難病治療のための研究革新的医療を支え、救えなかった命を救う

ヒトはまだ病に勝利していない

人生100年時代と言われる今でも、まだ完全に治療法の見つかっていない病があります。癌、認知症、糖尿病など、これまで救えなかった命を救うため、また病による不自由をなくすため、医療はさらなる進歩を求められています。

アンメット・メディカル・ニーズ

※公益財団法人ヒューマンサイエンス振興財団による2019年度の調査結果をもとに当社作成

アンメット・メディカル・ニーズとは、根治する方法がまだ見つかっていない疾患や治療の改善余地がある疾患が原因で、まだ治療満足度が満たされていない医療ニーズのこと。薬剤を例にとっても、現在の技術レベルではそもそも開発困難だったり、開発の余地はあるが市場性の問題で未着手だったり、まだ特効薬が市場に存在しないケースがあります。

「大切な人を救いたい」という気持ちに
化学ができること

どれだけ医療が進歩して、平均寿命が延びても、自分や周囲の人が病の当事者になれば、救われたい・救いたいと思うのは当然のことです。最後の1人を救うまで、医療は進歩し続けなければなりません。そんな医療の進歩を支え続ける存在として、積水化学グループは化学の力を信じています。

SEKISUI’s Innovation

早期発見で救える小児の命

遺伝子・LCMS用キット

難病と言われる疾病の中には、早期発見により、回復が見込めるものもあります。例えば、免疫異常により感染症にかかりやすくなったり、重症化しやすくなったりする原発性免疫不全症。または遺伝子異常により運動発達が止まり、最後には呼吸ができなくなってしまうこともある脊髄性筋萎縮症。これらは重症化すると手遅れになってしまい、早期発見と早期治療が命を救えるかどうかのボーダーラインになることもあります。

そんな早期発見により救える命のため、積水メディカルは新生児の先天性疾患をスクリーニングする検査試薬を国立成育医療研究センターと共同開発しました。検査をすることで守れる笑顔がある。積水化学グループはこのスクリーニング検査を研究機関や病院、自治体などと連携しながら広げていくことで、救えるはずだった命と向き合っていきます。

再生医療を支える、知られざるイノベーション

化学合成樹脂足場材

病気や事故によって失われた体の一部や臓器を再生するなど、再生医療はこれまで手の施しようのなかった疾病も治療できる可能性を秘めた将来的に期待が持てる医療。細胞を治療の目的に合わせて加工・培養し、細胞そのものや細胞製品を移植することで、失われた体の機能を回復させたり、病気を治療できる可能性があったりします。

この細胞培養工程で必要となるのが、細胞を培養容器の表面に接着させる足場材と呼ばれるもの。しかし、これまで用いられてきたヒト由来のタンパク質足場材は、産業化するにあたっては、ウイルスの混入による感染リスク、高額なコスト、安定性などに課題があります。

積水化学は独自技術を最大限に活かして、化学合成による安全性・安定性の高い細胞培養足場材を実現。これまで中間膜、工業用テープ、微粒子などの分野で培ってきた材料技術を、再生医療分野に転換するイノベーションを進めています。

豊かさの土台になる「健康」を守るために

持続可能な地球、社会を前提にしながら、わたしたち自身も安全・安心な毎日を過ごしたい。そのずっと続く豊かな暮らしの土台になるのは、心身ともに健康であることです。本当にその病気は仕方のないことなのか。治せるはずの病、救えるはずの命はないのか。積水化学は創薬や医療の現場をサポートすることで、みなさんの「健康」の力になりたいと考えています。