中長期的な成長を支える戦略

更新日:2021年8月31日

中期経営計画の振り返り

営業利益推移

中期経営計画「Drive 2022」(FY2020~2022)の進捗

方針

社会課題解決への貢献拡大による業容倍増に向け、持続可能な「成長」・「改革」・「仕込み」に“Drive”をかける

基本戦略

中期経営計画「Drive 2022」の基本戦略は、ESG経営を実践し持続的に企業価値を向上させることのできる企業体制の構築を追求すること、長期ビジョンの第一歩として①成長と改革②長期への仕込み③ESG基盤強化の3つの重点課題(Drive)に取り組むこと、さらに融合施策とデジタル変革により取り組みを加速させることにあります。

2022年度目標

高機能プラスチックス

住宅

環境・ライフライン

メディカル

「Drive 2022」基本戦略

現有事業Drive ①成長と改革

住宅カンパニーでは受注競争力、特に建売販売強化をさらに進めることで、平準化による工場生産メリットを最大限に発揮できる「勝ちパターン」を極めるとともに、まちづくりをはじめとした長期への仕込みを進めていきます。環境・ライフラインカンパニーでは、従来の製品や分野にとらわれない新たな重点拡大製品の創出に取り組み、また、海外での事業拡大戦略を具体的に進めることで、ポートフォリオのブラッシュアップと成長ストーリーの構築を進めます。高機能プラスチックスカンパニーでは、これまでの海外を中心とした増産投資やM&Aなどの効果を存分に発現させること、そして次なる成長戦略の実行と仕込みを加速させ、メディカル事業では、カンパニー化に向けた業容の拡大と、グローバル開発体制や医薬事業のCDMO等の事業変革など、成長に向けた基盤を強化していきます。

新事業Drive ②長期への仕込み

バイオリファイナリー開発実証本格化

積水化学グループでは、原材料となる石油由来の炭素を循環させる炭素循環の技術の社会実装に向けた取り組みを加速しています。具体的には、海洋プラスチックを含む可燃ごみをガス化し、そのガスから微生物の力でプラスチックの原料となるエタノールをつくる技術(バイオリファイナリー)を開発し、2020年4月には株式会社INCJ(旧産業革新機構)から出資いただいて、積水バイオリファイナリー株式会社を設立しました。現在は埼玉県寄居町のテストプラントで、社会実装に向けての課題抽出やスケールアップに向けた検討を行っています。また、岩手県久慈市に商用1/10実証プラントを建設中で、2022年3月には完工する予定です。

想定するバイオリファイナリー(BR)エタノール技術の事業化および事業展開のスケジュール

ライフサイエンス 次なる柱の獲得に向けて

ライフサイエンス領域は現状の売上規模を2030年までに3倍超に成長させる注力領域です。2021年4月にはコーポレート部門にライフサイエンス戦略グループを新設し、積極的な投資拡大に向け、具体的な戦略の検討を進めています。今後も高い成長率が期待できる医療分野については、再生医療等への当社技術の活用の可能性を探るとともに、M&Aやベンチャー投資も積極的に活用していきます。

経営基盤Drive ③ESG基盤強化

中期経営計画で新たにKPIとして採用したROIC(投下資本利益率)は、事業ポートフォリオの変革においても活用します。また、ESG重要課題として定めた長期持続性に関するそれぞれの取り組みが広義の「資本コスト」をどれだけ抑制できるかという視点でモニタリングします。

積水化学グループでは、ROICと資本コストの差を、当社の企業価値向上を測る「セキスイ・サステナブル・スプレッド」と定義しています。従業員一人ひとりが自らの仕事が資本コストの抑制に貢献すると意識することが、結果的に当社の企業価値向上につながり持続経営力が高められると考えています。資本コストを広義に捉え、その中に包含される非財務の要素、例えばひとたび発生すれば企業価値の甚大な毀損につながる「安全、品質、経理、法務・倫理、情報管理」の5領域での重大インシデントの抑え込みや、気候変動対応・多様な働き方を推進するためのデジタル変革(DX)等、経営基盤への投資を通じて、中・長期視点での資本コストを抑制し、持続経営力を高めていきます。

【代表施策展開】

  • 財務・資本政策:負債も活用し、成長に向けた投資を積極化
  • リスクの軽減・回避:安全、品質、経理、法務・倫理、情報管理の徹底によるリスク抑え込み
  • ESG投資:DX・環境貢献への先行投資、企業風土の変革(人事制度改定など)

詳細はESG基盤強化をご覧ください。

投資財務戦略

中期経営計画「Drive 2022」の3年間に獲得するキャッシュに加え、適切かつ機動的な資金調達を行うため、投資枠5,000億円を設定します。戦略投資は前中期経営計画比2倍以上となる4,000億円に引き上げ、うち3,000億円をM&A投資枠として設定し、技術やノウハウ、グローバルの販路獲得などに活用します。また、環境負荷低減、働き方改革、デジタル変革(DX)などにより長期的に資本コストを抑制し、企業価値向上に寄与するESG投資枠400億円を新たに設定しました。

株主還元

中期経営計画では、株主の皆様に対する利益還元をこれまで以上に積極的に実施していきます。連結配当性向については35%以上を目処としつつ、 DOE(自己資本配当率)は3%以上を確保し、業績に応じかつ安定的な配当政策を実施していきます。また、自己株式の取得も含めた総還元性向に ついては、デット・エクイティ・レシオが0.5倍以下であれば50%以上を目処とし、自己株式は発行済株式総数の5%以内となるよう消却していく予定です。

配当と株価変動を合わせた、当社の株主総利回りは下記の通りです。 2011年3月末に投資を行った場合の、2021年3月末時点の配当と株価を加味した投資収益率は、比較指標である東証株価指数(TOPIX)化学の配当込みデータを直近では下回っていますが、過去11年間ではTOPIXを概ね上回る収益率となっています。

  • TSR(株主総利回り)=(1株あたりの配当額+株価の上昇額)/当初株価×100

積水化学グループ・過去11年間の株主総利回り(TSR)

積⽔化学⼯業とTOPIXの値は、2011年3⽉末のデータを100とした指数です。

※1 総還元性向=(自己株式取得額+配当総額)÷当期純利益 
※2 DOE(自己資本配当率)=年間配当額/期中平均自己資本