CS品質の磨き上げ
積水化学グループは1999年から、お客様満足(CS)に重点を置くCS経営に取り組んできました。
2004年からは、「CS」と「品質」を不可分なものという考えのもと、継続的に当社グループを選択するに足る価値を常に提供する「CS品質経営」に取り組んでいます。
「モノづくりのはじまりはお客様の声から」のキャッチフレーズのもと、「人の品質」「仕組みの品質」「モノ(製品とサービス)の品質」の磨き上げに積極的に取り組むことで、グループ一丸となって「指名され続ける品質」の実現を目指しています。
現中期経営計画では、ロードマップに記載の通り、「品質コンプライアンスリスクの極小化」「CS品質対応力の維持・強化」「CS品質基盤の変革」の3つに取り組んできました。次期中期経営計画においては、「モノづくりリスク極小化」と「モノづくり基盤強化」を掲げ、DXを活用したデータ堅牢化やCS 品質情報のナレッジ化、海外CS 品質人材の育成、グローバル基盤品質(QMS)の確立に取り組みます。
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積水化学グループのCS品質経営の循環図
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「お客様の声を経営に活かす」フロー
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CS品質経営取り組みロードマップ
- 詳細は「ガバナンス(内部統制)」品質を参照
- SPMC(セキスイ・プロセス・マネジメント・チャートの略)
サステナビリティ委員会の下部組織としてのCS品質分科会
当社グループでは「CS品質」に関して、サステナビリティ委員会およびその下部委員会であるCS品質分科会を、それぞれ年2回開催しています。2022年度のCS品質分科会は、10月と3月に計2回開催しました。
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CS品質経営 推進体制
お客様の声の収集と活用の強化
アンケート調査 活用実践研修
お客様の声の収集・活用の仕組みを強化するため、2021年度から、各事業の担当者がアンケートの設計、分析方法を習得・運用できる様に研修を実施しています。
2022年度は、対象を2021年度の品質保証担当から拡大し、営業や開発等さまざまな職種を対象とし、アンケート設計・分析スキルの向上を図りました。
手引書に基づいたCS活動の推進
お客様相談室の電話応対力向上
当社グループのお客様相談室では、お客様の声を経営に活かすべく相談員一人ひとりがお客様への応対力向上に努めています。2022年度も引き続き電話応対検定の結果で指摘を受けた改善点をもとに業務の改善に取り組みました。
グループ各部門の社員を対象とした電話応対研修の実施
お客様満足向上の一環として、お客様相談室ではお客様との電話応対技能をグループ各部門に水平展開すべく、相談員が講師となって電話応対研修を実施しています。
2022年度は、映像教材による事前学習とリモートによる実践に即したロールプレイングを組み合わせたオンライン研修などを、3事業会社に対して実施しました。また、ビジネスメールのe-ラーニング研修も継続して実施しています。
その他の継続活動
CS品質セミナー
CS品質セミナーとは、CSや品質に対する意識向上のために、お客様満足に関する事例や、お客様満足を提供できる組織・人づくり等、幅広いテーマに関する社外有識者をお招きして開催する社内講演会です。2001年度の初回から数えて、2021年度末までに計62回開催しています。
2022年度は、コロナ禍で変わる組織や個人の在り方に着目し、組織変革やリーダーシップといったテーマで開催いたしました。
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●だから僕たちは、組織を変えていける
~半径5メートルからチームを変える~」
ビジネス・ブレークスルー大学 教授
斉藤 徹 氏
(2022年8月26日) -
●「いま磨き上げるべきリーダーシップ」
法政大学経営大学院 イノベーション・マネジメント研究科 教授
慶應丸の内シティキャンパス 客員コンサルタント
高田 朝子 氏
(2023年2月20日)
STAR55通信
当社グループでは、創立55周年を迎えた2002年から、全社CS浸透プログラム「STAR55」活動を実施しました。この活動を継続していくために、2006年から当社グループのCS品質好事例を集めた「STAR55通信」を創刊し、2021年度末までに47号を発行しています。
2022年度は、9月と3月にそれぞれ発行し、全国の現場におけるCS品質活動を紹介しました。
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●STAR55通信 48号
(2022年9月) -
●STAR55通信 49号
(2023年3月)
- 『STAR55通信』の由来
S=Sekisui(積水)、
T=Trust(お客様の信頼)、
A=Action(行動)、
R=Revolution(改革)
STAR=主役 55=創立55周年
「STAR55」という名称には、積水化学(Sekisui)グループの一人ひとりが、お客様の信頼(Trust)を得るための行動(Action)を約束し、グループの体質・風土を改革(Revolution)していこう、各人が主役(STAR)になっていこうという意味が込められています。
VOICE
