
を、楽しもう。
- コーポレート
- PVプロジェクト化学工学系
大学院では化学工学を専攻し、博士号を取得。世の中の役に立つ新しい製品を、自らの手で生み出したいと考え、就職活動では研究開発職で働ける企業を志望する。既存事業の改良をメインとする企業が多い中で、積水化学工業は新規事業の創出に力を入れていることに魅力を感じ、入社。現在はコーポレートに所属し、研究開発を担当している。
仕事内容
『ペロブスカイト太陽電池』という、次世代を担う太陽電池の製造プロセスの開発に携わっています。ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽光パネルと比較して「軽い、薄い、曲がる」といった特徴があり、耐荷重に制限のある屋根や建築物の曲面といった、これまで設置できなかった場所にも設置できる製品。再生可能エネルギーへの転換促進に寄与すると、世界的にも注目されています。私はその基礎的な研究開発から量産化、マーケティングまで幅広く携わっています。
1日のスケジュール
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8:30
出勤
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9:00
試作実験大型装置を動かして太陽電池の試作実験を実施。他の工程や現場作業者と綿密に連携をしながら行います。
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11:00
打ち合わせパイロットライン(研究開発用の小規模な製造ライン)を使用している他拠点の部署メンバーと打ち合わせをします。
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12:00
昼休憩昼食後にMyまくらで昼寝するのが日課です。
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13:00
分析試作した太陽電池の電気特性を評価。さらにその結果を受けて、部署外と連携しながら分析を進めます。
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15:00
実験のまとめ・次回の計画を作成試作の結果を説明用の資料にまとめ、部署や拠点間にフィードバック。次回の試作計画を立案します。
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17:00
新規導入設備の仕様検討生産体制構築に関わるシステムの仕様を検討。導入に当たっての書類作成なども行います。
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19:00
退勤

- 今取り組んでいる分野において、成し遂げたいことはなんですか?
- 量産化に向けた大規模製造ラインの立ち上げです。試作段階では極めて小ロットで製品をつくりますが、世の中に広めていくためには、ニーズに応えられるだけの量産体制を築かなければなりません。“試作”を“製造”へと引き上げるこのフェーズは、研究開発において突破しなければいけない大きな難関のひとつ。製品性能はもちろん、生産効率や生産コスト、誰でも製造設備を稼働できるような操作性や安全性など、あらゆる点に考慮が必要です。設備導入やプロセス改善を繰り返し、生産管理システムの検討も含めて、量産化に向けた体制をつくり上げています。

- 自分が「際立っている」と思う一面はどんなところだと思いますか?
- 経験の有無に捉われず、幅広い業務に対応できることです。ペロブスカイト太陽電池は、これまで世の中になかった新しい製品。そのすべてを一任されているため、部署の誰もやったことのない仕事が次々に出てきます。例えば、東京都との共同研究のキックオフとして、都知事を招待したPRイベントを企画したこともありました。製品をつくって満足するではなく、どうしたら認知を拡大し、設置数を増やすことができるのかといったマーケティングまで自分たちで考える。研究開発の枠に縛られず、自分の幅を拡げながら、ペロブスカイト太陽電池の価値を世の中に伝えていけたらと思います。

- 今のジブンのキャリアの転換点となった経験、エピソードを教えてください。
- 入社して初めて任された開発テーマが、3年目にして頓挫しました。それまで長い時間をかけて研究してきたものが、突然ゼロになる。そんな悔しさを経験したことで、なんとしても結果を残そうという覚悟が生まれました。私たちの研究・開発に求められるのは、“世の中をより良くし、さらに会社の利益になるものをつくり出すこと”。工業化・事業化に直結する成果を出せなければ、会社としてはその研究に意味を持たせられません。仕事として開発に向き合うための心構えを学ばせてもらいました。


- 痕跡を残すこと
- 「この製品は〇〇さんが生み出した」。社内外でそう言われるような痕跡を残すことが、際立ちだと考えています。そこに到達するための方法は私もまだわかりませんが、徹底して成果を求めて、のめり込むことが大事なのではと考えています。