未来戦略LCA連携研究機構の「先制的LCA社会連携研究部門」に参画

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2023年4月3日
積水化学工業株式会社

  積水化学工業株式会社(代表取締役社長:加藤敬太、以下「当社」)は、国立大学法人東京大学が設立した未来戦略LCA連携研究機構(UTokyo LCA Center for Future Strategy、以下「UTLCA」)内の先制的LCA社会連携研究部門に参画します。UTLCAは、2050 年に向かう世界的な技術開発と制度形成の機先を制するべく、未来戦略の立案に資する「先制的 LCA(Life Cycle Assessment、ライフサイクルアセスメント) 」の学理を創成します。先制的LCA社会連携研究部門は、有用な先制的LCA手法の開発とその社会実装を目指します。社会課題解決に資する新技術の社会的価値の創造、普及促進により、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

先制的LCA社会連携研究部門

  LCAとは、製品やサービスについて、その原料調達から製造・輸送・販売・使用・廃棄・再利用に至るライフサイクル全体の環境・社会・経済への影響を定量評価することです。その製品やサービスがカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーなどの持続可能な社会の構築に資する影響を評価する手法ですが、将来の社会においては再生可能エネルギー比率や製品生産に使われる資源における使用済製品の比率なども変化するため、このような社会のトランジションを踏まえた LCA が必要とされています。UTLCAが確立を目指す先制的LCAは、2050年におけるカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーに資する革新技術の、実装タイミングに合わせた「標準的な」評価手法です。

  当社グループは、長期ビジョン「Vision 2030」において、「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、“未来につづく安心”を創造していく」ことを宣言し、脱炭素に資する新技術・新事業に取り組んでいます。当社は、温室効果ガスであるCO2を化学素材であるCOへ90%という高い転化率で変換する革新的技術を開発し、製鉄時のCO2排出の抑制を大きな課題としている世界鉄鋼大手のアルセロール・ミタル社と共同でプロジェクトを進めています。製鉄時に排出されるガスからCO2を分離・回収し、COに変換して製鉄プロセスへの導入・活用を図ります。この技術は、カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーの実現に貢献する技術であり、さまざまな産業で活用が期待できます。

当社CCU技術を活用した資源循環のイメージ
当社CCU技術を活用した資源循環のイメージ

  社会課題解決に資する新技術の社会実装には、社会に環境価値を普及させることが重要であり、幅広いステークホルダーの理解と共同作業が必須になります。当社グループは、UTLCAで確立する先制的LCAによりそれらを促進するとともに、持続可能な社会構築に資する技術の開発を継続してまいります。

  当社グループは、これからも、持続可能な社会の実現と当社グループの成長の両立を目指して社会課題解決に貢献し、ステークホルダーの皆様に信頼される企業であり続けるための取り組みを進めていきます。

参考

「未来戦略 LCA 連携研究機構」2023 年 4 月 1 日発足
https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20230401.html

積水化学とArcelorMittalのカーボン・リサイクルに関するパートナーシップについて(2021年7月20日発表)
https://www.sekisui.co.jp/news/2021/1364769_37322.html

本件に関するお問い合わせ先

      コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
          E-mail:kouhou@sekisui.com