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2023年度第1四半期決算説明会質疑応答(2023年07月28日開催)

2023年07月31日更新

高機能プラスチックスカンパニーについて

  • エレクトロニクスの非液晶分野において、売上高が1Qから2Qで大きく増える見通しになっている要因は何か。また、それは期初計画通りか。

    (上脇)下期以降に発売されるスマートフォンへの部材の採用を想定している。また、MLCC向けのバインダー材も在庫調整の局面でしばらく軟調であったが徐々に回復してきている。ほぼ計画通りに推移している。

  • 非液晶分野において、22年度の4Qから23年度1Qにかけても売上高が増えている要因は何か。

    (上脇)半導体生産の工程で使われる保護フィルムなど、当社が強みを持っている製品の新規獲得によるところが大きい。

  • 高機能中間膜の販売における地域別のトレンドについてはどう見ているか。

    (岡野)日本と欧州は前年比プラス。中国は対前年で落としており、1Qトータルでは2%減となった。2Qは、中国は戻ってはくるが対前年では他地域に比べてはまだ弱いと見ている。

  • 【資料P11】モビリティ分野の売上高が1Qから2Qで大きく増える見通しになっている。この主な内容は何か。

    (上脇)ヘッドアップディスプレイ向けなどの高機能中間膜の比率が上がることによる製品構成の良化と中国市況の回復による売上増を見込んでいる。

  • Boeing社の生産レートが上がってきていて、少し前倒しで増えているとも見える。Aerospace社の業績も上振れすることになるか。

    (上脇)Aerospace社の事業に影響の大きい機種の生産レートは上がってきている。⼀方それによって、生産体制の整備が必要になってきている。上期で生産体制の整備を終え、下期からは生産レートが上がった分の収益効果を出すべく、準備を進めている。

  • 放熱材料が2Qから出荷開始とあるが、効果はいつ頃から期待できるか。

    (上脇)放熱材料はEVの需要拡大によって、引き続き売上伸長が期待できると見ている。北米の工場が順調に立ち上がって、下期以降に効果が発現できると考えている。

  • 【資料P10、P11】営業利益の増減要因分析で、数量・構成の▲47億円のうちインダストリアルで▲40億円となっている。ここまでの大きな減益の要因は何か。

    (上脇)フォーム材という、PEやPPを発泡させたプラスチックスの材料で、建築材料、テープ基材、エレクトロニクス材料などの幅広い分野で使われている。インダストリアル分野の収益を支える基盤の材料であるが、特にこの汎用のフォーム材が、欧州における需要減の影響を大きく受けた。

住宅カンパニーについて

  • 【資料P4】展示場来店数が1Qで前年比85%と大きく下がって、2Qで99%まで復活する要因は何か。

    (上脇)1Qは、インフレの影響により、お客様が住宅を買うことに関して様子見をしたのではないかと考えている。2Qは、ゴールデンウィーク後、6月以降は集客が増えていることから、このペースが続けば、集客がそれほど多くなかった前年同程度には戻ってくるのではないかと見ている。

  • 1Qは平準化や固定費抑制などで増益になった一方で、上期で見ると棟数が減って減益になるとのこと。年間では、どの様な見方をしておけば良いか。

    (上脇)棟単価UPの効果が、棟数減を若干カバーしている。合わせて、収益性強化策を進めていくことによって、通期での棟数の減少をカバーしていく。

  • 【資料P12】住宅の収益性強化策とは、具体的にどういったことか。

    (上脇)人員を、新築事業の間接部門から、堅調に推移しているリフォームや不動産などのストック事業にシフトしていく。また、各エリアの受注・生産量等をふまえて、全国に8つある各工場の生産体制を最適化していく。

  • 【資料P12】その他における限界利益の増加の要因は何か。

    (上脇)その他には主に2つの事業が入っている。1つはアパートの賃貸管理や仲介事業などの不動産事業で、比較的安定した収益基盤として利益が得られる。もう1つはまちづくり事業で、順調に事業が伸びている。リフォームに加え、この2つが合わさって、前年から成長できているかたちになっている。

環境・ライフラインカンパニーについて

  • パイプ・システムズ分野について、住宅などの需要が今後も少し弱いと見られる中で、マージンの維持はできそうか。

    (上脇)需要は少し弱いが、上期は見通し通りマージンの維持はできると考えている。下期以降、原料は少し下がる傾向にあるが、原料と売値のスプレッドは十分に維持できると考えている。付加価値の高い重点拡大製品拡販などのミックス改善もあわせて、限界利益を維持していく。

全社・その他

  • 1Qの経常利益はかなりの為替差益が出ている。上期経常利益を上方修正しなかった理由は何か。

    (西田)1Qで出た為替差益は、2Qでマイナスになるだろうと見ている。営業外の為替差損益は、円高方向に3月末とあまり変わらないところまで戻るというリスクを想定した組み立てとした。

  • 今年度は全社的な開発の強化として、「その他・消去」の営業損失は昨年よりもマイナスが大きな計画になっていた。当初考えていた開発は、計画通り順調に進んでいるか。

    (上脇)開発は順調に進んでいる。特に中心になるのは、BRと、ペロブスカイトの太陽電池。それ以外についても、いくつか仕込みのテーマを進めている。