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【Talk Session】早田ひな×積水化学グループ従業員
座談会「挑戦の息吹」前編

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」

May 12, 2022

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編

「女子卓球黄金世代」の一人で、世界の頂点を目指す早田ひな選手。21歳ながら、日本代表として国内外のトップ選手に挑戦し続ける姿は、多くの人々を勇気づけてきました。これからの時代を担う積水化学グループの若手社員も、彼女と同様に試行錯誤しながら成長。それぞれの目標達成のために、一歩ずつ階段をあがっています。今回は早田ひな選手を招いて、「挑戦」をテーマにした座談会を開催。若者の挑戦に大事なことは何か、違う職種・立場から考える『チャレンジ』について、個々の考え方を共有します。

【Profile】

  • 早田 ひな(はやた ひな)
    日本生命所属の卓球選手。福岡県北九州市出身。世界ランク6位(2022年第6週現在)。2020全日本選手権 女子シングルス優勝、2021アジア選手権 優勝(女子S、女子団体、混合W)。2021世界選手権 準優勝(女子W、混合W)。月・火・木・金は2部練習、水・土は午前練習で午後はトレーニング。日曜日は基本休日。
  • 松浦 美香(まつうら みか)
    セキスイハイム東北(株)福島北支店 会津営業所 ハイム会津店店長。新築営業としてセキスイハイムを選んでいただいたお客様に、安心・納得の住まいを提供するのが業務内容。中高6年間弓道部。
  • 内田 みのり(うちだ みのり)
    積水化学工業(株)高機能プラスチックスカンパニー 開発研究所 評価分析グループ。電子顕微鏡などを用いながら写真資料を開発者に提供し、開発促進やクレーム対応を行う。小1から20歳まで、14年間剣道。
  • 沖 彩奈(おき あやな)
    積水化学工業(株)環境・ライフラインカンパニー 東日本支店 建築営業部 首都圏建築設備グループ。建築物向け給排水管や、空調設備管の営業を担当。クラシックバレエ、山岳部、少林寺拳法など多彩に経験。
「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編

一歩前進するための大きな挑戦

――それでは、早田ひな×積水化学グループ従業員座談会を始めます。1つ目のテーマですが、仕事の中で、自分にとってこれまでで一番大きな挑戦はどんなことですか?

早田:東京オリンピック後から続けていることですが、これまで作り上げた技術や体の使い方、力の入れ方、フォームなど、一つひとつを見つめ直しています。もともと怪我が多くオーバーワークだったので食事量や質を変えてみましたが、なかなか改善できず、パリオリンピックを目指すためにここで変えなければいけないと思い、取り組んでいます。

具体的には体の負荷をできるだけ少なくするため、力の入れる場所を変えるように工夫しました。最初は難しく、自分の感覚と違うのでミスも多かった。でも、長期の試合後に体の疲れ方や筋肉痛など負担が減っていると実感できているので、今は大きな挑戦を続けている途中です。

松浦:私は、展示場の建て替えに関わったのが、すごく大きな挑戦でした。最初は初めてのことで何をどうしたら良いのか全く分からなかったのですが、営業所の所長と構想を練り、インテリア会社の方や現場の業者さんや社内各部署の方と協業しながら、約1年かけて終えました。無事オープンまでやり遂げられて、挑戦した達成感もあり、楽しかったなと振り返れば思います。たくさんの方が関わっているのだと、改めて実感できましたし、今後お客様をご案内するうえでも活かせると思っています。

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編
新築営業として活躍する松浦さん。お色提案のシーン

内田:入社3年目の夏頃、人材育成の一環で若手としてテーマリーダー職を任されたことが、自分にとっての挑戦でした。上司と上手くコミュニケーションを取れるのか、先を見据えて計画できるか、決められた期間内に実行できるかなど、様々な不安がありました。必死にもがきながら色々な人に相談して、今は終盤を迎えています。その経験から人に物事を伝える時の話し方やどうしたら自分の考えが伝わるのかなど、対人能力を伸ばせたと思います。

沖:私は東京都に対し担当製品を使っていただけるように営業していて、先輩方の今までの努力もあり、そろそろリストに載せることを考えてくれる段階に入ってきています。そのため、今の私の大きな挑戦は、東京都で製品を使ってもらえる事実を作るということです。東京で使える製品だったら安心だと言ってもらえるようにもなりますし、地方でも使っていただけるようになると思います。これまで色々な人に助けてもらいながら営業し、支店としてなんとか使っていただこうと目標に向かってみんなで動いていると実感しているところです。

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編

周りからの応援が、さらに高みを目指す力に変わる

――周囲から応援されて心に残ったエピソードはありますか。

早田:2020年の全日本選手権で初めて女子シングルスで優勝した時は、必死にもがいていた時期で、苦しさや辛さを乗り越えた先の優勝だったので涙が溢れました。また多くの方が、私が世界で活躍する姿や国内で勝つことを望んでくれていたのだと、改めて感じましたね。

卓球をやっている以上、結果でしか皆さんに恩返しができない。だから優勝できて、支えてくれた方たちに喜んでもらえて良かったと、初めて心の底から思いました。みんなの応援をパワーに変えて試合も楽しめましたし、もっと頑張りたいという気持ちにもなりました。

