積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下 貞二、以下「当社」)は、管路更生事業について、欧州エリアの構造改革を実施し、事業会社ならびに工事会社の譲渡を完了しましたのでお知らせいたします。なお、今後はオランダに設立した新会社において、SPR工法(※)関連製品の製造・販売に特化した事業展開を行っていく予定です。
※SPR工法: |
硬質塩化ビニル樹脂製プロファイルを老朽化した既設管の内側で螺旋状に巻きながら製管し、既設管との間隙部に特殊裏込め材を注入して老朽管を更生する工法。 |
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1.背景および経緯
当社の環境・ライフラインカンパニーでは、2008年5月にChevalier Pipe Technologies GmbH(現 SEKISUI SPR EUROPE GmbH)の買収をきっかけに欧州における管路更生事業の本格展開を図り、同社が保有する反転工法を中心とした汎用製品群に加えて、付加価値の高いSPR工法関連の事業を推進してきました。また、2011年12月にはRabmer Holding GmbH(現SEKISUI SPR CONSTRUCTION GmbH)を買収し、東欧も含めた施工拠点を拡充しました。しかしながら両社は、欧州の景気悪化に伴う公共事業縮減などの影響を受け、激化した汎用品の価格競争から脱却できず、営業損失を計上する状況が続いてきました。
2.構造改革の目的
本事業においては、これまでも継続的な構造改革を実施してきましたが、さらなる収益性改善を図るには抜本的対策が必要と判断し、今般の譲渡に至りました。今後、欧州においては、当社が日本国内においてトップシェアを誇るSPR工法関連製品を中心とした事業に特化し、欧州エリアでの事業を推進します。
3.構造改革の概要
欧州にて管路更生関連製品の製造・販売を手がけるSEKISUI SPR EUROPE GmbHと、工事を担うSEKISUI SPR CONSTRUCTION GmbHを、両社経営陣が中心となって設立されたNew Technologies Management SAS社に譲渡し、1月8日に手続きが完了しました。
4.今後の展開
今後の欧州における展開に向け、当社は、オランダに新会社SEKISUI PIPE RENEWAL BVを設立しました。譲渡した2社のSPR工法関連製品に関わるすべての機能を移管し、製造・販売に特化した事業展開を図っていきます。
■新会社の概要
名 称 |
SEKISUI PIPE RENEWAL BV (セキスイ パイプ リニューアル BV) |
所 在 地 |
Metaalweg 7, 6045 JB, Roermond, The Netherland |
代 表 者 |
Paul Koopman (ポール コープマン) |
事業内容 |
管路更生関連製品の製造・販売 |
資 本 金 |
400万ユーロ(SEKISUI EUROPE BV100%) |
設 立 |
2015年12月15日 |
従業員数 |
10名 |
■譲渡した会社(譲渡前)の概要
①SEKISUI SPR EUROPE GmbH (セキスイ エスピーアール ヨーロッパ GmbH)
所 在 地 |
:Julius - Mueller - Strasse 6, Schider - Schwalenberg, Germany |
代 表 者 |
:取締役CEO 野力 優 |
事業内容 |
:管路更生事業(工法開発、製造、販売〔材料・機材〕) |
設 立 |
:2002年11月 |
売 上 高 |
:18百万ユーロ(2015年3月期) |
②SEKISUI SPR CONSTRUCTION GmbH (セキスイ エスピーアール コンストラクション GmbH)
所 在 地 |
:Bruckbachweg 23, A-4203 Altenberg bei Linz, Austria |
代 表 者 |
:取締役CEO 野力 優 |
事業内容 |
:上下水道管路の更生工事 |
設 立 |
:1963年6月 |
売 上 高 |
:40百万ユーロ(2015年3月期) |
以上