環境貢献製品

お客様の使用段階で高い環境貢献効果を発揮する製品の創出と市場拡大

環境貢献製品の認定独自の判定基準で認定登録し、第三者による妥当性評価を実施

積水化学グループの環境貢献製品は、認定審査会において、社内委員で協議して定めた判定基準をもとに認定登録を行い、基準及び考え方その結果の妥当性に関して、社外アドバイザリーボードよりご意見、アドバイスをいただいています。

環境貢献製品の枠組み進化自然環境だけではなく、社会環境への貢献を含めた基準に

2017年度からは、環境貢献製品の枠組みを大きくSHIFTさせました。

2006年の制度設立当初から、地球上の自然環境における課題の解決に寄与する製品に焦点をあて、その創出と拡大を図ってきました。一方で、会社の事業においては、自然環境に留まらず、社会環境における課題の解決に寄与する製品も多く保有しており、その貢献を高めることも積水化学グループの使命であると考えました。この考え方は、かねてからグループビジョンの中でも"事業を通じて地球環境および世界の人々のくらしを向上"すると謳っています。

その考えの下、貢献の対象を自然環境に限定せず、2017年度以降は人的資本や社会資本などの社会環境も含めた対象、すなわち自然資本全体へと拡大させます。

そして、積水化学グループは、まずは「健康寿命の延長」「社会インフラの強靭化と普及促進」「暮らしの安全性と災害耐性の強化」への貢献を拡大していくことから始めます。

こうした課題は、いずれも国連が提唱しているSDGs(持続可能な開発目標)と一致しており、その目標達成にも貢献していけると考えています。

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変わらない考え方

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環境貢献製品のSHIFT

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新しい環境貢献製品の視点

環境貢献製品のPR社外への発信

2018年度は、環境に関する展示会「エコプロ2018」に出展を行い、環境に貢献する製品を展示するとともに環境貢献製品を自然環境貢献、社会環境貢献の双方の視点で紹介し、来場者へ説明を行いました。
なかでも実証プラントで検証中である可燃ゴミから微生物を触媒にしてプラスチックなどの原材料などでも使用されるエタノールをつくるバイオ・リファイナリ技術、次世代のエネルギー技術である室内向けのフィルム型太陽電池、屋外仕様のペロブスカイト型太陽電池などに対しては、来場者の関心も高く、説明員との技術的、事業的あるいは環境的な側面からの議論、折衝を通じて社会的意義が再確認できました。
積水化学グループは、先の東京オリンピックの前に、ポリバケツによって東京のゴミ収集の方法を変革することに寄与してきました。上述のバイオリファイナリ技術は、2020年開催の東京オリンピックに向けて、廃棄物を経済的にもメリットのある形で循環する「サーキュラーエコノミー」を実現し、廃棄物が価値ある資源だとの認識で社会変革を起こす技術のひとつとして考えています。

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「エコプロ2018」への出展

社外アドバイザーとの対話社外ステークホルダーの意見を取り入れながら製品での環境貢献を考える

2012年度より環境貢献製品の基準や登録、今後の視点などに関して、社外有識者の方々からご意見やアドバイスをいただく機会として社外アドバイザリーボードを開催しています。
社外アドバイザリーボードは、環境およびCSRを担当する組織の担当役員が主催し、各カンパニーから代表として技術面を統括している組織の執行役員をはじめ、事業全体を把握している経営企画業務を担う組織の責任者などから構成される環境貢献製品の認定審査会の委員が参加しています。社外有識者としては、産官学さまざまなバックグラウンドをもち、現在は環境を含むCSR関連業務に従事されている方にお願いしています。現在は消費者にアドバイスを行い相談窓口となる機関の代表である公社、森林保全と次世代教育を旨とするNPO法人、資源と環境に関して多数の著書を発行している事務所の代表、官公庁の外郭団体である社団法人、メデイア関連の他企業にて活躍されている方々(写真下参照)にお願いしています。
2018年度は、9月に社外アドバイザーとの勉強会を1回、3月にアドバイザリーボードを1回開催しました。
9月開催の勉強会では、カンパニーやコーポレートの環境貢献製品の開発や事業企画、営業に携わる中堅および若手従業員に対して、環境や社会課題の動向や、ニーズ、企業に対しての要望などを社外アドバイザーの多様な視点から話をいただき、直接対話を行いました。個々人の理解を深めるとともに、それぞれの立場からできることやこれからの方向性を考える上での啓発の機会となりました。
3月の環境貢献製品の社外アドバイザリーボードでは、環境を含むCSRを担当する組織の担当役員(加藤専務取締役執行役員)主催のもと、2018年度開催の2回の社内の認定審査会※において承認された18件の環境貢献製品に関して、社外アドバイザーより、それぞれの専門分野からアドバイスや留意点をいただきました。
「社会環境貢献製品の貢献度の見える化やさらなる登録基準の明確化などを行って、その価値や考え方を世間に知らしめてほしい」や「同じ課題でもグローバルのエリアによって問題の本質が異なる点を留意して製品の貢献側面を考えていくように」など、環境貢献製品を拡大していく上で見落としてはいけない点や、環境・社会課題解決の新しい考え方など、今後の環境貢献製品の拡大推進に関して参考になる話もきかせていただきました。

