UV剝離テープ SELFA™

耐熱性と剥離技術により
新しい半導体プロセスを実現する「SELFA™」

SELFA™ってなに?

SELFA™は高い接着性を持ちながら、簡単な剥離を可能にした優れたテープです。UV照射でテープと被着体間にガスが発生し、密着力をゼロにさせ、容易に剥がすことができます。

Point!

薄く研磨されたウェハ等にもダメージ無く加工が可能です。

SELFA™のイメージ写真

SELFA™はどんな時に使われる?

主に半導体向けウェハ・チップ製造時に使用されているSELFA™。現在はパッケージ製造、ウェハサポート、めっき工程などの様々なプロセス向けに3種類の製品をラインナップしています。

Point!

片面・両面など用途に応じてご提案いたします。

SELFA™のラインナップ
【SEKISUI】半導体工程用UV剥離テープ SELFA™

SELFA™のコア技術

高耐熱の仮固定材を探している

矢印
耐熱性のイラスト

耐熱性

  • 業界を圧倒する260°C耐熱仕様
  • リフローなど新工程への適用

ウェハへのダメージが心配

矢印
軽剥離のイラスト

軽剥離

  • ガス発生剥離技術による
    ダメージレス剥離
  • 超薄デバイスへの適用

熱工程時の残渣を無くしたい

矢印
低残渣のイラスト

低残渣

  • Pre UV技術による残渣レス
  • 幅広いプロセスウィンドウ

SELFA™の剥離技術

SELFA™の剥離デモ動画

繊細なウェハ表面を傷つけることなく、容易な剥離を可能にする他社製品にはない高度技術をご覧いただけます。

二段階UV照射

1Pre UV硬化
Pre UV硬化のイラスト

従来のUVテープの粘着力は熱処理中に上昇し、UV後もあまり低下しないため、剥離しにくく、残渣の問題も発生していました。

SELFA™はPre UVで粘着層を硬化させる事で粘着力を大幅に低下、熱処理による粘着力上昇も少ない事で剥離が容易になり、残渣の減少を実現しました。

2ガス発生
ガス発生のイラスト

UV処理中に、SELFA™とガラスキャリアの間に窒素ガスが発生。ガスの領域が拡大し、最終的には全体に広がります。

UV処理後、キャリアガラスはほとんど力を使わずに簡単に取り外すことができます。

SELFA™と液体材料のプロセス比較

SELFA™の使用により接着・剥離プロセスの大幅短縮が可能です

プロセス手順

SELFA™

SELFA™の接着のイラスト
SELFA™のボンディングのイラスト
SELFA™のデボンディングのイラスト
SELFA™の剥離のイラスト

SELFA™ラインナップ

両面耐熱
SELFA™ HWシリーズ

バックグラインディング
ダイシング工程

両面耐熱SELFA™ HWシリーズのイラスト
  • 優れた耐熱性、耐薬品性
  • ガス発生によりダメージレス剥離
  • テープ式ガラスサポート
    →ハンドリング性向上
製品詳細はこちら

片面耐熱
SELFA™ HSシリーズ

熱・薬品工程時のデバイス保護
熱工程時の反り抑制

片面耐熱SELFA™ HSシリーズのイラスト
  • 優れた耐熱性、耐薬品性
  • 強粘着+低残渣の両立
製品詳細はこちら

片面自己剥離
SELFA™ MPシリーズ

めっき工程時のデバイス保護

片面自己剥離SELFA™ MPシリーズのイラスト
  • UV自己剥離機能
    →めっき後の容易な剥離
製品詳細はこちら

SELFA™の性能比較表

製品/条件 両面耐熱 SELFA™ HWシリーズ 片面耐熱 SELFA™ HSシリーズ 片面 SELFA™ MPシリーズ
耐熱性 260°C / Reflow 250°C / Reflow 80°C / 30min.
220°C / 2hr 220°C / 2hr
接着強度(N/インチ)
初期 → Pre UV
ウェハ側 SUS: 10.50.01 SUS: 3.830.08 SUS: 17.50
Si: 0.080.02 Si: 0.060.02 Si: 16.10
- Cu: 4.510.10 Au: 13.50
キャリア側 Glass: 0.06<0.01 - -

用途例&適用プロセス

CMOSイメージセンサのイメージ写真

CMOSイメージセンサ

  • 両面耐熱
    SELFA™ HW
積層型メモリのイラスト

積層型メモリ

  • 両面耐熱
    SELFA™ HW
  • 片面耐熱
    SELFA™ HS
通信モジュール(SiP)のイラスト

通信モジュール(SiP)

  • 片面耐熱
    SELFA™ HS
アプリケーションプロセッサ(FOWLP)のイラスト

アプリケーションプロセッサ(FOWLP)

  • 両面耐熱
    SELFA™ HW
  • 片面耐熱
    SELFA™ HS
部品内蔵基板のイラスト

部品内蔵基板

  • 両面耐熱
    SELFA™ HW
  • 片面耐熱
    SELFA™ HS
  • 片面
    SELFA™ MP
パワー半導体のイラスト

パワー半導体

  • 片面
    SELFA™ MP

両面耐熱 SELFA™ HWシリーズ

特性:

  • 耐熱性
  • 耐薬品性
  • 低残渣
  • 軽剥離

テープ式ガラスサポートによりハンドリング性向上を実現します。
ガス発生によりダメージレス剥離が可能です。耐熱性、耐薬品性に優れています。

両面耐熱SELFA™ HWシリーズのイラスト

プロセス

  • ラミネートのイラスト
    ラミネート
  • ボンディングのイラスト
    ボンディング
  • UV照射のイラスト
    UV照射
  • BGのイラスト
    BG
  • 熱処理のイラスト
    熱処理
  • DCテープのイラスト
    DCテープ
  • UV照射/DBのイラスト
    UV照射/DB
  • テープ剥離のイラスト
    テープ剥離

