災害への取り組み「災害時」を「非常時」にしないために

「もしも」ではなく
「いつか」起こる自然災害

世界の国と比較して自然災害が多い日本。台風、大雨、大雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。毎年のように被害を受ける地域が発生し、復旧・復興までに多くの人々の日常が奪われています。災害はいつか必ず起きること。
私たちにとって、自然災害は避けることのできない問題なのです。

水害

平成22年~令和元年

水害・土砂災害の発生状況

水害・土砂災害の発生情報
※水害統計をもとに作成された国土交通省「河川事業概要2022」掲載のグラフをもとに当社作成

まず、近年頻発する大雨、長雨による水害。日本では、過去10年間に98%もの市町村で水害・土砂災害が発生しています。人命に関わるケースだけでなく、家屋が倒壊・半壊したり、浸水してしまった世帯は経済的にも大きな損害を被ることになります。地球温暖化に伴う気候変動により、今後の日本では、豪雨の発生頻度や降水量は増大していくことが予想され、水害・土砂災害についてもますますの警戒が必要になります。


地震

近い将来の発生の切迫性が指摘されている大規模地震。中でも、関東から九州の広い範囲で強い揺れと高い津波が発生するとされる南海トラフ地震と、首都中枢機能への影響が懸念される首都直下地震は、今後30年以内に発生する確率が70%と高い数字で予想されています。このような大規模地震では、家屋・建物の損壊だけでなく、道路・鉄道などの交通インフラ、上下水道・電力・ガス・通信などの社会インフラにも大きな被害を受ける可能性があります。

そのとき、私たちの「当たり前」は失われてしまう?

自然災害はいつか起こる。それでは、そのために私たちの当たり前の日常が失われてしまうのも、仕方がないことなのでしょうか。いつか起こることがわかっているからこそ、今やるべきことがある。積水化学は、そう考えます。

SEKISUI’s Innovation

豪雨の脅威を受け止める

雨水貯留・排水システム

豪雨により、雨水排水能力が限界を超え、まちに水が溢れ出してしまう。今後も頻発することが予想される豪雨被害を抑えるため、今私たちの暮らすまちには、雨水排水能力の増強と、雨水の逃げ場が必要です。
「エスロンRCP」と「クロスウェーブ」は、それぞれ雨水排水と雨水貯留用の地下空間を造る役割を果たし、浸水被害の軽減に貢献します。
雨に強いまちづくりとして、今後全国的に広がっていくことが予想されます。その一つとして、地中深くに雨水貯留管と呼ばれる施設の整備が進められています。

積水化学の「ドロップシャフト」はらせん型の流路で高い流下性能を発揮し、騒音やマンホール蓋の飛散などのリスクを低減し、地上の雨水をこの雨水貯留管へと流す重要な役割を果たします。
また、「中心筒昇降型ドロップシャフト」は中心筒内の空間を利用したメンテナンスが可能なので、都市部などの狭小地でその特徴を活かすことができます。

地震発災後も「水のある日常」を守る

水道用耐震型高性能ポリエチレン管エスロハイパー

炊事、洗濯、お風呂、トイレなど、言うまでもなく私たちの暮らしに水は欠かせないものです。地震により被災した直後も、普段と同じように水を利用できる日常を守りたい。積水化学が考えたのは、地震にも耐えられる水道管。

「水道用耐震型高性能ポリエチレン管エスロハイパー」は地震の揺れに合わせて曲がり、割れない、そして継ぎ目がない水道管です。地震の揺れによって水道管が破損・漏水してしまうリスクを抑えます。また、もしも断水になってしまったときのために、ご自宅の床下に清潔な飲料水を備蓄することのできる「飲料水貯留システム」も。

蛇口をひねれば水が出る。そんな当たり前を守るために、積水化学はさまざまな製品をご用意しています。

災害と向き合いながら暮らす、
これからのスタンダード

自然災害がまったく起きないようにするのは難しい。しかし、被害を抑えたり、復旧・復興を早めたりすることは可能なのです。今、当たり前に存在する安心が、災害時もずっと続くものであってほしい。そのために積水化学は、これからも災害に強いインフラ作りに貢献していきます。

参考:
国土交通省『河川事業概要2022』
東京都防災会議『東京都の新たな被害想定について 首都直下地震等による東京の被害想定』