2025年08月01日更新
高機能プラスチックスカンパニー・エレクトロニクス分野について
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【資料P.10】1Q実績は微増収ではあるが、為替の影響を考えれば比較的順調だったものと理解する。為替を除いた実際の数量では、液晶、非液晶が、それぞれどの様に推移したのか。
(清水)上期の売上は前年対比+17億円の見通しとしているが、これは為替(円高)の影響を受けた数値であり、実質の数量はご理解の通り、この数値よりも更に増えている。
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米国の関税措置による前倒し影響があったのか。2Qの見通しはどうか。
(清水)米国の関税の影響によって、24年度4Qへの前倒し需要があったものと、またこの1Qでも同様に売上の増加があったものと見ている。2Q以降は半導体向けの工程材料が増える見通しを得ていること、またスマホについてもこれからの新機種にスペックインしていることなどから、2Q以降は更に伸長していく見通しとしている。
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半導体向け工程材料の在庫調整の背景と、それが2Q以降に回復する理由は何か。
(清水)調整の要因は、米中の関税の影響によって、当社顧客の、その先の中国のお客様が購入を差し控えたところが大きい。一方、当社顧客が、その先の別のお客様を獲得していることがわかっており、それにより当社顧客の2Q以降の稼働は回復してくるものと見ている。
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中国の半導体輸出が許可されたことによって、既存のお客様も回復してくるか。
(清水)今回の見通しには反映しておらず、今後の増分に効いてくるものと考えられる。
高機能プラスチックスカンパニー・モビリティ分野について
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【資料P.10】N-HPPの、HUD膜は伸長しているとのこと、昨年、中国向けのHUD膜が減少した分、中国においては今年は伸びているのではないかと想定するが、他地域でのHUD膜の動向はどうだったか。2Q以降、自動車産業は一般的に少し減速する見方もあるが、御社では計画通り伸びていく見通しか。
(清水)中国では今年は23年度以上のオーダーが入って、昨年の分を取り返して伸長している。中国以外の地域についても前年対比110%以上のオーダーが入っており、上期の見通しは固いと考えている。HUD膜はシェアを増やすことができていると見ており、下期以降も堅調に推移していくと考えている。期初計画では110%超の伸長としていたが、それ以上を狙っていきたい。一方、デザイン膜については、一部のEVメーカーが売上を落としていることから、当社もその影響を受けている。この状況はしばらく続くのではないかと見ている。
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HUD膜のシェアが上がっている理由は何か。特に中国において、23年度以上のオーダーが入っている背景は。
(清水)中国においては、契約の更改により、増量している。当社製品の品質やデリバリーが評価されているということと認識している。
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【資料P.10】通常膜、遮音膜は、1Qはどの様な状況だったのか。上期の見通しはどうか。
(清水)N-HPP以外の膜は、上期で105%までは届かないという程度の数量伸長の見通しとしている。これらの製品は価格を維持しており、その分、特に遮音膜で、計画対比では数量を落としている。そのため、モビリティの上期の売上は、もともとの計画よりも少し下げている。
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HUD膜についても、価格は据え置きか。
(清水)HUD膜については25年1月からの新しい契約で、ボリュームディスカウントとして、数量に応じて価格を下げる施策を取っている。
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Aerospace社について、1Qの状況と、2Q以降の見通しはどうか。
(清水)Aerospace社は24年度下期にようやく黒字化し、この1Qも利益貢献している。主要顧客の生産レートが想定を上回るものとなっており、2Q以降の増分を期待している。
住宅カンパニーについて
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【資料P.12】戸建ての棟単価の上昇が、今年度はやや鈍化していると見える。その背景は何か。
(清水)都市部での受注棟数の伸長が鈍化していることが要因の一つと考えられる。それでも戸建て全体で棟単価は前年対比101%と上昇してはいる。
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1Qへの平準化が、ここまで進んだ理由は何か。
(清水)24年度3月末の受注残を1,600億円しっかり残すことができたのが1Qの売上増に寄与した。今年の梅雨は短く、天候が非常に良かったことで、工事が順調に進んで1Qの売上が伸びたということもある。期末に追加費用をかけてまで無理に売上を上げず、適切な工期で施工することを優先している。
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住宅の、特に国内の市場は低迷気味と見るが、その点についてはどうか。
(清水)着工件数自体が減っているという実態があり、当社も受注棟数では95%伸長になっている。ただし構成は変わってきており、1Qは特に集合住宅が、もともと伸長を見込んでいた期初計画よりも更に増えた。営業体制の強化や商品ラインアップ強化などにより、受注金額は前年並みをしっかり確保していく。
全社・計画差異の内容その他について
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【資料P.7】一時費用と追加原価で▲20億円の内容は何か。
(清水)1つは、高機能Pの欧州での原料取引に関わる、契約の見直しにともなって引き当てをする必要性が生じたもので、1Qで13億円。もう1つは、環境LLの建築関係の、特定のお客様に出荷した製品で不具合があったもので、補修もしくは交換の費用として6億円強を2Qに計上する予定としている。
※高機能P:高機能プラスチックスカンパニー
※環境LL:環境・ライフラインカンパニー -
一過性という理解で良いか。
(清水)一過性の費用である。
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【資料P.7】固定費が大幅に圧縮されている。何でこれほど圧縮できたのか。
(清水)今年度の営業利益の前年対比で、固定費を▲148億円から▲98億円へ、圧縮している。内訳は高機能Pで30億円、メディカルで14億円、その他で6億円。主には開発費で、状況を見ながら開発テーマの見直しなどをしているのと、その他の経費。全社的に、本社部門も含めて経費の引き締めを行っていることによるもの。
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【資料P.5】その他の内訳について。1Q実績はどうだったか。
(清水)PV:▲5億円、LB:▲3億円、BR:▲5億円。R&D他:▲20億円で、合計▲33億円。