ保持可 |
ギャップ制御に関わる粒子少ない 多くの粒子数が必要に |

3安定性
アクリル粒子に比べて優れた耐熱性で、-40~200℃の温度下でも安定

用途例
粒子入り接着剤でも供給可能です。
- 液晶用スペーサー(ディスプレイ/調光)
- 接着剤ギャップ材(センサ/筐体/他電子・光学部材)
- 凹凸形成材
- 擬似/検査検体
- 粒子入り着色剤
ミクロパール™ KB,KY

- 小〜大粒径
- ギャップ性
- 凹凸付与
- 模擬検体
- 省工程化
- 遮光性
- 耐熱性
黒色顔料が分散されたポリマー粒子で、黒色度、遮光性、耐滲出性に優れます。
また、耐熱性、耐薬品性にも優れるので幅広い用途に使用可能です。
黒色顔料入りプラスチック粒子を使用するメリット


用途例
ミクロパールに遮光性等が必要な場合にご検討ください
- ディスプレイ周辺
- 光学レンズ周辺
- 擬似/検査検体
- スマート(調光)ガラス
ミクロパール™ EXH

- 硬質
- 小〜中粒径
- ギャップ性
- 凹凸付与
- 省工程化
- 耐熱性
ポリマー粒子でありながらも、高硬質であるため加圧による寸法安定性に優れます。無機粒子に比べて基板ダメージ低減、樹脂中での沈降防止になります。
高硬質プラスチック粒子を使用するメリット

用途例
- シリカ粒子代替
- 接着剤添加用ギャップ材
- ガラス同士の張り合わせ用ギャップ材
ミクロパール™ EZ,SLC


- 柔軟
- ギャップ性
- 硬化収縮抑制
- 小〜特大粒径
- 耐熱性
- 傷付抑制
- 空孔形成
EZはポリマー粒子で、柔軟であるため振動ノイズカット、基板ダメージ低減に効果があります。また、低復元率のためフィルム等の柔軟基材のギャップ材にも最適です。
SLCはシリコーンをベースとした粒子で、柔軟であるため振動ノイズカット、基板へのダメージ低減に効果があります。またシリコーン特有の耐熱性を持ち、化学的に安定です。
SLC柔軟粒子を使用するメリット

圧力に応じて変形するため実装時のダメージ低減
EZ低復元柔軟粒子を使用するメリット

- 基板・配線等へのダメージを最小限に減らすことが可能です。
- 周囲の振動ノイズを吸収することが可能です。
- スプリングバックを抑制し、接着層剥れ、信頼性向上が期待されます。
EZ用途例
- (圧力)センサ用接着剤
- 導電ペースト・ダイボンド剤
- フィルム間接着剤
SLC用途例
- シリコーン接着剤用ギャップ材
- 導電ペースト・ダイボンド剤用ギャップ材