積水化学グループは、「Vision 2030」でビジョンステートメントとして掲げた“Innovation for the Earth”のもと、LIFEの基盤を支え、「未来につづく安心」を創造することを通じて、社会課題の解決と企業価値の向上を同時に実現することを目指しています。
この「Vision2030」の実現に向け、当社グループが取り組むべきことは、際立つ技術や製品、サービスを通じて、住・社会インフラや人々の暮らしにかかわるさまざまな課題の解決に貢献していくことであると、私は考えています。
気候変動や資源制約への対応、サプライチェーンを通じた責任の遂行など、企業に求められる役割は一段と高まっています。
その実践においては、短期的にはコストや成長とのバランスなど、現実的な課題にも向き合う必要があります。
そのうえで、中長期的にESGをさらなる競争力向上につなげていきます。
ESG経営の中核と位置付けているのが、サステナビリティ貢献製品の創出・拡大です。当社グループは、事業や製品そのものが社会課題解決に貢献するよう活動を加速させており、その結果、サステナビリティ貢献製品売上高は1兆円を超える規模にまで拡大しました。今後もこの取り組みをさらに加速させ、「未来につづく安心」をお届けすることを通じて、高付加価値領域へのシフトを進め、2030年度に売上高2兆円、営業利益率10%以上の業容倍増を目指してまいります。また、社会に安心を提供し続けるためには、それを担う企業自身への信頼が不可欠です。そのため、安全・品質・法務・倫理・会計・情報管理領域における重大インシデント根絶にも、引き続き取り組んでいきます。
さらに、サステナビリティ貢献製品の創出・拡大の基盤として、「ガバナンス」、「DX」、「環境」、「人的資本」、「イノベーション」の各分野の強化に取り組んでいます。特に、カーボンニュートラルの高度化やサーキュラーエコノミーの実装、人的資本の強化は、2026年度から2028年度までの中期経営計画におけるESG経営基盤強化の重要なチャレンジだととらえています。
不確実性が高まる時代においては、変化を単なるリスクとしらえるのではなく、成長機会へと転換する力が求められます。当社グループは、「先取り・加工・変革」を通じて新たな価値を創出していくことを強みとしています。社会課題や市場のニーズを先んじてとらえ、技術プラットフォーム(TPF)と定義した27の競争力の高いコア技術を掛け合わせることで、サステナビリティ貢献製品の創出をはじめとした独自のソリューションを提供することを通じて、変化を成長につなげることができます。
中期経営計画“Accelarate2028”では、「事業戦略(仕込み成果創出・稼ぐ力の継続強化)」と「基盤強化(ESG経営基盤の継続強化)」の両輪で攻めのESG経営を実践し、「Vision2030」実現へ"一気に加速"します。「Vision2030」は、社会に対して果たすべき当社グループの約束であり、「どうすれば実現できるか」に向き合い続け、その約束を果たしてまいります。
本レポートでは、当社グループの環境・社会課題への取り組みの考え方、推進体制、活動進捗をご報告しています。
ステークホルダーの皆様にご高覧いただき、率直なご意見を賜ることで、対話を一層深めてまいりたいと考えています。
今後ともご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
サステナビリティの実現に向けたESG経営
積水化学グループのESG経営では「サステナブルな社会の実現」と「当社グループの持続的な成長」の両立の実現を目指し、
その鍵となる「①際立ち」「②社会課題解決」「③未来に続く安心」の3つのステップをステークホルダーとともに取り組んでいます。
<3つのステップ>
- 際立ち
社会に信頼される企業体制を、「ガバナンス(内部統制)」を通じて実現し、際立つ「人材」の挑戦を原動力に、「環境」「CS品質」で圧倒的な差異を持つ製品・サービスを生み出していく。 - 社会課題解決
「際立ち」をもとに、3つのアプローチ(貢献の量を増やす、貢献の質を高める、これらを持続的に提供していく)で社会課題解決を加速 - 未来につづく安心
未来の世代も含めたあらゆる世代に安心してもらえるよう「未来につづく安心」という価値を、4事業領域(レジデンシャル、アドバンストライフライン、イノベーティブモビリティ、ライフサイエンス)で創出・拡大
当社グループでは、ESG経営を加速させるため、全社主要施策について中長期目標を定めるとともに、重大インシデントにつながるリスク軽減に向けた取り組みやDX(デジタル変革)・人材・環境など、各種方針のもと、ESG経営基盤の強化を進めていきます。
また、地球および社会環境における課題解決への貢献度が高い製品をサステナビリティ貢献製品と位置づけ、その売上高の拡大を図ることで、「サステナブルな社会の実現」と「当社グループの持続的な成長」の両立を目指していきます。