働く環境

マネジメント・アプローチ
働き方改革

ダイバーシティマネジメントを加速するため、積水化学グループは2018年を「働き方改革元年」とし、働き方改革を推進してきました。「働き方改革宣言」の制定に始まり、「3つの改革」の取り組みをスタートし、着実に改善が進んでいます。今後も引き続き、生産性向上の実現により長時間労働を是正し、働きがいのある職場づくりを目指します。

積水化学グループ 働き方改革宣言

従業員全員がそれぞれの「持ち味」を発揮できるように、時間をかけて成果をあげる働き方と決別し、限られた時間で成果を最大化する生産性の高い働き方を追求します。
生産性向上のために会社は経営資源を積極的に投入し、経営層・従業員一丸となって全社で知恵を結集します。
仕事の質の向上により働きがいを育み、改革の成果は従業員に還元することで、多様な人材の活躍を推進します。

3つの改革

限られた時間で成果を最大化する、そのためには「生産性向上」が必要です。このために3つの改革、「業務改革」「人事制度改革」「就業環境改革」に取り組みます。経営層、従業員お互いが各事業の直面する課題に応じて、変革に挑戦します。

<3つの改革>

業務改革:従来の慣習に拘らず変化する環境をとらえ、業務構造を改革する

人事制度改革:従業員一人ひとりの成長と能力向上、雇用の維持拡大に向けて人事制度を改革する

就業環境改革:多様な従業員が最良の環境で働けるよう、投資を実行して就業環境を改革する

働き方改革における到達目標

働き方改革の取り組みにあたり、2020年度までの目標を定めています。
積水化学グループの全社で、①年間総実労働時間を2,000時間以内、②休日数を120日以上にするとともに、③有給休暇を最低でも50%取得できる、組織風土づくりを目指して挑戦しています。

働き方改革投資

業務そのものや就業環境の改革の効果を継続的に発現するためには、設備投資やシステム導入が不可欠なものが多くあります。そこで2018年〜2020年の3年間で100億円を投資し、全社をあげて労働時間の削減を支援していきます。
2018、2019年の2年間で、全社累計で約65億円(2020年度実施分を含む)の投資を受け付けました。
住宅組立ラインの再構築/生産自動一貫ライン導入、セキスイハイムミュージアムによる営業革新、生産管理システム導入やTV会議・リモートワークなどのシステム導入など、投資を実行することで労働時間の削減を推進しています。

長時間労働の抑制時短推進委員会

2019年度は有給休暇の取得促進のため、前年度に試行した計画年休を制度として導入し、運用を開始しました。この結果、有給休暇取得率は大きく改善することができました。また、柔軟な働き方を推進することを目的に、フレックス勤務や在宅勤務の利用拡大を前提として、それらの有効性を検証するため、各部署でトライアルを実施しました。その結果を踏まえて、2020年度は全社的に導入拡大を実施する予定です。今後も働きやすさや柔軟な働き方についての協議を重ね、働きがいのある職場づくりを推進していきます。

人事における重大な変更の通知従業員に著しい影響を及ぼす大きな変更は、労使協議の上実施

積水化学では、人事制度の改訂や大規模な組織改訂など、従業員に著しい影響を及ぼす大きな変更を伴う施策については、労働組合への提案および各組合支部からの意見を踏まえた上で実行することとしています。
労働組合に加入している従業員の出向または移籍を伴う異動については、原則1ヶ月前までに労働組合に通知し、当該従業員の意向を確認したうえで実施することを労働協約にて定めています。

就業環境の整備リモートワークやペーパーレス化を推進しています

在宅勤務やリモートワークなど、柔軟な働き方を実現するにあたっては、社外でも社内と同様に業務を行ったりコミュニケーションが取れる環境整備が必要です。そこでリモートワークシステムを2019年度より導入、働きやすさとセキュリティの両立を実現しました。
また全社をあげてペーパーレス化にも取り組んでいます。重要会議についてはすべてペーパーレス化を実現することで、印刷や配布など、大幅な会議工数の削減につながっています。また所有している紙資料の削減も合わせて推進しています。モデル事業所となる東京本社は、2019年11月の事業所移転に合わせ、約8割の削減を実現しました。

健康経営

従業員の健康推進のため5つの取り組みを進めています

積水化学グループは、従業員は社会からお預かりした貴重な財産であるという考えのもとに従業員の心身の健康推進に取り組んでいます。この取り組みをさらに進めるため、当社が目指す健康経営(※)の理念やあり方をまとめた「健康宣言」ならびに健康経営基本方針を2019年3月に制定しました。当社グループが目指す健康をWHO憲章の健康の定義であるWell-Beingとし、こころ、からだ、そしきのWell-Beingを目指しています。すべての従業員のWell-Being達成に向けて、5つのセグメントで中長期の目標を設定しています。