評価結果

Ⅰ.ミラーウェハBG後のTTV評価

測定方法
  • 測定方法のイラスト_1
  • 測定方法のイラスト_2
  • 測定方法のイラスト_3
TTVマッピング結果

【平均】 厚み:24.4μm/ TTV:2.9μm

n=1 n=2 n=3 n=4 n=5
TTVマッピング結果 n=1 TTVマッピング結果 n=2 TTVマッピング結果 n=3 TTVマッピング結果 n=4 TTVマッピング結果 n=5
Thk:25.1μm
TTV:3.4μm
Thk:24.5μm
TTV:2.8μm
Thk:24.7μm
TTV:2.9μm
Thk:24.3μm
TTV:2.7μm
Thk:23.4μm
TTV:2.9μm
  • 当社独自の「Pre UV技術」で業界最高のTTV制御性を提供します。
  • <3μm@12” ウェハ

Ⅱ.熱処理後の残渣評価 <オーブンによる剥離テスト>

チェックポイント:

  • 耐熱性
機器および条件
  • メーカー:ETAC
  • モデル:CSO-603BF
  • 温度:180〜220°C
  • 時間:1〜2時間
機器のイラスト
ウェハ・サンプル
  • ウェハ・サンプルの写真
  • TEGウェハ・サンプルの写真

8inch Bump TEG Wafer

ウェハ・サンプルのイラスト
実験結果
180°C 200°C 220°C
1時間 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(180°C1時間)の写真 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(200°C1時間)の写真 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(220°C1時間)の写真
2時間 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(180°C2時間)の写真 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(200°C2時間)の写真 TEGウェハ・熱処理後残渣評価(220°C2時間)の写真

220°C 2時間の熱ストレス後、パターン化したTEGウェハ上に残渣は見られませんでした。

片面耐熱 SELFA™ HSシリーズ

特性:

  • 耐熱性
  • 耐薬品性
  • 低残渣

リフロー、CVD、スパッタ等の熱工程時に、デバイスをサポート、保護します。

片面耐熱SELFA™ HSシリーズのイラスト

プロセス

  • ラミネートのイラスト
    ラミネート
  • Pre UVのイラスト
    Pre UV
  • BGのイラスト
    BG
  • 輸送のイラスト
    輸送
  • 熱プロセスのイラスト
    熱プロセス
  • De-Tapingのイラスト
    De-Taping

耐熱性テスト(ボイド)

ホットプレート評価

サンプル
ホットプレート評価 サンプルのイラスト
装備・条件
ホットプレート評価 装備・条件の写真
  • メーカー:NINOS社
  • モデル:ND-3H
  • 温度:180°C〜250°C
  • 時間:30〜180分

テスト結果

加熱後の剥離性
30分 60分 120分 180分
180°C OK OK OK OK
220°C OK OK OK OK
250°C OK OK OK OK
  • 上記データは測定値であり、保証値ではありません。
加熱後の接着強度
ホットプレート評価 加熱後の接着強度のグラフ
加熱後のウェハの状態
加熱後のウェハの状態の写真

ホットプレート評価で熱処理中のボイド発生がなく、剥離時には残渣が最大220°C/180分まで発生しない事を確認しています。

片面自己剥離
SELFA™ MPシリーズ

特性:

  • 軽剥離

めっき工程時のウェハ裏面保護用テープです。UV照射によりガスが発生することで、被着体から剥離することができます。

片面自己剥離SELFA™ MPシリーズのイラスト

無電解めっき処理時のウェハ保護プロセス(無電解メッキ法)

  • テープラミネーションのイラスト
    テープラミネーション
  • 酸、アルカリめっき工程のイラスト
    酸、アルカリめっき工程
  • UV照射のイラスト
    UV照射
  • 剥離後のイラスト
    剥離後

めっき工程の強酸・強アルカリへの耐性に優れ、ウェハを保護した後は、低応力での剥離が可能です

ボイドと残渣の結果

チェックポイント:

  • 軽剥離

Auめっき後のウェハ

Auめっき後のウェハの写真

ボイド、エッジの剥離がありません

有機残留物検査@8’ウェハ

有機残留物検査@8’ウェハの写真

SELFA™ MPは、剥離後に残渣が観察されませんでした

両面SELFA™のプロセス自動化

完全自動化プロセスに対応し、生産性向上・環境負荷低減に貢献

装置メーカーとの提携により、完全自動化ラインの構築が可能。大幅な生産性向上と環境負荷低減が実現できます。

装置紹介

ウェハボンディング装置の写真
①ウェハボンディング装置
株式会社タカトリ
WSM-200B
ウェハデボンディング装置の写真
②ウェハデボンディング装置
株式会社タカトリ
WSR-200

SELFA™のリユース対応

従来の2倍のリユースでSDGsに配慮

キャリアガラスの再利用

SELFA™を使用する事でキャリアガラスのへこみがなく、リサイクルにも優れています。

SELFA™ 液体
再利用回数 20回以上 10回以上
ストリッピング方式 UVランプ
UVレーザー
各種レーザー
リユース方法 主に溶剤洗浄 溶剤洗浄、研磨など
レーザーアブレーション時の
ガラスへのへこみ
なしSELFA™のレーザーアブレーション時のガラスへのへこみの写真 あり液体のレーザーアブレーション時のガラスへのへこみの写真
効果 SELFA™によるキャリアガラスのリユース効果の写真
UV剥離によるダメージ軽減
液体によるキャリアガラスのリユース効果の写真
レーザー剥離によるダメージあり