2023年7月21日
積水化学工業株式会社
積水化学工業株式会社(代表取締役社長:加藤 敬太、以下「当社」)は、2025年日本国際博覧会(以下「大阪・関西万博」)の「未来ショーケース事業(グリーン万博)」に協賛し、開発中のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を提供することを決定しました。フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、西ゲート交通ターミナルのバスシェルターに設置され、当該箇所の夜間LED照明用の電力として活用される予定です。
設置イメージ
バスシェルター(約250m)に設置
蓄電池に電力を貯め夜間のLED照明点灯に活用
当社グループは、長期ビジョン「Vision 2030」において、「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントに掲げ、イノベーションを起こし続けることにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、“未来につづく安心”を創造していく」ことを宣言しています。
当社は、今回の大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」や、「People’s Living Lab(未来社会の実験場)」というコンセプトに共感しております。「企業・団体が持つ先端技術やシステムを用いて、会場内での実証や実装を行う」という「未来社会ショーケース事業」は、当社が開発中で2025年度の上市を目指すフィルム型ペロブスカイト太陽電池を実証・実装し、カーボンニュートラルへの貢献を提案するために重要な場であると考えました。
なお、大阪・関西万博においては、他のパビリオン出展者などに対するフィルム型ペロブスカイト太陽電池の提供についても検討・協議を進めています。新たな電力創造の形を提案し、社会実装に向けた取り組みを通じて、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。
「未来社会ショーケース事業出展」協賛者記者発表会にて
提供:2025年日本国際博覧会協会
【ご参考①】フィルム型ペロブスカイト太陽電池の概要と今後の展開
当社は、独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」により、業界に先駆けて屋外耐久性10年相当を確認し、30cm幅のロール・ツー・ロール製造プロセスを構築しました。さらに、同製造プロセスによる発電効率15.0%のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製造に成功しています。
現在は、実用化に向けて、1m幅での製造プロセスの確立、耐久性や発電効率のさらなる向上を目指し、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金も活用して開発を加速させています。また、早期の社会実装へ向け、西日本旅客鉄道株式会社や東京都、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、株式会社JERAなど、さまざまな関係先と連携して開発を進めており、2025年の事業化を目指しています。
【ご参考②】ペロブスカイト太陽電池関連のプレスリリース
■「うめきた(大阪)駅」にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置(2022年8月3日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2022/1377721_39136.html
■フィルム型ペロブスカイト太陽電池の共同研究を東京都と開始(2022年12月2日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2022/1382290_40074.html
■国内初、ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置した実証実験開始(2023年2月13日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1384297_40075.html
■JERAとペロブスカイト太陽電池の共同実証実験開始(2023年3月27日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1385520_40075.html
■東京都とのフィルム型ペロブスカイト太陽電池の検証について(2023年5月25日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1388526_40075.html
■「G7広島サミット2023」会場にてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を展示(2023年6月6日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1388837_40075.html
■西村経済産業大臣がフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製造設備などを視察(2023年6月21日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2023/1389300_40075.html
本件に関するお問い合わせ先
コーポレートコミュニケーション部
E-mail:kouhou@sekisui.com