内田:テーマリーダーとして活動する中で多くの壁にぶつかりましたが、周りの人が相談に乗ってくれたりアドバイスをくれたり、力になってもらうことで、少しずつ結果を出せるようになりましたね。その中で“自分は一人でやっているわけではないんだ”と痛感しました。「頑張ってるね」と認めてもらえたことで、心に余裕ができて周りも見られるようになったと思います。

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編
開発研究所にて。電子顕微鏡を覗く内田さん

沖:入って1年程度は営業活動を勉強していましたが、コロナ過になってお客様との対面が禁止になりました。その中で営業手法の切り換えを迫られオンライン型の営業活動をすることになった時、システム専門の部署の方や営業所の先輩に、一から分からないことを教えてもらいました。相談すると時間をとって、ひとつずつ確認していただき、本当に応援されているなと実感しました。一人で悩まず、グループで進めれば良いのだと気付き、悩みがなんでもなかったと思えるぐらい助けていただいたことが心に残っています。

松浦:2年半くらい前に展示場の店長を任された当時は女性の店長が少なく悩むことがありました。自分は人の上に立ったりまとめたりするのは得意ではないと思っていたので、すごく不安でした。そんな時に所長や上司の方達から「できるよ、頑張れ」と応援していただいてここまで続けられました。一緒に働いてきた人達から励ましてもらえると、もっとやれるような気がしてくるので嬉しかったです。

人の成功が自分の喜び、成長に繋がる

――今度は逆に、誰かを応援する立場だった時のエピソードはありますか。またそこから何を得たかなど教えてください。

早田:東京オリンピックをリザーブとして経験させていただいたことです。伊藤美誠選手がシングルス、混合ダブルス、そして団体の3種目に出場していたので常に伊藤選手のスケジュールに合わせて動いていました。帯同している時は、常に「どうにか勝たせてあげたい」という気持ちがあったのですが、何を伝えるかはとても気を付けましたね。伝えたほうがいいのか、リズムを崩さないために言わないでおくべきか。葛藤を抱えながら、2週間の東京オリンピックを終えました。

この経験から、人から教わるときに相手が何を伝えたいのか読み取るようになったり、周りのサポートがあってこそ、自分がいるんだと改めて知ることができた。本当に、東京オリンピックは選手じゃなくてリザーブという形で経験できて、良かったなと思います。

沖:東京が先行して実績をつくったので、大阪や名古屋から、どうすればオンラインセミナーやオンライン見学が上手くできるか質問をもらい、支援させてもらったことがあります。どういう手順でやるというより、個人的には考え方や作り方の思考を、上手く伝えられるかがカギだと思っています。経験値を分かりやすくまとめて伝えるのが、大事だと感じましたね。

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編
沖さんは営業3年目。提案する製品のサンプル手配なども手掛ける

松浦:昨年、部下と一緒にお話ししていたお客様から競合他社に決めると一度断られてしまうことがありました。しかし、その日にもう一度お客様のお宅へお伺いしてお話したり、次の日にはまた別の間取りを持って行ったり、毎日お客様とお会いするようにしたんです。結果ご契約していただくこととなり、私もそうですが部下も喜んでいて、彼の自信にも繋がったのが、すごく嬉しかったです。

内田:人に負けたくないと思いながら仕事していた時期に、他の人が着実に成果を出すのを見て「よくここまで頑張ったね」と素直に思えることがあったんです。その時に初めて、自分は仲間を応援していたんだと気づきました。その人の強みと自分の弱みを認めて、成長できたと思います。以降は勝ち負けじゃなく、どれだけ周りと協力して成果を上げられるかだと考えるようになりました。

相手に親近感を持ったら勝ち(笑)

早田:私からも皆さんに質問いいですか。会社も卓球も上下関係があると思いますが、働くにあたって上司との接し方で、気を付けていることやルールなどありますか?卓球をしていると、あまり上の方とお話する機会がなく、たまに偉い方が来た時に緊張して思考停止になることがあるので、失礼じゃないように話すコツがあれば知りたいです。

内田:仕事の話ばかりだと固くなっちゃうので、趣味の話やプライベートの話をできるだけするように意識していますね。相手がどういうことをされているのかわかると、自分のことも話しやすくなるので、相手に親近感を持ったら勝ちだなって思っています(笑)。

松浦:タイプにもよりますが、上司は“上だから”と考えていないことが多いと思うので、いっぱい話しかけて欲しいし、ガンガン来てもらえた方がいいのかなと、自分も部下がいる身として思います。本当にそのままの自分を出してもらった方が話しやすいし、それでいいんじゃないかなって思っちゃいます。

沖:私は3年目でほぼ一番下ですけど、やっちゃいけないのは自分の意見を持たないで話をすることかなと思います。自分の意見を持ったうえで質問しに行くとか、意見をもって主張すれば、より親身に聞いてくれる感じがするので、自分なりの想いや意見があれば何でも大丈夫かなと思ってます。

早田:なるほど、参考になりました。自分の意見を持ちつつ、気軽にガンガン話しかけたいと思います(笑)

≪後編に続く≫

「周りのサポートがあってこそ、自分がいる」早田ひな×積水化学グループ従業員 座談会「挑戦の息吹」前編