- キャリア
- 2018年~
積水化学工業
2018年~2022年
製品開発
2022年~
画像解析 - 経験・スキル
- 製品開発、画像解析
- 志望動機
- 学生時代の専攻は生物化学系。インフラ系、建材、電子デバイスなど多様な分野に及ぶ事業を展開していることに魅力を感じて入社を決めました。なかでもインフラ系や建材は自分たちの生活に身近な存在であり、環境に配慮した製品の開発に携わりたいと考えていました。
現在、どのような仕事に携わっているのですか?
画像解析に関わる大きく2つの業務に携わっています。1つは、各カンパニーの開発部門からの依頼に応じた画像解析です。例えば発泡体に含まれる気泡の分析などは、これまで地道な実験と技術者の経験や勘に頼ってきました。このような立体構造の評価にX線CTによる撮影・解析を用いることで、これまで見ることができなかった構造を速やかに可視化できます。また、細胞培養材料の品質向上に向けた細胞の解析などにも携わっています。
もうひとつの業務は、最新技術の検討・導入です。画像認識や画像解析では汎用的な画像解析ソフトに加えて、機械学習などのアルゴリズムを独自に実装して利用しています。AI系の学会で発表される論文などを常時リサーチし、開発部門のニーズにマッチしたアルゴリズムを導入しています。また、画像解析を社内に浸透させていくための環境づくりも私たちのグループが担う重要な役割です。
入社以来どのような開発に取り組んでいたのでしょうか?
入社してから4年間、環境・ライフラインカンパニーで複合材料製品の開発を担当していました。
製品開発では、製品断面や外観など画像を使った評価がありました。しかし、人の目による定性評価の部分もあるため、わずかな差異を明確にできなかったり、評価者によってばらつきがあったり、判断に困ることがしばしばあったのです。そこで関心を抱くようになったのが画像解析でした。この技術を用いて定量評価ができるようになれば開発のスピードが格段に上がるはず、という考えが膨らんできたタイミングで、縁あって異動することになりました。
開発部門からの相談対応では、現場の目的に合った評価サンプルの選定や解析内容の提案が重要であり、前部署での経験が大いに役立っていると感じています。
当社で画像解析に取り組む魅力について教えてください。
なによりの魅力は、チャレンジする姿勢を重視する恵まれた環境だと思います。画像解析をはじめデータサイエンスで革新を引き起こしていくのだという会社の本気度を事あるごとに感じますね。画像解析を専門的に取り組むチームを持つ化学会社は、日本でも数少ないのではないでしょうか。
新卒・キャリア入社に関わらず多様なバックボーンを持つ技術者がいて、互いに支え合いながら成長していこうという環境も魅力の一つ。私は、現在の部署に来るまで画像解析の専門知識がほとんどなかったのですが、チームメンバーたちが頻繁に開く勉強会などを通じて着実に知識を身につけることができました。
これは私の入社の決め手でもあったのですが、幅広い領域に及ぶ事業を展開していて、多様な開発部門のメンバーたちと一緒にチャレンジできることも面白さだと感じています。時には難しい解析もありますが、メンバーたちと知恵を出し合ってこれまで得られなかった成果を実現できた時はやりがいも大きいです。
これからどんな仕事にチャレンジしていきたいですか?
材料分野における画像解析はここ数年で目覚ましく進歩している領域です。国際的な学会などの動きに目を配り、常に最新の技術を取り込んでいこうと考えています。最近、私が注目している技術の一つに超解像があります。この技術を材料の解析に応用すれば、効率を画期的に高め短スパンによる開発が可能になります。
画像解析の社内への浸透も今後注力したい業務です。当社には、まだ画像解析を活用できていない開発現場が多くあります。開発部門のメンバーが容易に利用できるツールの開発や勉強会の企画など、画像解析の認知度を高める取り組みを進めていきたいと考えています。開発を効率よく、スピーディーに、そしてかつてない製品を生み出す。画像解析によって、そんな革新に貢献できたら嬉しいですね。