硬質塩化ビニル管「エスロン®パイプ・+(プラス)」の発売について

~ 近年の気候変動に対応し性能を刷新 ~

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2019年3月19日
積水化学工業株式会社

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:髙下 貞二、以下「当社」)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:平居 義幸)は、近年の気候環境に対応した、年間を通して反りに強い硬質塩化ビニル管「エスロン®パイプ・+(プラス)」を、4月1日(月)より全国発売します。

1.背景

  当社では、硬質塩化ビニル管「エスロン®パイプ」を1952年から製造・販売しています。「エスロン®パイプ」は、耐食性および施工性に優れているため、建築設備の給排水管・下水道管・農業用水管など幅広い分野で使用されています。
  しかし、硬質塩化ビニル管は日差しの強い夏季に直射日光に曝されると、熱変形を起こし、「反(そ)り」が発生することがあります。在庫中に反りが発生してしまうと、施工の際に勾配がとれなかったり、配管しづらいということが起きます。当社は、独自の配合と技術で、2002年には反りを従来の約2分の1に低減する「エスロン®サマーパイプ」を、主に戸建て住宅の排水管に使われるVU管(薄肉管)向けに開発し、夏季(5~8月)限定で製造・販売してきました。
  ただし、近年は急激な気候変動により、夏季だけでなく年間を通じて温度の上昇が観測されています。こうした気候変動に対応するため、当社では「エスロン®パイプ」の全面的な性能向上のための開発に注力してきました。

  • 塩ビ管が反るメカニズム
  • 2.ニーズ

      硬質塩化ビニル管の反りは、管表面への蓄熱による熱変形であるため、高い気温の中でも、蓄熱を防ぐことがポイントとなります。また、年間を通じての気温の上昇に対応するため、反りの発生しやすいVU管(薄肉管)以外の管種への拡大や、通年での供給へのニーズが出てきています。
      そこで、当社では

        ①蓄熱性を最小限にし、反りに強い製品
        ②管種の拡大
        ③通年での供給により、お客様の在庫切り替えに伴う管理の負担を軽減

    に対応するべく、67年の歴史で初めて、エスロン®パイプを全面的に性能向上させた「エスロン®パイプ・+(プラス)」を開発しました。

    3.「エスロン®パイプ・+(プラス)」の特長

    (1)年間を通じて「反り」に強い
      「エスロン®パイプ・+(プラス)」は、従来のエスロンパイプに比べ、反りの原因となる蓄熱性を低減し、反り(湾曲量)は歴代のパイプの中でも最小となっています。

  • エスロンパイプの特長
  • ※当社調べ

    (2)適用管種が大幅に拡大
      夏季限定で発売していた「エスロン®サマーパイプ」は、主に戸建住宅の排水管に使用されるVU管(薄肉管)のみの品揃えでしたが、「エスロン®パイプ・+(プラス)」は水道管用途のVPW管以外のすべてに展開。VP管(厚肉管)や、下水道管用途のVU管(SRAおよびSRBを含む)、農業用水用途のVM管の全サイズにも展開します。

    (3)保管・在庫管理の簡易化
      年間を通じて反りに強い製品を供給するため、気候に合わせた調達調整や在庫保管管理に係るお客様の負担を軽減します。


  • エスロン®パイプ・+(プラス)
  • 年間を通じて安心品質の「エスロン®パイプ・+(プラス)」
  • 本件に関するお問い合わせ

    積水化学工業株式会社
    環境・ライフラインカンパニー 管材事業部  TEL:03-6748-6492

    広報部  TEL:03-6748-6467