用語集

A~E

ACF

熱硬化性樹脂に導電粒子を混ぜ合わせ、膜状に成型した導電性フィルム。
プリント基板と電極の間にACFを挟み、ヒーターなどで熱圧着して使用する。圧着後縦方向には電気を通し、横方向には絶縁性が保たれる異方電気伝導性が形成される。
関連ページ:樹脂コア導電性微粒子 ミクロパールAU

ACP

絶縁性の高い接着剤成分中に導電性粒子を均一分散させた材料。
電子部品の電極同士を電気的に接続・隣接電極間の絶縁性保持・接着固定を目的とし、熱圧着のみで同時に実現できる。
関連ページ:はんだ粒子入り異方性導電ペースト SACP

ADAS

ドライバーの運転を支援する機能。「認知」「判断」「制御」のいずれかをアシストし、ヒューマンエラーを最小化し交通事故低減を目的として数多くのシステムが開発されている。
0〜5の6段階に分類される自動運転レベルにおいては、「レベル1」の運転支援、もしくは「レベル2」の部分運転自動化に該当する。制御を行うのはあくまでドライバー主体という前提から完全自動運転「レベル5」とは異なる。
関連ページ:Sekisui Mobility Solution

AR

現実世界の情報にバーチャルな視覚情報を加えて現実環境を仮想的に拡張する技術。VRはバーチャルな世界(仮想現実)でリアルに近い体験をする技術、ARは現実世界の情報を認識し、新たに画像やテキストの情報を加えて現実世界に重ね合わせて表示させる。
PCで使われていた技術が向上し、現在はスマートフォンやARスマートグラスが使われている。また近年はエンターテインメント分野でもAR技術が活用されている。
関連ページ:ウェアラブル AR / MR / VR

BGA

ICチップのパッケージ方式の1つ。電極(ピン)がパッケージ周囲にはみ出さず、製品の小型化に最適。半導体パッケージの外部接続端子をグリッド状に並べた形態をとり、ボール状の端子にははんだボールを使用する。ピンタイプにしたものはPGA(Pin Grid Array)と呼ばれる。
関連ページ:半導体の製造工程

B-stage

接着剤のBステージは、接着剤が一部硬化した状態を指す。この段階ではまだ完全には硬化しておらず、加熱によってさらに硬化(Cステージ)することができる。一方、Aステージは接着剤が液体状態で、まだ硬化していない初期段階を指す。BステージはこのAステージから一部硬化した状態である。
関連ページ:テープ代替用途UV(Bステージ)+湿気硬化性接着剤 フォトレックB

BUフィルム

半導体チップとマザーボードをつなぐ半導体パッケージ基板の絶縁材料として使われ、微細配線形成に用いられるフィルム。電子デバイスの配線微細化・高速通信化に伴い、伝送ロスを低く抑えることが求められる。
また、デバイスの薄膜化に伴い、薄型化した基板の反りを抑える働きが求められる。
関連ページ:熱硬化性ビルドアップフィルム NX04H、NQ07XP

CMOSイメージセンサー(CIS)

CMOSイメージセンサーは、光を電気信号に変換して画像を作るセンサーで、カメラの「目」にあたる部分である。CMOSセンサーは、光を受け取るためのフォトダイオードと、信号処理を行う回路が一体化されている。デジタルカメラやスマートフォンのカメラ、イメージスキャナなどで広く用いられている。CCD(電荷結合素子)と比べて、CMOSセンサーは構造が簡単であり、製造コストが低く、消費電力が少ない。また、読み出し速度が速いため、高速で連続撮影が可能である。
関連ページ:カメラモジュール

CMP

半導体製造工程におけるウェハ表面を磨き、平坦化にする技術。研磨剤の化学的作用(Chemical)や砥石の機械的作用(Mechanical)、研磨パッドを使用し、専用装置でウェハ表面の凹凸を削る(Polishing)ことで平坦化を実現。
関連ページ:研磨布固定用両面テープ

Dam-fill方式

チップを実装する基板アイランドや実装済CSP/BGA外周部等にシャープなダムを形成、チップボンディング時のダイアタッチペースト材の流動性制御やアンダーフィルの充填(フィリング)エリアを制御をすることを目的とする絶縁材料。成形性に優れており、PKGのそり低減を実現する高信頼性の材料。
関連ページ:高粘度インクジェット用インク

F~J

FC-BGA

FC-BGAはバンプと呼ばれるボール状の端子を用いて、超薄型の基板上にチップを接合し、封止する高速LSI向け高密度半導体パッケージ基板。情報処理速度が速く放熱性に優れており、パソコン・サーバー・ネットワーク等に使われている。
関連ページ:熱硬化性ビルドアップフィルム NX04H、NQ07XP

FPC

ポリイミド等のベースフィルムに、銅箔等の導電性金属を貼り合わせた基材に電気回路を形成した基板。「フレキシブルプリント回路基板」とも呼ばれる。極めて薄く軽量で、リジッド基板の硬い板状と異なり柔軟性に優れ、折り曲げも可能なため、電子機器内で屈曲する部分や、立体的な配置、わずかな隙間にも配置が可能。小型軽量化・薄型化に伴い、スマートフォン・液晶テレビなど、あらゆる電子機器で採用されている。
関連ページ:電子部品・基板

