2023年1月5日
積水化学工業株式会社
代表取締役社長 加藤 敬太
培ってきた力をもとに、新たな飛躍に挑戦する年に
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は、半導体不足の継続、新型コロナウイルスによる中国のロックダウン、ロシアによるウクライナ侵攻、それに伴う原材料不足及び原燃料価格高騰、内外金利差の拡大による急激な円安など、外的要因に振り回された一年となりました。
その中で、積水化学グループは長期ビジョンの第一歩となる今中期経営計画「Drive2022」において、持続的成長にDriveをかけることを目指し、原燃料価格高騰に対応した迅速・適切な価格転嫁、たゆまぬ構造改革、新製品を含む高機能品へのシフト、次中期を見据えた仕込みなどに覚悟をもって取り組んできました。
今中期最終年度の今年度は、上期に計画を上回る営業利益を達成し、年度で過去最高となる営業利益1,000億円を狙えるところまできています。稼ぐ力の指標の一つであるEBITDAも過去最高の1,500億円が見えてきました。全セグメントがこの3年間で強くなったと感じており、積水化学グループが一段高いステージに上るための基盤ができたと考えます。
社会課題解決に貢献し、将来大きな事業となり得るバイオリファイナリー(BR)事業やペロブスカイト太陽電池、細胞培養ソリューション、まちづくり、海外インフラなど、中長期を見据えた仕込みも進捗を見ることができました。
そして、積水化学グループの強みであるESG経営についても昨年は大きく進展しました。サステナビリティ貢献製品の売上高比率は65%を超えるまでに伸長し、温室効果ガス排出量も2013年度比で20%超の削減を達成しました。いずれも中期計画以上に進展しています。
今年は、まずはあと3カ月ある今年度の計画を必ず達成し、勢いをもって次年度・次中期に臨みたいと思います。新型コロナウイルスの感染拡大や原燃料価格の高止まり、円高の進行など予断を許さない経営環境は続くと思われますが、今中期の中で培ってきた力は本物です。各事業のポートフォリオ強化、聖域なき構造改革、高付加価値品へのシフトなどにスピード感を持って取り組み、さらに長期ビジョン実現に向けた仕込みや成長投資なども一段と加速させていきます。
世の中の激動の変化の中にこそ積水化学グループの出番、成長のチャンスがあります。健全な危機感と覚悟を持って、イノベーションによる長期ビジョンの実現に向けた成長に挑戦していきたいと思います。
今年は十干十二支では「癸卯(みずのと・う)」です。癸卯の年は、これまでの努力が実を結び、勢いよく成長し飛躍する年と言われています。積水化学グループ全従業員一丸となって、培ってきた力をもとに、活力を持って新しい中期計画に臨む年にしたいと思います。
本年が皆様にとりまして、より良い飛躍の年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
以 上