ESG教育

解決すべき課題について自ら考え、行動できる人材を育成

マネジメント・アプローチ

教育方針と制度長期ビジョンの方針に沿いながら、環境教育からESG教育へ教育内容を拡充

積水化学グループは、ビジョン実現のために描いた従業員の「あるべき環境人材像」に到達できるように教育体系を整備し、この体系に基づく環境教育を2014年から2019年度まで行ってきました。
2020年度からは、全従業員が事業を通じてビジョンを実現するために、どのような活動で環境や社会課題の解決に貢献できるかについて自ら考え、行動する人材の基盤をESG教育で築きます。

教育の推進ESG教育の長期推進イメージ

2019年度までの環境教育体系では、「関心、感激、感謝」のプロセスが重要だと考えていました。環境課題を認知し(“関心”を醸成)、行動し(“感激”を創出)、成果を出す(“感謝”を創出)ためには、職種や職責に応じた目標と教育手法が有効だと考えて、各層に適した環境教育を実施しました。
2020年度からのESG教育は、ガバナンス要素に関する周知徹底をベースとしながら、「各課題への気づき、理解、行動、成果創出」を図るためのインプットと位置付けます。

  • 3-007

ESG経営のマテリアリティ(重要課題)

中期計画環境中期計画(2017-2019)における環境教育の考え方と2020年度からのESG教育の考え方

  • 1)
    「実践」に向けての変革を支援するプログラム
    環境中期計画(2017-2019)では、従業員個人の研鑽の指標となるよう、自分の知識レベルや環境活動への参画度を把握できるツールを作成し、活動を「実践」する仕組みを作りました。
    2020年度からは、「各社会課題への気づき、理解、行動、成果創出」を図るためのインプットと位置付け、それぞれの社会課題・環境課題に対して、気づき、参画し、知り、理解し、考え、行動し、創出するという発展段階を想定します。これらの段階を通して、事業や業務を通じて社会課題・環境課題の解決に資する成果を創出する人材を育成していきます。
  • 2)
    有用なプログラムの継続的な実施
    2016年度までの環境中期計画で実施した各種教育プログラムで有用であったものは、環境中期計画(2017-2019)においても内容を見直しながら引き続き実施しました。
    2020年度以降は、人材指標の結果等を活用して社会課題・環境課題ごとに人材育成の進捗度を把握し、それに応じた教育プログラムを計画的に投下することで、効果的なESG人材の育成を実施します。
主な取り組み

環境人材指標環境人材指標を用いた環境人材レベルの把握

2017-2019年度は、従業員の環境に関する知識や行動の現状を把握し、自己研鑽を促すため、個人の進捗表となる環境人材指標を構築。「環境人材チェック」というWebシステムを用いて個人の行動の変容や知識の増減を「見える化」していました。
「環境人材チェック」では、従業員に知っておいてほしい、また、それに即した行動を取ってほしい環境項目(自然資本やSDGs、環境方針など)を設定し、各項目の言葉の意味や目的を知っているか、また、環境課題の解決に寄与する行動を取っているかをアンケート形式で問い、その結果を点数化して従業員一人ひとりの現状のレベルと伸長すべき方向性を個人にフィードバックしました。
また、定期的に「環境人材チェック」を用いて従業員の環境活動推進力を計測し、知識と行動力の伸長を測りました。
環境人材指標は、環境中期計画初年度にあたる2017年にベンチマークを測定。2019年度までにベンチマークから20点アップを目標としていました。
国内は、ベンチマーク39点に対して、2019年度の結果は43点となり、4点の伸長は見られましたが、目標未達でした。しかし、ベンチマーク把握時に最も点数が低かったSDGsに関しては、焦点を当てた教育を複数実施したことにより、3年間で最も伸長を確認できました。
2018年度に引き続き、まだ自発的な研鑽を行う体制に至っていないこと、提供する教育の機会が限られていたことなどが原因と考えられます。また全従業員が教育を受講できていないことも課題の一つです。教育受講率などを目安に、さらなる水平展開を図っていきます。
環境人材指標は海外でも運用しており、2019年度には中国でベンチマークを把握しました(60点)。その後、環境教育教材を活用して従業員が自己研鑽を行った後、再度「環境人材チェック」を実施。新型肺炎の影響により、実施期間を延長し、集計にも時間を要していますが、各事業所にはベンチマークからの伸長と強み、弱みをフィードバックしていく予定です。
2020年度は、ESG経営において重要と思われる課題(ガバナンス強化や環境など)を解決できる理想のESG人材像に到達するために必要な知識および行動力を測る指標を構築し、定期的に従業員のESG人材力を把握していく予定です。

中期計画(2017-2019)における環境教育の実施内容

  プログラム名 教育カテゴリー 対象
国内 海外 職責、職種など
1 環境ビジョン、環境取り組み周知冊⼦ ①②③   全従業員(中国)
2 環境e-ラーニング1 ②③⑤   経営層
3 環境e-ラーニング2 ②③   全従業員
4 CSR研修1 ①②   新⼊社員
5 CSR研修2 ②③   新任基幹職
6 環境貢献製品パンフレット ①②③ 全従業員
7 EMSコンテンツ配信(動画) ①④⑤   全従業員(中国)
8 研鑽会 ④⑤   環境担当者
9 内部環境監査員養成研修 ④⑤   国内⽣産事業所、研究所
10 環境⼈材チェック ①⑤ 全従業員(⽇本、中国)

△…地域を限定して実施

  • 1)
    経営層対象環境e-ラーニング
    2013年度より、経営層に対して企業経営を支える上で必要と思われる環境トピックスを定期的に配信しています。2019年度は、環境課題解決を目指す世界のスマートシティやサーキュラーエコノミーなどを取り上げた環境e-ラーニングを実施。受講率は継続的に9割を維持し、経営層がサステナブルな経営を考える上での参考情報を共有化する機会となっています。
    2020年度以降は環境トピックスだけではなく、人権や安全など社会課題に取り組むことによって生まれるビジネスチャンスについて学ぶ機会を設ける予定です。
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経営層対象環境e- ラーニング 教材例

次世代教育を通じたSDGsの啓発

これまでも、従業員を対象とした環境教育において、国連が提唱した持続可能な開発目標(SDGs)を取り上げてきましたが、持続可能な社会の実現を目指すためには次世代を対象とした教育も必要と考え、従業員教育という枠を超えて小中学生等を対象とした次世代教育にも注力しています。
2018年度から教科書メーカーと連携して小学校高学年から中学生がSDGsについて学ぶことができるWebサイトを開設し、電子教材を配信しています。そこでは、子どもたちにものづくりを通じてSDGsを考えてもらえるよう、さまざまな製品からSDGsとのつながりを考えるカード教材や、当社のまちづくりや工場での家づくりの様子をサイト上で見学し、持続可能なまちや住まいに関して学べるコンテンツを用意しています。
2019年度は、このような教材を使用して子ども向けのワークショップを実施し、ゲーム方式で楽しみながら「持続可能なまち」に必要な製品や技術について学んでもらう機会を提供しました。
2020年以降はこれまで以上にNPO等とも連携を深め、次世代の子どもたちが、「持続可能な社会に向けて自分たちに何ができるか」を考えるサポートをしていく予定です。

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環境教育の対象層と取り組み

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  • SDGs学習サイト“EduTown SDGs”トップページ

  • 360度カメラでまちづくりの様子を
    見ることができる「まちづくりバーチャル見学」

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