HBM

High Bandwidth Memory とは、JEDECが規格化した、Through Silicon Via 技術によるダイスタッキングを前提としたメモリ規格。パソコンなどで使われる従来型のDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)よりも、一度に大きなデータをやり取りできるDRAM。従来型の10~100倍というデータ転送速度を生かせる、GPU(画像処理半導体)や、HPC(高性能コンピューティング)、AI(人工知能)の学習などで利用される。
関連ページ:UV剥離テープ【SELFA™】

P~T

TIM材

TIM材(Thermal Interface Material)は熱伝導材料の一種で、電子デバイスが発生させる熱を効率良く冷却装置へと伝える役割を持つ。これにより、半導体デバイスの熱管理が可能となり、パフォーマンスと信頼性が維持される。
関連ページ:放熱関連製品

U~Z

UTGガラス

UTGガラス(Ultra-Thin Glass)とは、厚さが0.1mm以下と極めて薄いガラスの総称。その薄さから非常に軽く、また曲げることが可能な特性を持っている。この特性を活かし折りたたみ可能なスマートフォンやウェアラブルデバイスのディスプレイなど、フレキシブルなデザインが求められる製品に使用されている。ただし、UTGガラスの耐久性が弱く、破損しやすいため、繰り返し折り曲げるとガラス表面にクラックが発生しやすい。UTGガラスの弱点を克服する方法としてガラス表面のコーティングなどが検討されている。
関連ページ:μディスプレイの封止+表面UTGの保護 フォトレック新規

あ行

アンダーフィル

集積回路の封止に用いられる液状熱硬化性樹脂。電子基板と電子部品の接続部分であるハンダが衝撃や熱で割れないように保護する接着剤。耐衝撃性、リワーク性等が求められる。
関連ページ:高粘度インクジェット用インク

ウェハ

ウェハは、半導体素子製造の材料である。高度に組成を管理した単結晶シリコンのような素材で作られた円柱状のインゴットを、薄くスライスした円盤状の板。
関連ページ:半導体の製造工程

さ行

正反射

正反射とは、光が平滑な表面に当たった時に、入射角と反射角が等しくなる現象を指す。これは、光が鏡やガラスなどの光沢のある表面に当たったときによく観察される。鏡面反射とも言われる。つまり、光が特定の方向に反射され、反射光が一つの明瞭な方向に集中する性質を持つ。
関連ページ:透明フレキシブル電波反射フィルム

層間絶縁

層間絶縁材料は、電子デバイスや半導体において、異なる層間の電気的な干渉を防ぐために使用される特殊な材料。これは、電子回路内で異なる部分が互いに干渉することを防ぎ、デバイスの性能を保つ役割を果たす。また、これらの材料は熱を効率的に伝える能力も持つため、デバイスの冷却にも寄与する。例えば、半導体の製造では、複数の導体層と半導体層を分離し、電気的なショート(短絡)を防ぐために使用される。
関連ページ:熱硬化性ビルドアップフィルム NX04H、NQ07XP

は行

フィラー

フィラーとは充填材のこと。材料には添加される微細な粒子や粉末のことを指す。熱伝導や電気伝導など様々な機能を有するフィラーを樹脂に複合化させることにより、限界を超越し、フィラー複合材料としてスマートフォンから飛行機まで、耐熱、高強度といった機能で様々なところで利用されている。
関連ページ:放熱関連製品

フォーム

フォームとはプラスチックの中に気泡を分散させ、多孔質にした発泡体のこと。「フォーム」は「泡」という意味を指す。プラスチックと聞くと硬いものを連想するが、内部に空気を多く含むので、柔らかく衝撃吸収性がある。また、防水性、遮音性、断熱性、高強度耐久性、耐薬品性、耐油性など多数な特性を持つため、絶縁材、パッケージング、保護ギアなどに使用される。
関連ページ:XLIM(エクスリム)

フォームテープ

フォームテープは、柔軟性と耐衝撃性を備えた粘着テープの一種で、名前の通り発泡体(フォーム)を基材としている片面もしくは両面テープ。エレクトロニクス領域では、部品間の固定や緩衝材として利用され、衝撃からデバイスを保護する。また、その粘着性と柔軟性により、不規則な形状や粗い表面にもしっかりと密着する。これらの特性により、フォームテープは電子機器の製造において、様々な部分で使用され、高い信頼性を提供する。
関連ページ:防水・衝撃吸収用途機能フォームテープ #5200シリーズ

フッ素樹脂

フッ素樹脂とは、分子中にフッ素原子を含む高分子で、耐熱性、耐薬品性、低摩擦特性を持つ合成樹脂であり、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が代表的である。5Gや将来の6Gといった高周波回路用の基板材料としても期待されている。
関連ページ:フッ素樹脂に接着できる両面テープ

偏反射

偏反射とは、特定の角度で光が物体に当たったときに、特定の偏光状態の光だけが反射する現象を指す。この現象は、特に光がガラスや水などの非金属表面に対して特定の角度(ブリュースター角)で当たったときに観察される。偏反射は偏光サングラスやカメラの偏光フィルターなどに利用されている。
関連ページ:透明フレキシブル電波反射フィルム

その他

5G、6G

4Gの高速・大容量がさらに進化。
特長:超高速・低遅延・大容量・多数端末接続・高信頼性。
5Gの最高速度は4Gのおよそ100倍で1秒あたり10ギガバイト(Gbps)。5Gはミリ波と呼ばれる26-28GHz、38-42GHz帯、直進性の高い電波のため、高層ビルなどの遮断物がある場合、4Gのように回り込むことがないため、通信ができなくなる。解決策として注目されているのが、電波を反射させ、室内へ届けるフィルムアンテナである。
関連ページ:透明フレキシブル電波反射フィルム