  • 「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
  • 6-035

取り組み1.健康診断と生活習慣病対策

セキスイ健康保険組合(以下健保)とのコラボヘルス充実を図り、共同で健康診断を実施しています。これによりグループ全社で統一した健康診断実施を実現し、2018年10月から健保とグループ全社共通の健康管理システムを導入しました。
また、2015年より、50人未満の事業場に対応できるセキスイ・ヘルス・ネットワーク(SHN)を構築し、小規模事業場も含めて健康増進を推進しています。
生活習慣病対策では、ブレスロー博士の7つの健康習慣応援プログラムを2020年度より開始します。2020年度中にこの応援プログラムの認知率を100%にし、2022年度までに7つの健康習慣のうち4つ以上実施している人の割合50%を目指します。

  • コラボヘルスとは、健康保険組合などの保険者と企業が協力し合い、労働者やその家族の健康増進を効果的および効率的に行うこと。

取り組み2. メンタルヘルス

当社グループでは、メンタルヘルス対策として以下の取り組みを行っています。

1.ストレスチェックの活用
法律で定められているストレスチェックを最大限に活用することを目指しています。具体的には、努力義務である集団分析、職場環境改善までをストレスチェックの一環ととらえて、50人未満の事業場を含むグループ全社で実施しています。2019年度は集団分析をグループ内で必須化し、88%の事業場が集団分析を実施して経営層への報告を完了しました。人事部厚生・健康支援グループ健康推進室(以下健康推進室)の支援による職場環境改善は、2019年度は5社5事業場に実施しています。(2018年度からの継続支援3社を含む)

2.Webによるストレスマネジメント研修
環境変化の大きい、新任管理職・中途採用者(キャリア入社者)・海外赴任者に対してストレスマネジメント研修を実施し、ストレスのセルフコントロール指標の前後で向上が見られるなどの効果が得られています。2020 年度より媒体を電話からWebに変更し、より受講しやすくしました。

3.安心して気軽に相談できる相談センターの充実
積水化学グループで働く従業員であれば雇用形態にかかわらず誰でも利用できる相談センターを設置し、セーフティネットとしての機能を強化しています。

取り組み3. 安心して働ける職場と制度

化学物質や作業姿勢、騒音など職場に存在するさまざまな健康障害要因に対して、労働安全衛生マネジメントシステムの活用などを通じてグループ全体で改善活動を推進しています。また、健康な従業員だけでなく、病気を抱える従業員が配慮された環境のなかで安心して働くことができるよう各種社内制度の充実に努めています。

取り組み4. グループ一体での取り組み

健康経営推進をグループ一体で取り組むために、健康経営優良法人大規模法人部門のグループ適用を進めています。2017年度のグループ適用5社から始まり2019年度は28社に増えました。事前アセスメントにより、健康増進活動に取り組んでいるグループ会社をグループ適用対象としています。事前アセスメントで足りない部分があった場合は、健康推進室が体制づくりや取り組みの支援を実施しています。2019年度からは適用会社の情報交換会を開始し、各社ごとに健康経営目標を作成、達成度を健康推進室がまとめる仕組みをつくりました。
また、全事業場(約300事業場)に健康管理責任者と担当者を配置して、確実に健康経営推進が取り組まれるよう体制を整備しています。

取り組み5. 働きがいと生産性の向上

生産性指標の確立を目指し、健康推進による生産性向上の見える化を図るとともに、上記4つの取り組みを確実に実施することで働きがいと生産性の向上を目指していきます。
2019年度から「プレゼンティーズム※1」と「アブセンティーズム※2」の測定を開始しました。

  • ※1 疾病就業:
    心身の状態の不調から本来発揮されるべきパフォーマンスが低下している状態
  • ※2 病気欠勤:
    病気や体調不良などにより会社を欠勤すること
主な取り組み

ストレスチェック

当社グループでは、法律で実施を定められているストレスチェックを最大限に活用することを目指しています。そのため努力義務である以下の3項目に関しても実施をしています。

  • 50人未満の事業場も含め積水化学グループの全従業員を対象
  • 集団分析
  • 職場環境改善

集団分析については、2018年度から全事業場(10人以上)で必須化しました。健康推進室から当社グループのベンチマークおよび各社ごとの集団分析結果を提示することにより、集団分析実施率は100%となっています。
また、2016年度から職場環境改善のモデルづくりを開始し、2018年度からは、総合健康リスクが120以上の事業場を「ハイリスク職場」として、健康推進室による職場環境改善を必須支援として実施しています。総合健康リスクにかかわらず、よりよい職場、働きがい・やりがいのある職場づくりを「いきいき職場づくり」として、グループ全社を対象に希望を募って、いきいき職場づくり支援を実施しています。2019年度ハイリスク職場支援は、2018年度からの継続支援3社を含む合計5社に実施しました。
ストレスチェックでは、健康問題の危険度(健康リスク)を、「総合健康リスク」として標準集団の平均を100とした数値で示しています。健康リスクが120-130以上の職場ではいろいろなストレス問題が顕在化している場合が多いことが研究結果からわかっています。

