積水化学グループの価値創造

更新日:2021年8月31日

理念体系

  • ※社会:「5つのステークホルダー」(「お客様」「株主」「従業員」「取引先」「地域社会・地球環境」)をはじめとした社会全体

積水化学グループの理念体系は、「社是」「グループビジョン」「経営戦略」の3層で構成されています。1947年の創立からこれまで、決して順風満帆とは言えなかった私たちが困難を克服するうえで支えとなったのが、以下の意図に基づいて制定された社是“3S精神”でした。

“理想を掲げて生きている人間と、ただ流されて身をまかせて生きている人間とでは、長い生涯の間に大きな差が生じていく。事業もまた同じである。事業経営の基本方針を打ち出して、その共通の理想のもとに従業員が集結するとき、企業ははじめて事業共同体として大きな力を発揮することができる。”

不確実性が増した世界で、当社グループが持続的に成長するためには、従業員一人ひとりの自主自立的な参画と絶え間ない挑戦により、市場の変化に迅速に対応していくこと、そして来るべきメガトレンドを見据えた仕込みを加速させ、社会課題解決に向けた施策を着実に実行していくことが肝要です。私たちは、今後も長期的展望を持ち、社会課題に寄与するイノベーションを創出し続けることを目指してまいります。

「社是」「グループビジョン」など、個々の詳しい内容についてはこちらをご覧ください。

積水化学グループの軌跡

当社は、1947年に、その当時は夢の新素材であったプラスチックの総合的事業化を目指して設立されました。

以来、プラスチックに関連する技術・製品を中心に、3S精神(Service、Speed、Superiority)で新事業・フロンティア開拓に果敢に挑戦して、新時代を切り開いてきました。

1947年 ~ 創業期

プラスチックのパイオニアとして加工業を確立

国産射出成型機を武器に日本初のプラスチック加工事業に挑戦。日用品、テープ・フィルム、塩ビ管、ポリペールなどのプラスチック製品で、暮らしに新しい変化をもたらし、日本の戦後復興に貢献。1960年には住宅分野に参入後、分社化(現:積水ハウス株式会社)。1963年には製造業で日本初となる米国進出を果たすなど積極経営を展開。

1966年 ~ 育成期

経営体質整備と次世代事業の育成

高度経済成長期が終焉を迎える中、構造改革とともに従業員・取引先尊重やプラスチックを通じて社会に貢献するという基本思想で経営体質を改善。次なる成長事業として、住宅をユニット化して工場生産する「セキスイハイム」、メディカル事業などをスタート。
全社TQC活動推進で1979年に品質管理の最高栄誉賞デミング賞を受賞。

※ TQC:Total Quality Control

1980年 ~ 拡大期

高機能製品の登場と住宅事業の伸長

1970年代後半から取り組んできた次世代製品の事業化が進み、社会インフラ関連や住宅、メディカル分野などが成長。顧客ニーズ対応力を高める組織改正を実施。高度化するユーザーニーズと社会課題に応える新素材・技術・製品を市場に投入。住宅はアフターサービスを充実化。住宅事業が大きく伸長し、業績を牽引。1997年に太陽光発電搭載住宅をスタート。

1999年 ~ 再生期

3カンパニー制へ移行、CSR経営の導入と推進

バブル経済崩壊後の経営危機脱却のため、7事業本部を3カンパニーへ再編し、事業の選択と集中、グローバル化を推進。同時にエコノミーとエコロジーを両立させ持続的な成長を目指す「環境」、CS(顧客満足)向上と品質強化を一体化した「CS 品質」、従業員の持ち味を活かすためその成長を支援する「人材」の3つを「際立ち」としたCSR 経営を推進。

2008年以降 変革期

積極的な戦略投資、CSR経営はESG経営へと進化

戦略分野を明確化した投資戦略と体質強化で、規模拡大とともに収益性を向上。高機能品拡大により、高機能プラスチックスが大きく伸長。
2020年に新たな長期ビジョンを策定。事業と一体となったCSR 経営は、環境や社会の課題をより戦略的に捉えて、社会と企業のサステナビリティ実現を目指すESG 経営へと進化。

セグメント別業績の移り変わりとグローバル展開

価値創造プロセス

解説 : 積水化学グループの価値創造プロセス

積水化学グループは、主に新築住宅事業を中心としたBtoC事業と、導電性微粒子、自動車向け合わせガラス用中間膜などの先端分野材料、排水管や検査薬等のBtoB事業を有しており、「住・社会のインフラ創造」と「ケミカルソリューション」の領域において、「高機能プラスチックス「」住宅」「環境・ライフライン」の3つのカンパニーとメディカル分野で事業を展開しています。

各カンパニーおよびメディカル事業は各々が開発・生産・販売の機能をもち、顧客ニーズ獲得から、製品・事業創造までの一連の「加工」プロセスとともに、社会環境の変化に合わせたポートフォリオ改革(先取り変革)を通じて価値を創造しています。

当社の価値の源泉(インプット)となる3つの「際立ち」と研究開発力

人材

一人ひとりが自分の「得意技」を磨き成長していくことができるよう、さまざまな研修・教育メニューから自ら選択して受講できる「選択・公募型研修」を広く実施するとともに、さまざまなことに自らチャレンジしていく意欲を試す機会を設け、一人ひとりの成長を促します。

