ESG経営を支える基盤

さまざまな方法を用いてステークホルダーエンゲージメントを促進しています。

マネジメント・アプローチ

ステークホルダーとの建設的な対話を推進

積水化学グループでは、「お客様」「株主」「従業員」「取引先」「地域社会・地球環境」の5つのステークホルダーとの信頼関係を構築するためには、企業価値向上に向けた建設的な対話が重要だと考えています。
ステークホルダーを企業価値向上に向けたパートナーと位置づけ、建設的な対話を通じて、その期待や要請を把握し、社会全体の課題をともに解決していくことが、当社グループにとっての大きな事業機会につながります。
ステークホルダーと共存共栄の関係をつくり、持続的な成長をさらに進めていきます。

ステークホルダーエンゲージメントの促進

すべてのステークホルダーとの建設的な対話を促進させるため、2020年度は取締役専務執行役員(ESG経営推進部担当役員)の責任の下、ESG経営推進部がその役割を担いました。そして、ステークホルダーの皆さまからいただいたさまざまな評価や意見は、社長が委員長を務め、取締役で構成されたサステナビリティ委員会で報告し、適切に企業活動に反映させるよう努めています。
なお、2020年度に各エンゲージメントを通じてステークホルダーの皆さまから提起された重大な懸念事項はありません。

各ステークホルダーに対する積⽔化学グループの責任
ステークホルダー 積水化学グループの責任
お客様 私たちはお客様の声に真摯に耳を傾け、際立つ技術と品質で、指名され続ける製品・サービスを提供し、お客様と長期的な信頼関係を築くよう努めます。
株主 私たちは株主の皆さまの期待に応えるため、高い資本効率、公正・公平な情報開示、利益の適正な還元、持続的な成長による企業価値の増大に努めます。
従業員 私たちは従業員のチャレンジ精神をサポートし、一人ひとりが際立ち、多様な人材が活躍する、働きがいのある職場づくりを推進します。
取引先 私たちは、資材調達にあたり、オープン、公平・公正、法令遵守、相互信頼、環境配慮を基本としています。お取引先とのパートナーシップを深め、公正な取引により共存共栄を図ります。また、お取引先のご協力のもと、サステナビリティの推進に取り組みます。
地域社会 私たちは事業を通じた地域の発展への貢献、地域との共生、環境保全の視点を重視しています。各地域のニーズに合った施策を考え、実行し、信頼される事業活動を推進します。
地球環境 私たちは“生物多様性が保全された地球”の実現に向けて、サステナビリティ貢献製品の市場拡大と創出、環境負荷の低減、自然環境の保全に取り組みます。
主な取り組み
ステークホルダーとのエンケージメントについて

