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【Column】プロ転向後、一番苦しんだ1年を経て/内山靖崇
February 16, 2023

アスリートにとっての“苦しい時期”。
それは必ずやってきます。
怪我など、様々な要因によって陥る不調。
しかし、強い意志と明確な目標があれば、
その辛さも、少しずつ良い方向へ向かっていきます。
テニスの内山靖崇選手にとっても、
昨年は結果に繋がらない日々が続きました。
それでも自分の目指す場所を、
しっかり持つことによって
次への希望を見出しています。
怪我も気持ちも苦しかった
2022年の内山選手は、3月のデビスカップで負傷。
これが肉離れと診断され、シーズン後半の夏場以降も
腰痛に悩まされる状態が続きました。
結果を出すことが難しかった1年。
シーズン半分を棒に振ったような形となり、
「自分としても、ここまでパフォーマンスを
出せなかった年はなかった」と振り返ります。
「おそらくプロに転向してから一番苦しい、怪我の面も気持ち的にも苦しいシーズンでした。まず辛かったのは、目標にちゃんと向かえているのか、実感がなかったこと。当然怪我も関係していますが、その影響で自分の体が思ったように動かず、苦しい時がありました」
それでも、気持ちを繋ぎ止められたのは、
まだまだ世界のトップレベルで戦いたいと願う、
強い気持ちがあったからです。
「シーズン終わってからですけど、体の方は改善に向かって、前向きな気持ちにはなれました。どんなに苦しくても、その足を止めなかったからこそ、少しずつ良い状況になれた。それが、辛い状況でもなんとか耐えられた理由だと思います」

目標達成のために自分が何をするべきか明確に
難しいシーズンの中でも、
昨年末にかけて見えてきた明るい兆し。
2023年シーズンに向けて、「少しずつ自分に
期待できる状況になっていきました」と語る中、
目指すのは、また新たな目標です。
「トップハンドレッド(世界ランキング100位以内)にいち早く戻りたいので、そのために自分が何をしなければならないか。そのためには、現在の主戦場となっているATPチャレンジャーの大会で、少なくとも年間3大会前後は優勝するような成績を残さないと、100位以内に近づけません。まずは、常に出た大会で優勝に絡めるレベルまで、フィジカルを引き上げる。技術的な自信はあるので、優勝するために必要となる1大会5試合分戦える体をしっかり作りたいと思います」
年間を通して結果を出すために、必要な継続性。
しっかり準備した上で、取り組めば
必ず結果はついてくると、内山選手は信じています。
「できればシーズン前半で一つ優勝できれば、そこからシーズン後半に向けて弾みになると思っています。良いパフォーマンスを出せば、結果は後からついてくる。逆はなくて、パフォーマンスが出ていないのに結果がついてくることはほぼない。だから、そこはしっかり取り組んでいきたいですね。結果も大事ですけど、結果だけにとらわれず、過程も大切にしながら着実にレベルを上げていきたいと思います」
昨年苦しんだ分、今年はよりジャンプアップできるように。
以前よりもさらに強くなった自分をイメージしながら、
内山選手は世界との戦いに挑みます。
