積水化学工業株式会社(東京本社:東京都港区、代表取締役社長:根岸 修史、以下「積水化学」)とThe
Lubrizol Corporation(本社:米国オハイオ州ウィックリフ CEO:ジェームズ・ハンブリック、以下「ルーブリゾール」)は、塩素化塩化ビニル(CPVC)樹脂の生産合弁会社をタイに設立することに合意しました。
両社は、CPVC製品のグローバルな市場成長を見込んでおり、特にアジアでの需要拡大を見込んでいます。生産合弁会社においては、将来的な生産拡大も見据えながら、グローバルにお客様のニーズに応えていきます。
1.CPVC樹脂の特徴・用途
CPVC(Chlorinated PolyVinyl Chloride)樹脂は、塩素を付加した特殊な塩化ビニル(PVC)樹脂で、主に、耐熱性が必要とされる給湯用・工業用・スプリンクラー用の配管材などの原料として用いられています。
2.市場環境
近年、インドを中心とする南アジアやASEAN、中東などにおいて、住宅や工場などの建築物に使用されている配管材の、金属系からCPVC製への代替が進んでいます。併せて、経済成長に伴う建築需要も旺盛です。これに伴い、CPVC樹脂の需要が毎年拡大し、今後も堅調な伸びが期待されています。
3.生産合弁会社設立の背景・ねらい
積水化学は、グループ会社の徳山積水工業株式会社において、アジアを中心に拡大するグローバル需要に対応すべく、今夏にCPVC樹脂の生産能力を増強することを昨年11月に決定しましたが、これとは別に海外生産拠点の新設も検討してきました。
一方、ルーブリゾールは、近年、米欧におけるCPVC樹脂生産能力増強を決定してきましたが、並行してアジアにおける生産拠点新設の検討を進めてきました。
このように、アジアにおけるCPVC樹脂生産能力増強の必要性が両社に共通であることに加え、投資リスク軽減の観点でも一致したため、生産合弁会社の設立に合意するに至りました。また、需要地に近接しFTAの恩恵も受けられることから、タイを生産合弁会社設立の地に決定しました。
なお、CPVCコンパウンド(※1)については、両社が生産合弁会社から両社各々の製品特性に合わせたCPVC樹脂を同量引き取り、各自で新設するアジアの製造拠点で生産と販売を行います。
(※1)CPVCコンパウンド・・・パイプ等の成形加工に必要な添加剤をCPVC樹脂に混練させたもの
4.合弁会社の概要(予定)
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1) |
会 社 名 |
未定 |
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2) |
設 立 |
2013年後半 |
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3) |
投 資 額 |
5,000万ドル |
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(出資比率:積水化学51%、Lubrizol Advanced Materials(※2)49%) |
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4) |
事業内容 |
CPVC樹脂の生産 |
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5) |
生産開始 |
2014年年末 |
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6) |
生産能力 |
3万トン/年 (*同敷地で6万トン程度まで増設予定) |
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7) |
所 在 地 |
タイ王国 ラヨーン県 マプタプット ヘマラートイースタン工業団地 |
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8) |
従 業 員 |
約60名 |
(※2)Lubrizol Advanced Materials(ルーブリゾール アドバンスト マテリアルズ)は、ルーブリゾールの100%子会社
5.当事会社の概要
会社名 |
積水化学工業株式会社 |
The Lubrizol Corporation |
所在地 |
(東京本社) |
29400 Lakeland Boulevard, Wickliffe, Ohio, U.S.A |
代表者 |
代表取締役社長 |
Chairman, President, CEO |
設立年月 |
1947年 3月 |
1928年 7月 |
事業内容 |
(ⅰ) 車両材料・電子材料・メディカル分野など高機能樹脂関連製品の製造・販売 |
(ⅰ)潤滑油及び燃料の添加剤 |
売上高 |
9,650億円(2012年3月期連結ベース) |
約61億ドル(2011年12月期連結ベース) |
従業員数 |
20,855名 (2012年3月期連結ベース) |
約7,000名(2011年12月期連結ベース) |
6.補足
前述の生産合弁会社の設立等につきましては、各国の関係当局による承認を条件としています。
以 上