ステークホルダーとさまざまな方法を用いてコミュニケーションの促進を図っています。

主な責任および主なコミュニケーション窓口とコミュニケーション方法

ステークホルダー 積水化学グループの責任 窓口 コミュニケーション方法 頻度
お客様 私たちはお客様の声に真摯に耳を傾け、際立つ技術と品質で、指名され続ける製品・サービスを提供し、お客様と長期的な信頼関係を築くよう努めます。
  • ESG担当部門
  • 品質管理担当部門
  • 営業部門
  • お客様相談室(お問い合わせ対応)
  • CSアンケート(顧客満足度調査)
  • 営業活動
  • Webサイト、ソーシャルメディア
  • 展示場、展示会・イベント
  • 日常的
  • 随時(各カンパニー、事業場、営業所で都度実施)
  • 日常的
  • 日常的
  • 随時(会場でアンケートや対話を通じて実施)
株主 私たちは株主の皆さまの期待に応えるため、高い資本効率、公正・公平な情報開示、利益の適正な還元、持続的な成長による企業価値の増大に努めます。
  • 総務担当部門
  • IR担当部門
  • 広報担当部門
  • ESG担当部門
  • 株主総会
  • 経営説明会
  • 統合報告書
  • ESG評価機関からのアンケート対応
  • 1回/年
  • 2回/年
  • 1回/年発行
  • 随時(問い合わせ順に対応)
従業員 私たちは従業員のチャレンジ精神をサポートし、一人ひとりが際立ち、多様な人材が活躍する、働きがいのある職場づくりを推進します。
  • 人事担当部門
  • 安全担当部門
  • 法務担当部門
  • ESG担当部門
  • 広報担当部門
  • 上司/部下との個人面談
  • カウンセリング
  • 労使協議
  • 中央安全衛生委員会
  • 社内通報制度
  • 従業員満足度調査
  • 従業員各種アンケート
  • 経営層との対話
  • イントラネット・社内報
  • 定期的
  • 随時(社内産業カウンセラーや外部の臨床心理士による、希望者へのカウンセリング)
  • 定期的
  • 1回/年
  • 随時(相談・通報があったものについて対応)
  • 1回/3年
  • 随時(社内発行物、各種研修などのアンケートを実施)
  • 定期的
  • 随時(都度、情報を更新)、4回/年
取引先 私たちは、資材調達にあたり、オープン、公平・公正、法令遵守、相互信頼、環境配慮を基本としています。お取引先とのパートナーシップを深め、公正な取引により共存共栄を図ります。また、お取引先のご協力のもと、CSRの推進に取り組みます。
  • 購買担当部門
  • 法務担当部門
  • ESG担当部門
  • 購買活動
  • 仕入先説明会
  • CSR調達アンケート
  • お取引先からの相談・通報窓口
  • Webサイト
  • 日常的
  • 定期的
  • お取引先ごとに1回/3年
  • 随時(相談・通報があったものについて対応)
  • 随時(都度、情報を更新)
地域社会 私たちは事業を通じた地域の発展への貢献、地域との共生、環境保全という視点を重視しています。各地域のニーズに合った施策を考え、実行し、信頼される事業活動を推進します。
  • ESG担当部門
  • 工場、事業所
  • 広報担当部門
  • 従業員によるボランティア活動
  • NPO・NGOとの対話
  • 学習支援(講師派遣、工場見学会など)
  • ニュースリリース
  • 定期的
  • 随時(活動の前後で必要に応じて実施)
  • 定期的
  • 随時(都度、最新情報を掲載)
地球環境 私たちは“生物多様性が保全された地球”の実現に向けて、サステナビリティ貢献製品の市場拡大と創出、環境負荷の低減、自然環境の保全に取り組みます。
  • ESG担当部門
  • 工場・事業所
  • 営業担当部門
  • 購買担当部門
  • 従業員によるボランティア活動
  • NPO・NGOとの対話
  • 営業活動
  • 購買活動
  • 定期的
  • 随時(活動の前後で必要に応じて実施)
  • 日常的
  • 日常的

多様なコミュニケーション方法による対話

2019年度に引き続き、住宅販売会社の経営幹部層がお客様のご意見を直接お伺いする「CAT(Customer And Top)ミーティング」(2020年度は約50邸に対し実施)、投資家や調査機関との面談、取引先とは「ハイム共栄会」などの場を通じて、対話を実施しました。従業員に対しては、社長をはじめとした経営層が直接オンラインで長期ビジョン「Vision 2030」やESG経営について、国内外の従業員と対話をする「ビジョンキャラバン2020」などを実施しています。これらの取り組みを通じて得た社内外からの意見・要望や、CSRレポートなど公開情報に対する社外からの意見・要望をまとめ、ESG経営の推進に役立てています。

  • 例年お客様とのコミュニケーションの場の一つとして出展しているエコプロについて、2020 年度は出展しませんでした。

経営トップが直接従業員と対話「ビジョンキャラバン2020」

積水化学グループは、会社を取り巻く問題点や仕事上の課題を解決していくためにも、経営層と従業員の対話が不可欠だと考え、2002年度より、従業員が経営層と直接対話をする機会を設けています。

2020年度は、新たに策定した長期ビジョン「Vision 2030」やそれを実現するための鍵となるESG経営について浸透を図るため、社長と取締役専務執行役員が自ら従業員と対話をする「ビジョンキャラバン2020」を全グループ従業員を対象に国内外で開催しました。

従来は、経営層が従業員と直接対話する場を設定していましたが、2020年度は新型コロナウイルスによる影響で対面式が中止となり、その代わりオンラインで国内8回、海外(東アジア、ASEAN、インド、豪州、北米、欧州)5回を開催しました。

この「ビジョンキャラバン2020」では、社長と取締専務執行役員が直接従業員に「Vision 2030」の実現に向けた自身の想いや、当社グループのESG経営について説明をします。それを受けて従業員は、「Vision 2030」の実現のために各々の業務をどのように意識して進めたらよいか、自分の業務と当社グループのESG経営のつながりなど、従業員同士で議論し、理解を深めます。

そして、従業員からの質問や、従業員同士で議論した内容の発表に対して、社長や取締役専務執行役員はコメント、フィードバックをし、双方向での活発な対話を進めました。

  • 16-09
  • 16-10

従業員とオンラインで直接対話をする当社社長

投資家との理解促進に向けた直接対話

ESGに取り組む企業に対して、積極的に投資を行うESG投資への関心が高まり、格付機関による調査も活発に行われています。

積水化学グループは、事業領域が多岐にわたることからグループ全体の事業内容やESGの取り組みについて、十分かつ正しく理解してもらうためには、個別に丁寧な説明をすることが重要だと考えています。