当社グループのお客様相談室には、毎年1年間で7,000~10,000件ほどのお問い合わせ・ご意見などが寄せられます。これらのお問い合わせ内容に対して真摯に回答することはもちろん、問い合わせに至ったお客様の動機を独自に分析することで、お客様の「見えないニーズ」の発掘を目指しています。
2015年度からは、全従業員へのCS品質風土の醸成や、担当事業以外への理解の促進等をねらいに、お客様相談室に寄せられた声をまとめた『VOICE』を、年一度発行しています。
2022年度は、各カンパニーともお客様の声を基に開発した商品・サービスを取り上げた「事例インタビュー」を掲載しました。多くの社員が閲覧できるよう、リモートワークも考慮し、イントラネットで公開しました。
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住宅カンパニーお客様アンケート
当社グループの住宅カンパニーでは、セキスイハイムをお建て頂いたお客様を対象に満足度アンケートを実施しています。いただいたお客様のご意見は、社内で広く情報共有し、商品開発やお客様へのサービス向上に活かしています。さらに、ご不満をいただいたお客様のご意見については、詳細を分析して改善し、ご不満を満足へ変えていけるように取り組んでいます。2022年度は「大変満足」と回答されたお客様が83%となりました。
「消費者志向自主宣言」フォローアップ活動
当社は、消費者庁が進める「消費者志向経営」の実現に向けた取り組みに賛同し、当社の考え方や取り組み方針を表明する「消費者志向自主宣言」※を2017年1月に実施しました。
- 企業が自主的に消費者志向経営を行うことを宣言し、宣言内容に基づいた取り組みを行うとともにその結果をフォローアップして公表する活動。
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「消費者志向経営」についての詳細は消費者庁のWebサイトをご覧ください。
https://www.caa.go.jp/consumers/consumer_oriented_management/
「消費者志向自主宣言」をもとに取り組んだ活動
当社グループでは、CS品質経営を掲げ「お客様の声」を貴重な経営資源として位置付け、「モノづくりのはじまりはお客様の声から」をモットーに「人の品質」「仕組みの品質」「モノの品質」の革新に積極的に取り組んでいます。お客様や社会に対し新しい価値を提供し続けることで、安心で豊かな社会の実現に貢献します。
「消費者志向自主宣言」をもとに2022年度に取り組んだ活動は、以下の5つです。
1. 基盤品質の確保
商品開発の段階から設計・生産・販売に至るプロセス全般にわたる「品質保証体系」を構築し、品質保証の体制を整え、設計開発管理、日常管理活動を推進しています。
また、各職場で少人数のグループをつくり、品質や生産性の改善等の各種テーマに取り組む「グループ改善活動」を国内外のグループ会社で展開・推進しています。
2. 魅力品質の創出
魅力品質創出のヒントとなるよう、社内の有識者や事例を紹介する「CS品質セミナー」を年2回開催しています。また、当社グループ内の事例を紹介する「STAR55通信」や「VOICE」も、魅力品質の創出に寄与すると考えています。
3. 技術力の磨き上げ
新製品の開発にさいしては、品質問題の発生を未然に防止するため、効果的かつ効率的な未然防止手法を習得することを目的とした各種セミナーを開催しています。
さらに、プロセスアプローチの考え方に基づきQMSの効果的運用を行っています。特に内部監査において、積水化学独自の評価ツールであるSPMC(セキスイ・プロセス・マネジメント・チャート)を活用できるよう、浸透活動を推進しています。
4. コミュニケーションの充実
当社グループの各事業におけるCS品質好事例を紹介する「STAR55通信」や、お客様相談室に寄せられる問い合わせ情報をもとに掲載した冊子「VOICE」を発行し、グループ従業員に配布しています。
5. 従業員教育の徹底
新入社員や新たに管理職となる人に向けて、CS品質に関する研修を毎年行っています。新入社員を対象とした研修では、当社グループの「CS品質経営」の考え方や、お客様に満足いただくための日常業務における行動について考えています。新たに管理職になる人を対象とした研修では、管理職になるにあたり、部署としてどうCS品質を実現するかを考えています。
お客様相談室の対応力向上に関するデータ
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2022年度 お客様相談室入電実績
指標 | 算定方法 |
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お客様相談室入電実績 | 電話、メール、お手紙等による問い合わせ件数 |
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入電の内訳(積水化学)
指標 | 算定方法 |
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入電内訳 | 入電内容を「はや耳ネット」に登録し以下製品のように分類
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お客様アンケートに関するデータ
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CSアンケート 7段階評価(住宅カンパニー)