ESG重要課題の特定

ESG経営に取り組むにあたって、積水化学グループのESG重要課題を特定しています。

重要課題の抽出と特定

長期ビジョン「Vision 2030」の実現の鍵となるESG経営をさらに強化していくため、ESG重要課題を見直し、ガバナンス(内部統制)、DX、環境、人材、融合に軸足をおいて取り組みを進めています。

ESG重要課題の特定プロセス

下記のプロセスに基づき、ESG重要課題を特定しました。

Step1 グローバルガイドラインなどからの課題検討

  • 07-06
  • 07-07
  • 国連グローバル・コンパクト(GC)・
    ISO26000からの課題候補の識別
    GCの10原則を踏まえつつ、ISO26000の7つの中核主題の各課題について、「関連する行動・期待」のグループ内の取り組み状況を調査し、取り組みが不足している点を識別。
  • GRIスタンダードで示されている経済、環境、社会項目に関して、積水化学グループの事業との関連を踏まえ、グループ内外のバウンダリーを考慮し課題候補を識別。
  • SDGsで示された社会課題を分析し、当社グループの事業機会となる課題を抽出。その解決へ貢献するにあたり、必要な取り組みを識別。

Step2 ESG/CSRアンケート・他社動向からの課題検討

  • 07-06
  • 07-07
  • ESG/CSRアンケートからの課題候補の識別
    各種ESG/CSRアンケートの回答内容および評価結果をもとに、課題分析を実施し、今後取り組みが必要と考えられるESG課題候補を識別。
  • 他社のESG/CSR取り組み・情報開示動向の分析
    ESG/CSR先進企業の取り組みやESG/CSRレポート等での開示に関する動向を調査し、当社グループが今後取り組み、情報開示を改善させることが望ましい事項を識別。

Step3 ステークホルダー意見・期待分析

  • 07-09
  • 各種ステークホルダーからの主要意見の整理
    お客様、株主・投資家、従業員、取引先、地域社会などの各種ステーク
    ホルダーとの対話実績からESG/CSRに関係する主な意見を収集・整理。
  • ステークホルダー別の主な期待の分析
    上記①の各種ステークホルダーからの主要意見を踏まえ、ステークホルダーの
    主な期待を積水化学グループの事業やESG/CSRの取り組み関連から分析。

Step4 ESG 重要課題の特定

  • 上記Step1~3で識別したESG課題候補に、従来から戦略的に取り組んできたCSR課題を加え、今後のESG経営における重要課題の候補を整理。
  • ESG重要課題候補の重要性評価
    ①で整理したESG重要課題候補について、「A ステークホルダーにとっての重要性」と「B 積水化学グループの経営にとっての重要性」の2軸で総合的に評価し、ESG重要課題を特定。
    さらに、特定されたESG重要課題において優先順位づけを行っている。「A ステークホルダーにとっての重要性」は、「各ステークホルダーの期待」「世の中の動向」「地球・社会へのプラス・マイナスの影響」の観点から、「B 経営にとっての重要性」は、「経営方針・経営戦略との整合性」「ESG課題への対応度」「リスク・レピュテーション」「時間軸を考慮した優先度」の観点から評価。2020年度より、長期ビジョン「Vision 2030」のもと、「A ステークホルダーにとっての重要性」の判断は、SEKISUI環境サステナブルインデックス※1を新たに活用、「B 積水化学グループの経営にとっての重要性」の判断はROICや資本コストを踏まえたセキスイ・サステナブル・スプレッド※2の考え方を加えている。
  • ESG重要課題の特定
    特定したESG重要課題は、社内の経営会議の審議を経たうえで、主管部門が主要実施項目と管理目標を検討し、最終的に社内の承認を得た。承認を得た主要実施項目と管理目標は、PDCAサイクルを通じて適切にマネジメントすることとしている。3年ごとの中期経営計画の策定時にESG重要課題も見直し、主要実施項目と管理目標を設定することを原則とする一方、社会からの期待や要請・事業の状況などを踏まえ、変更の必要性を毎年検討。
  • 07-10

ESG重要課題(2020-2022)

ステークホルダーにとっての重要性が非常に高く、
かつ積水化学グループの経営にとっての重要性も非常に高い課題

ガバナンス(内部統制)

  • 重大インシデントの抑制(安全、品質、経理、法務・倫理、情報管理)
  • リスクマネジメント(BCP)

DX

  • 見える化・標準化(業務標準化、ERP導入、インフラ・ネットワーク刷新)
  • 生産性向上(自動化/無人化、デジタルICT・AI利用による全業務効率化)
  • 高度化(事務管理、ガバナンス(内部統制)、サプライチェーンの高度化)

環境

  • 気候変動の緩和・適応
  • サーキュラーエコノミーの推進
  • 水リスクの低減

人材

  • 挑戦する風土・従業員積極参画への変革(文化醸成、人材育成、制度設計)

融合

  • サステナビリティ貢献製品のさらなる創出と市場拡大
  • オープンイノベーションの促進

ステークホルダーにとっての重要性が高く、
かつ積水化学グループの経営にとっての重要性も高い課題

  • 知的財産戦略の強化
  • 地域と連携した課題解決に資する活動の推進
  • 人権デューデリジェンスの実施
  • 生態系劣化の抑制
  • グローバル化推進
  • ダイバーシテイ経営
  • 健康経営
  • 設備保全体制の強化
  • サプライチェーンリスク低減