積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下貞二、以下「当社」)の高機能プラスチックスカンパニー(プレジデント:加藤敬太)は、合わせガラス用中間膜の製造・販売をグローバルに展開しており、自動車向けの中間膜市場では世界で約50%(2014年度:当社推測)のトップシェアを誇ります。
今般、自動車メーカーの中南米市場における生産能力増強に対応すべく、弊社メキシコ工場に3系列目となる合わせガラス用中間膜の生産ラインを増設いたします。増設する生産ラインは、2017年度下期の稼働を予定しており、高機能中間膜である遮音中間膜の生産を主に行う予定です。
メキシコ工場は、1971年に稼働を開始し、合わせガラス用中間膜の工場の中で2番目に歴史のある工場です。従来より、北米市場は北米工場にて、中南米市場はメキシコ工場にてそれぞれの需要に対応してきましたが、米州全体の市場が堅調に成長してきており、現在では主に日本からの輸入にて需要増に対応しています。今般、メキシコ工場の生産能力を引き上げることにより、メキシコ工場及び北米工場にて米州全体の需要に対応していくとともに、一層の競争力強化を図ります。
当社の中間膜事業について
当社の中間膜事業では、自動車生産台数の増加や、自動車1台あたりのガラス面積の拡大に対応して生産能力を増強してきております。特に、車内の快適性向上ニーズに合わせて開発した、遮音膜、遮熱膜、遮音・遮熱膜等の高機能中間膜の需要が増えてきています。中でも遮音膜に関しては、全世界で販売されている新車の約30%に使用(2014年度:当社推測)されており、フロントガラスのみならずフロントサイドやルーフ等使用される部位も広がり、順調にその規模を拡大しています。この状況を受け、2015年4月には中国工場にて遮音膜の生産を開始するなど、生産能力増強とともに需要地生産を推進しています。
今後は、高機能膜の開発と拡販をより積極的に進めるとともに、成長を続ける自動車産業に対しより一層貢献すべく、中間膜事業の拡大を図っていきます。
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合わせガラス用中間膜 |
メキシコ工場の概要
1.所在地 |
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Calle 21 Este, No.524, CIVAC, Jiutepec, Morelos, 62578 Mexico (メキシコ モレロス州) |
2.生産品目 |
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1)現在:合わせガラス用中間膜(通常膜) |
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2)今後:合わせガラス用中間膜(通常膜/遮音膜) |
3.生産能力増強 |
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自動車7,000千台/年の新規能力増強 |
4.敷地面積 |
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17,700㎡ |
5.従業員数 |
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76名(2015年4月1日現在) |
中間膜の生産拠点
工場名 |
場所 |
稼働時期 |
生産品 |
滋賀水口工場 |
滋賀県甲賀市 |
1960年 |
通常膜、遮音膜、遮熱膜 |
メキシコ工場 |
メキシコ・モレロス州 |
1971年 |
通常膜、遮音膜(*) |
オランダ工場 |
オランダ・ルールモンド市 |
1997年 |
通常膜、遮音膜 |
タイ工場 |
タイ・ラヨン県 |
2002年 |
通常膜 |
中国工場 |
中国・江蘇省蘇州市 |
2004年 |
通常膜、遮音膜 |
北米工場 |
アメリカ・ケンタッキー州 |
2007年 |
通常膜、遮音膜 |
(*) 遮音膜は2017年度下期生産開始予定