  • ※認定審査会
    環境部門の責任者が委員長となり、コーポレートおよびカンパニーの技術、事業の責任者をメンバーとした会議。環境貢献製品の認定に関して審議を行う会議。2回/年で定期開催。
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社外アドバイザー
・大石美奈子 氏:(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会代表理事 副会長 環境委員長
・澁澤寿一 氏:(特非)共存の森ネットワーク 理事長
・谷口正次 氏:資源・環境戦略設計事務所 代表
・壁谷武久 氏:(一社)産業環境管理協会 地域・産業支援部門 副部門長
・斎藤正一 氏:日経BP ESG経営フォーラム事務局長

環境貢献度の「見える化」環境貢献製品の環境影響評価を実施し、数値化しています

自然資本へのリターン量を明確にするため、環境貢献製品ごとに環境貢献度の「見える化」に取り組んでいます。製品ライフサイクルにおけるさまざまな貢献に関して環境影響評価を行い、その大きさを1つの指標(被害算定金額)に換算し、数値化を行っています。個々の製品による環境貢献度とその市場に対する影響の大きさ(売上高)を掛け合わせ、統合化した結果を「製品による貢献」として数値化し、「SEKISUI環境サステナブルインデックス」に反映しています。

2016年度までは、環境貢献製品の製品ごとの環境に対するインパクト(負荷)を計算するにあたっては、「生物多様性が保全された地球」を目指して解決すべき課題を大きく3つの環境側面に集約して統合化を実施していましたが、環境貢献製品の対象の領域を拡大したことにより、貢献領域も人間健康・社会資産を加えた4つの側面の統合化へと拡大しました。

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環境貢献度の「見える化」の手法

  • 比較対象となる従来技術、製品を設定します。
  • 比較対象と該当製品のライフサイクル(原材料から製造、運搬、使用、廃棄まで)において各々のプロセスでの環境負荷に関わる定量データを調査します。
  • 得られた環境負荷データに影響する環境の側面ごとに環境負荷を算出する係数をかけ、結果を集約します。
  • ③における比較対象と該当製品との差を環境貢献分とします。
  • 東京都市大学の伊坪教授らが開発した環境影響評価手法「LIME2」を使用した産業環境管理協会開発のシステム「MiLCA」を用いて計算を実施
パフォーマンス・データ
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  • 環境貢献製品の売上高・比率の推移

環境貢献製品の売上高推移

(単位:億円)
2014 2015 2016 2017 2018
住宅カンパニー 3,058 2,806 2,909 3,176 3,643
環境・ライフラインカンパニー 998 1,035 903 937 977
高機能プラスチックスカンパニー 881 998 994 1,422 1,789
コーポレート 14 18 6 24 28
全社合計 4,951 4,858 4,812 5,559 6,438
指標 算定方法
環境貢献製品売上高 環境貢献製品売上高=環境貢献製品に社内認定された製品の積水化学グループ連結売上高
国内外グループ事業全体を対象
環境貢献製品売上高比率 環境貢献製品売上高比率=環境貢献製品売上高/連結売上高
国内外グループ事業全体を対象

環境貢献製品の登録件数

2018年度新規登録件数 2019年3月末時点登録件数
18件 160件