欧州における放熱材料工場の稼働開始について

―10月よりオランダ新工場においてEV等環境対応車向け放熱材料の量産開始―

2020年9月30日
積水化学工業株式会社
積水ポリマテック株式会社

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:加藤敬太、以下「積水化学」)の連結子会社である積水ポリマテック株式会社(代表取締役社長:山﨑潤、以下「積水ポリマテック」)は2020年10月より、オランダ新工場において、EV(電気自動車)等環境対応車向け放熱材料の量産を開始します。なお、同新工場は積水ポリマテックの100%子会社であるSEKISUI POLYMATECH EUROPE B.V.(以下「SPE」)の工場となります。本件の概要は以下のとおりです。

1.背景・今後の事業展開

  欧州では、各OEM(車輌メーカー)においてEV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド自動車)など環境対応車の開発が盛んになっており、動力源として搭載されるLiB(リチウムイオンバッテリー)の熱対策ニーズが急速に拡大しています。
  この市場拡大をにらみ、積水ポリマテックは2018年8月にSPEを設立し、2019年2月からオランダのルールモンド市に積水化学が保有する敷地内に新工場の建設を進めてきました。新型コロナウイルス影響による一部の設備納入の遅れがあったものの、2020年7月から試作生産を行っており、この10月より本格的な量産を開始します。
  SPEではLiB向けとして需要の大きいグリス状(半液状)の放熱材料から生産を開始し、同製品を当面の主力商材と位置付けていますが、5G基地局向けシート状製品の生産も数年内での立ち上げを検討しています。
  新工場では独自の製造プロセス設計によるグリス製品の自動化生産を実現し、約100万リットル/年のグリス状放熱製品を生産する能力があります。これは約50万台分の電気自動車への搭載量に相当します。また、今回の稼働により、積水ポリマテックでは、従来の日本・タイおよび今年4月に生産設備を立ち上げた中国と合わせ、グローバル4拠点での放熱材料生産体制が整いました。この体制をベースに、積水ポリマテックの放熱材料事業の売上高は2022年度100億円を計画しています。

2.新工場の概要

会社名

SEKISUI POLYMATECH EUROPE B.V.                                                   

所在地(本社・工場)

オランダ リンブルフ州 ルールモンド市

資本金

5億円(積水ポリマテック100%出資)

建屋面積

約2,000㎡

主な生産品

放熱材料

<ご参考>

【積水ポリマテックの概要】

代表者

山﨑 潤

所在地

埼玉県さいたま市

出資比率                      

積水化学 91%、稲畑産業 9%

事業内容

樹脂・ラバー製品の製造および販売

海外展開

生産会社 中国、タイ、インドネシア、オランダ
販売会社 中国、タイ、インドネシア、米国、オランダ
駐在員事務所 シンガポール、ドイツ

【積水ポリマテックのグリス状放熱材料製品(LiB筐体内面への塗布例)】

欧州における放熱材料工場の稼働開始について

【SPE本社・工場外観】

欧州における放熱材料工場の稼働開始について

本件に関するお問い合わせ

  【報道関係のお客様】
    積水化学 広報部
    Email: kouhou@sekisui.com
    TEL:03-6748-6467  FAX:03-6748-6547

  【一般のお客様】
    積水ポリマテック 事業開発室
    TEL:048-611-6601  FAX:048-611-6621