その1つの取り組みとして、当社グループの企業価値や持続的成長を外部の目で見た時にどう映っているのかを把握するため、欧州をはじめとしたESG投資の評価・格付機関や国内外の金融機関、投資家との直接対話を継続的に実施しています。2020年度は、54回のエンゲージメントを実施しました。

さらに、当社の高機能プラスチックスカンパニーの各事業についてご理解いただくため、セルサイドアナリスト向け「高機能プラスチックスカンパニー スモールミーティング」を開催しました。また新型コロナウイルスによる影響下においても、電話やWEBを用いて積極的に機関投資家との対話を継続実施しました。

そのほか、積水化学のWebサイトでは、投資家やESG投資の評価・格付機関を念頭に、統合報告書、定時株主総会招集通知、CSRレポートによる詳細な情報開示を行っています。統合報告書は2016年より発行しており、従来の経済的価値創造に加え、どのような戦略で積水グループが社会課題の解決につながる貢献を果たし、「社会から必要とされる企業」として持続的な成長を続けていくのかを説明しています。CSRレポートは、GRIスタンダードなどを参考に、社内外のアンケートや第三者からのレビューなどを踏まえ、社会にとっての重要性と積水化学グループにとっての重要性の両方を考慮し、編集しています。

投資家と経営層の積極的なエンゲージメント

  2017年度実績 2018年度実績 2019年度実績 2020年度実績
エンゲージメントの回数 88 87 67 54
  • エンゲージメントの回数は社長および担当役員が投資家と対話した回数

ESG経営概念の理解と浸透の促進

積水化学グループのESG経営の考え方などについて、従業員の理解・浸透を深めるためにさまざまな取り組みを促進しています。

2020年度は、長期ビジョン「Vision 2030」やESG経営を従業員に浸透させるため、長期ビジョン冊子とともに解説版、理解と実践テキストなど、より理解を深めるための資料を配付しました。また、「ESG経営概念図」を作成し、ESG経営の全体像とそれがどのように個々の業務や取り組みにつながっているかを、イントラネット上で周知、啓発しています。

また、当社グループのCSR研修を新入社員、新任基幹職(新任管理職)、グループ会社の従業員を対象に各階層別で実施。

さらに2020年度は、長期ビジョン浸透の徹底と、各事業・業務への落とし込みを図るため、トップダウンで、全グループ会社のライン長を対象に研修を行いました。研修を受けたライン長は各職場で10年後の自組織像を示し、それをもとに従業員が自身のありたい姿を考える「職場ワークショップ」を開催しています。

そのほか、以下のようなコミュニケーション・ツールを活用することで、当社グループのESG 経営に関する従業員への浸透を進めています。

  • 社報(ESG経営の特集を連載)
  • 全従業員を対象とした、当社グループのESG経営への理解促進ツール「積水化学グループのESG経営読本(ESG経営入門)」

これらの各コミュニケーション・ツールおよびESG関連資料は、イントラネットから従業員が自由にダウンロードできるようにするとともに、入社時やESG関連の研修などを実施する際、必要に応じて、正規・非正規を問わず、すべての従業員を対象に配布しています。

なお、アメリカ、ヨーロッパの各統括会社では、それぞれのグループ会社の従業員に対して、CSR関連の情報を発信しています。

ヨーロッパでは月1回イントラネットに掲載し、アメリカでは冊子「News Wave」を発行しています。

  • 17-04
  • 17-05
    • 日本語
    • 英語

GRIスタンダードを参考としたステークホルダーへの価値配分

積水化学グループでは、GRIスタンダードなどを参考にして、ステークホルダー別に、財務諸表に基づいた配分状況を算出しています。

ステークホルダー 金額の算出方法 2018年度 2019年度 2020年度
株主 配当金 20,615 22,401 22,193
取引先 売上原価、販売費・一般管理費
(人件費除く)
840,514 829,809 778,554
従業員 労務費、販売費・一般管理費のう
ちの給料および手当て、賞与引
当金、退職給付引当金
206,511 211,675 210,705
地域社会 寄付 165 158 218
地球環境 環境保全コスト 21,882 17,850 16,207
政府・行政 法人税、住民税、事業税 22,261 22,619 19,902
債権者 営業外費用のうちの支払い利息 480 695 861