CS品質

積水化学グループは1999年から、お客様満足(CS)に重点をおくCS経営に取り組んできました。お客様相談室に寄せられる約1万件/年のお問い合わせ・ご意見について真摯に回答することはもちろん、問い合わせをされるに至ったお客様の動機を独自に分析することでお客様の「見えないニーズ」の発掘を目指しています。お客様からのご意見を抽出し各カンパニーの関連部署に絶えずフィードバックすることで、製品仕様の見直しなどに役立てています。

環境

積水化学グループは、1990年代から環境を重要課題を認識し、従来の公害防止に加え、事業活動で発生する環境負荷削減に取り組みました。2003年からはエコロジーとエコノミーを両立させ持続的な成長を目指す「環境経営」を本格化させ、今日でも、SBT認証の取得や、TCFDへの賛同などを通じて、ステークホルダーとの信頼関係を含めた持続可能な経営基盤構築に努めています。

研究開発力

積水化学グループにとって、価値創造の根幹は際立つ技術にあると考えています。このベースとなるのが、われわれの2つの事業領域である「住・社会のインフラ創造」「ケミカルソリューション」に関連する28の技術プラットフォームです。これは当社グループの製品群を支えるコア技術であり、長年にわたって培ってきた競争力の源泉とも言うべきものです。

お客様の声に真摯に向き合い、個々の技術プラットフォームによって提供できる付加価値を見出していくだけでなく、複数の技術プラットフォームを効果的に融合することで、厳しい競争環境の中でも圧倒的に勝ち切れる新たな製品やサービスの開発をしています。

積水化学グループのESG経営

積水化学グループでは、社会課題の解決貢献に取り組むことは、社会の持続性向上に直結しており、貢献の対価である売上高は、社会課題貢献の量であると考えています。そしてその貢献の質量を向上させることで当社グループの持続的な利益ある成長を図ることができ、またそのことで、お客様、株主、従業員、取引先、地域社会・地球環境といったすべてのステークホルダーへの貢献をさらに拡大していくことができます。

ESG経営概念図

“Innovation for the Earth”というステートメントを真ん中におき、際立ち、社会課題解決、未来につづく安心の提供で、サステナブルな社会の実現とグループの持続的成長につなげます。こうしたサイクルを、ステークホルダーとともに実践していくことが、 われわれのESG経営の概念です。当社の価値創造プロセスは、この概念図をベースとし作成しています。

ESG経営基盤強化

長期ビジョン Vision 2030

ESG経営を中心に据え、2030年の業容倍増を目指す

長期ビジョン「Vision 2030」では、イノベーションを起こし続けることにより、「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、“未来につづく安心”を創造していく」という強い意志を込めたビジョンステートメント「Innovation for the Earth」を掲げています。 レジデンシャル(住まい)、アドバンストライフライン(社会インフラ)、イノベーティブモビリティ(エレキ/移動体)、ライフサイエンス(健康・医療)の4事業領域(ドメイン)を設定し、「ESG経営を中心に おいた革新と創造」を戦略の軸に、現有事業の拡大と新領域への挑戦を通じて2030年に業容倍増を目指します。

経営資源の積極投入

長期ビジョンで目指す業容の増大は、既存の延長線上ではない大幅な成長があって初めて実現可能な水準です。積水化学グループでは2030年の業容倍増に向け、経営資源を積極的に投入していきます。新規投資の実行においては、財務の健全性やリターンの確度向上に留意しつつも、2030年までの10年間で総額2兆円を超える投資を想定しています。国内での成長で、1兆円の到達を目指す一方、海外においてもこれまでの成長スピードを落とすことなく、フロンティア開拓を加速し、現在の3倍超の1兆円規模へと拡大を図っていきます。

ドメイン別成長イメージと目指す事業構造

2030年に業容倍増となる売上高2兆円という大きな目標に向けて、レジデンシャル(住まい)、アドバンストライフライン(社会インフラ)、イノベーティブモビリティ(エレキ/移動体)、ライフサイエンス(健康・医療)の各ドメインでは、売上を1.5~3倍に成長させ、多様な成長エンジンを有する魅力的で存在感ある企業へと変革していきます。加えて各ドメインで、コア技術の延長線上でイノベーションに挑戦することで新事業を創出し、大きなパラダイムシフトを見据えた新しい事業ドメイン・ネクストフロンティアの創出も図っていきます。

現有事業ポートフォリオとビジョン実現に向けた戦略

積水化学グループは現在、上記の4つのドメインの中で、住宅カンパニー、環境・ライフ ラインカンパニー、高機能プラスチックスカンパニーの3カンパニーと、メディカル事業を展開しています。メディカル事業は、これまで高機能プラスチックスカンパニーの中で展開していたライフサイエンス分野の成長を加速させるために、新たなカンパニー候補として2019年より独立しました。今後は現有事業の拡大と新たな事業創出を通じ、社会課題への貢献を拡大していきます。

財務・非財務ハイライト