なお、厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」で当社グループのストレスチェックの取り組みが事例(第12 回)紹介されています。

職場環境改善成功事例

2018年度下期から2019年度にかけてハイリスク職場として職場環境改善を実施した2社で、良い結果が得られました。
ストレスチェック結果の詳細な分析に加えて、コーポレートの統括産業医と保健師による現場観察、従業員へのヒアリング、事前アンケート、事業場担当者との話し合いで改善点を洗い出し、優先順位をつけてロードマップを作成しました。ロードマップおよび職場環境改善の実施を従業員に周知し、双方向コミュニケーションをとりながら実施しました。
結果として、事後アンケートでは経営層と上司に対する認識の変化が改善し、事前アンケートであがっていた要望も減少しました。自由記述欄では、上司が意見を聞いてくれるようになった、作業がしやすくなった等のフィードバックを得られています。
効果が得られた方法をいかして、より多くの事業場で職場環境改善を実施できるよう、手法のパッケージ化を行っていく予定です。

職場環境改善成功事例

事業所名 A社 B社
従業員 約130名 約45名
事業所業態 管財・建材の製造・販売工場 ゴム・プラスチック工場
実施内容 事業場内改善活動との連携による野外での
パイプ取り扱い作業負荷の改善。
→実施後アンケートの回収と集計・評価
  • 暑さ負荷軽減のため、設備投資を実行(スポットクーラーの設置、空調服の配布、クールボックスの設置等)
  • 重量物取り扱いのルールの整備と徹底
  • 管理職へのコミュニケーション研修
→実施後アンケートの回収と集計・評価
最終報告会開催
  • 6-031
  • 6-043
  • 管理職向けコミュニケーション研修

  • 空調服と冷感インナーの導入

  • 6-045

事後アンケートの結果

社外からの評価「健康経営優良法人2020(大規模法人部門(ホワイト500))」に認定されました

当社は、全社的な視野で従業員の健康に関する課題解決に取り組んでいることが認められ、経済産業省および健康経営優良法人制度※1を運営する日本健康会議※2により4年連続で健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))に認定されました。今回は、新認定制度※3でのホワイト500認定となります。

  • 6-033
  • ※1
    「健康経営優良法人制度」は、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度。
  • ※2
    「日本健康会議」は、少子高齢化が急速に進展する日本において、国民一人ひとりの健康寿命延伸と適正な医療について、民間組織が連携し行政の全面的な支援のもと実効的な活動を行うために組織された活動体。
  • ※3
    「新認定制度」は、これまで健康経営優良法人(大規模法人部門)全体を通称「ホワイト500」としていたが、健康経営優良法人(大規模法人部門)認定法人の中で、健康経営度調査結果の上位500法人のみを通称「ホワイト500」として認定。
認定法人名 左記法人と共に認定された法人名
積水化学工業株式会社 積水メディカル株式会社
北海道セキスイハイム工業株式会社
セキスイハイム東北株式会社
セキスイファミエス東北株式会社
東北セキスイハイム不動産株式会社
セキスイハイム工業株式会社
東京セキスイハイム株式会社
東京セキスイファミエス株式会社
セキスイハイム中部株式会社
セキスイファミエス中部株式会社
セキスイハイム近畿株式会社
セキスイファミエス近畿株式会社
セキスイハイム中四国株式会社
セキスイファミエス中四国株式会社
中四国セキスイハイム不動産株式会社
中四国セキスイハイム工業株式会社
セキスイハイム九州株式会社
セキスイファミエス九州株式会社
九州セキスイハイム不動産株式会社
九州セキスイハイム工業株式会社
西日本積水工業株式会社
積水成型工業株式会社
四国積水工業株式会社
九州積水工業株式会社
積水ヒノマル株式会社
積水武蔵化工株式会社
積水マテリアルソリューションズ株式会社
積水フーラー株式会社
  • 健康経営優良法人2020大規模法人部門 ~ホワイト500~ 認定法人一覧より
パフォーマンス・データ

時間外就業時間(積水化学)

  2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
1人当たりの月平均(時間) 17.5 19.2 19.9 19.9 19.1
  • 所定労働時間7.5 時間を基準として算出

有給休暇取得率(積水化学)

  2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
1人当たりの平均(%)
(基幹職を除く)
46.4 45.9 51.1 64.0 71.4

平均有給休暇取得日数(積水化学)

  2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
一人当たり平均(日)
(基幹職を除く)
8.8 8.7 9.6 12.1 13.6

ストレスチェック受検率

  2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
受検率(%) 72.0 81.9 87.1 92.5
  • ストレスチェック実施対象会社:セキスイ健康保険組合に加盟している会社( 一部関係会社除く)